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IDDM(一型糖尿病)・ipocoの暮らし

がんばりすぎない1型糖尿病・ipocoのブログです。一型糖尿病に関する情報や、暮らしの様子を書いています。
気長に一緒にがんばりましょう!

こんにちは!ipocoです。


夏休みに京都旅行してきました。
関東直撃の台風と入替えに京都へ行ったので、雨には降られずに済みました。が、あちらは連日猛暑で大変暑かったです。日傘と帽子がないと、ほんの数分で肌が痛くなってくるほど日差しが強く、少し歩いただけでも頭がクラクラするくらいでした。日焼け止めをマメに塗りながら観光しましたが、それでも日焼けしました。  


2泊3日だったので、3日間ペンを使うことも考えたのですが、インスリンクーラー(フリオではない)をひとつ買ったので、結局バイアルごと持って行き3日目の朝にカニューレを交換しました。交換の時のゴミ類は針が出ないように小さくまとめ、新聞紙に包んで持ち帰りました。ポンプのシルエットは、交換の時に4センチくらいの針がむき出しになり危ないので、こういう時に困りますね。小さめのペットボトルに入れたりして持ち帰ってもよかったかな?血糖値のほうは、お米とスイーツをやや控えめに、軽めの糖質制限で1食あたり40gを目安に行ってみました。1日に2万強歩いたこともあり、血糖値はかなり安定していて、おやつをかじったり食事をしたりしてもずっと100位でとてもうまくいきました。大きな低血糖もなかったです。



今回の旅で面白かったのは「清宗根付館」。直径5㎝前後の、着物の帯に通して使う江戸時代後期に流行した装飾品である根付のコレクションを鑑賞しました。根付は欧米では人気のある美術品で、かなりの高額で取引されてるそうです。精巧なミニチュアの世界で、日本の粋と技術が詰まった素晴らしい美術品。お土産コーナーに置いてあった2センチほどの小さな根付で、なんと4万円…。でも、この展示館を見た後では4万円でも安いくらいと納得です。すぐそばには壬生寺という新撰組関係のお寺があり、こちらも見学。あの青い着物を着て歩いてる人もいた。



また、今回の旅の目的のひとつは「ipocoの手芸店巡り」でした。京都の街中には、布や糸・ビーズを売っている個人商店の手芸ショップがたくさんあるので、買い物をしまくりました!でもノムラテーラーとかいう、京都では有名らしい手芸店では万引き扱い?され、同じ店員に入店から退店までずっとつきまとわれて監視されたのでゲンナリしました。なぜ40歳くらいの・お金をいっぱい落とすつもりでやってきた・観光の・夫婦連れが、万引きだと判断されるのか、私には全く不明でしたが…(笑)。でも、このノムラテーラー以外の京都観光は、お店のひとも、街のひとも親切で本当に楽しかったです。金輪際 2度と行かないぜ!ノムラ!


さて、こちらの写真は2日目の清水寺周辺。
町並みが綺麗でした。
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この日は月曜日でしたが、道を埋め尽くすように溢れる観光客のほとんどが中国や韓国の方。八割がた中国人。人気の観光地なんですね。
テレビなんかでは外国人観光客はマナーがどうとか言ってるけど、そんなでもなかったかな。そういうのって一部の非常識な人によるんでしょうね。神社の境内で神聖なものに足をかけたり、自撮り棒でお社をバックに写真を撮りまくってる人が多いのにはたしかにちょっとビックリしたけど、これも文化の違いか。神聖なものだということがよく分からなくて珍しかったのかも知れない。

ちなみに八坂神社で美人の水というのをほっぺにつけて「きれいになれますように…」とお参りしたら、その日の夜から突然?お肌の調子がメッチャいいです。どうなってんの?こんなこと初めてですよ。すごい御利益。ありがたや〜ありがたや〜…


はい。
こちらは清水寺の近くで買った、宝瓶(ほうびん)です。取手や茶こしのついてない、大きめの湯のみくらいの小さな急須です。
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私は宝瓶を初めて見ました。関東では見ません。ホテルの部屋に置いてあったのを見て形や使い方が気に入りました。茶葉を中に直接入れてお湯を注ぎ、おちょこぐらいの小さな湯のみに注いで飲むようです。この美しい宝瓶は5つの湯のみがついた茶器セットで展示されており、セットはさすがに高価で手が出ませんでしたが、バラでも販売しているというので、買うことができました。大事にしよう。



あと、こちらは京都のへそ・六角堂にて。
パワースポット風?なので「へそ石」を写真に撮ってきました。写真でご覧ください。ほんとうにパワースポットかどうかは知りませんが、真ん中なんだからやっぱすごいんじゃ?
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六角堂は京都の碁盤の目の中心にあたる、四条というところにありました。鳩がいっぱいいるお堂で、かわいい鳩の置物付きの「鳩みくじ」を引いたら中吉。「病気・気長にがんばれ」とあった。ウン。ちなみに鳩は人に慣れていて、10センチまでカメラを寄せても置物のように全く逃げず、ドヤ顔をしていた。そうですか…。パチリ。


というわけで、とにかくお土産をたくさん持って帰ってきました。


夫がお土産にくずきりを買ってきたので私も食べたいのですが、原材料・砂糖…というのを見て、そこにさらに黒蜜などかける…と思うと糖質がすごそうで、尻込みしています(笑)


おつかれさまでした。
どすえ。

こんにちは。ipocoです。


本日のテーマは、前回の予告に従いまして
続編・糖質制限の結果。」です。


前回のブログに記載の通り、「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」という本を読んで、厳しい糖質制限にはどのくらい効果があるものなのか…。4日間ほどCGMつけて、お試しでやってみましたので、本日はその結果報告です。


結論だけ言いますと、血糖値の安定性は抜群でした。上がるものを食べてないんだから、当たり前といえば当たり前ですが…

血糖値は、食後を除いてほぼ100程度を横ばいしました。食後2Hの血糖値上昇ピーク時でもせいぜい140、その後は緩やかに低下してきて次の食事まで再び100前後が続くという、従来の私のコントロールに比較すれば劇的な結果になりました。

なお、食事は炭水化物(糖質)が1食あたり15〜25gでインスリン3〜5単位程度を使った結果です。

ですが、最初の何回かは少し失敗もしました。
 
まず、食前に3単位くらいのインスリンを打ってみたところ…血糖値は食後1〜2時間で120程度までしか上がらず、まずまず…なのですが、3〜4時間目になるとスイッチが入ったように200くらいまでグーンと上がることがおきたのです。

これはたぶん、糖質制限では炭水化物を極端に減らさなければならないため、エネルギー源の代わりにタンパク質摂取量を多くしたせいであると思われます。私も油脂が多めになるよう調理し、魚・肉などをいつもの1.5〜2倍くらいになるよう食べました。肉、魚などのたんぱく質はゆっくり分解され、最終的にブドウ糖になり血糖値が上がるのが、私のお腹では食後3〜4時間後ということなんでしょうか。たんぱく質を少なく食べた場合、ここまで顕著には高血糖になりません。

糖質制限食でたんぱく質を多めに食べる以上、食後3〜4時間目の血糖値上昇が抑えられない(私はインスリン枯渇によりインスリンの第Ⅱ相反応もない)ため、その時刻に合わせて最低でも1〜2単位は、ポンプのスクエア・ボーラス(インスリン注射ならば2度打ち)機能を使わなければならないことが判明しました。あるいは、たんぱく質は従来の量に抑え、油だけを増やすべきなのか?


というわけで以下、

朝食(7時過ぎののところ)後の血糖値変動写真です。食前に2単位打ち、さらに1.5単位をスクエアボーラスとして2.0時間かけて打った結果の一部になります。この後正午過ぎまで同様。この日の最高血糖値は昼食後の140、最低は82。低血糖なし。
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食後にこんなことが起こるなんて、きっとこの何十年かで初めてかも?


また、たんぱく質をしっかり食べたため、次の食事までの血糖値が保持されやすくなるようで、高血糖だけでなく低血糖にもなりにくいようです。食事の内訳として糖質の比率が多すぎる場合、食後2時間は高血糖、5〜6時間では低血糖という形になりやすく血糖値の変動をうまくコントロールできないことはよくありますので、効果を実感。




さて…血糖値についてはすごかったんですが、それ以外に問題や疑問・不安等が各種発生しました。

まず、体重減少です。開始時からたったの4日で2〜3キロ減ってしまいました。糖質ダイエットはまじで効果抜群です…、おそらくこの後のリバウンドもね…。でも、私の目的は体重を減らすことではなく血糖値をコントロールすることです。糖質だけでなく脂質もたんぱく質もその他も、きちんと食べて栄養管理ができなければ、糖質制限は体に悪影響しか及ぼさないでしょうね…、やはり簡単ではありません。早く元に戻さなきゃ。


次に、多くの人が言うように、糖質渇望(頭がボンヤリする、甘いものを食べたい)がありました。最初の1〜2日は少しだるくなり、眠気に耐え切れず珍しく30分ほど昼寝しました。が、普通の人では体が慣れると糖新生というサイクルができて糖欠乏症状はなくなり、糖質をやたらに食べたい気持ちが治まるそうです。私も2日目の夜ごろから平気になりました。やはり最初の3日くらいはキツイと思われます。

それから、意外とお金がかかる。
肉とか魚とか…鮮度の問題もあり、ちょこちょこ食べ物を買いまくる。スーパー通いで妙にお金がかかるなって…思いました(笑)

また、家族がビックリして心配する。
今まで米やパンを食べていたのを突然やめたことが、「違うものを食べている」ではなく「食べるのをやめた」と感じるよう。説明するが理解できず、打って好きなだけ食べろ…と言い、本に洗脳されて頭がおかしくなっているとさえ思っている様子。まあ、確かにそうかもね。私の方も、この行動は数十年分の苦悩と将来への不安の反映であることを、うまく説明することができませんでした。でもこれは仕方のないことなのです、人は誰しも、自分以外の誰も入れず入れることもできない空間を頭の中に持ちながら生きていくものなのです。親子・家族・恋人…大きく深い愛情すらも、その空間をひらく鍵にはならない。


さいごに、病院でもらった腎臓合併症の説明パンフレットに「腎臓のために、たんぱく質は少なめに」、と書いてありました。そうか、たんぱく質の食べ過ぎは腎臓の負担になるのか…。じゃあ、自分の場合はどのくらいまでなら増やしてもよいのか?全然わかりません。とりあえず、外来で先生と栄養士さんにキチンと相談してみます。検査データを見ながら判断してもらわないと、なんともわからないこと多し。




というわけで、糖質制限食実験はいったん終了です。

たぶん、この後は今までよりも少しだけ、ゆる〜く糖質を減らすところで落ち着くんじゃないかと予想してるのですが…、まあ良い経験になりました。

昨日はおやつにビスケットを少しかじり、夕食にパンを食べました。糖質はやはりおいしいですね。


ご参考までに。





こんにちは。ipocoです。


本日のテーマは、
糖質制限の勉強をしてみた。」です。


このブログを始めて、これまでにいろんな人とお話をしたり、1型さんのブログを読ませていただく機会があり、オススメしていただいた本を図書館で予約してたのですが、順番待ちでようやく回ってきました。


オススメしていただいたのはこちら。
タイトルがすごいです。

頼らないと生きられない1型向けの本ではない?ようですが、まずは読んでみる。2型さん向けの糖質制限の本です。
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…なになに、ふむふむ…


結論:ものすごく簡単にまとめてしまうと、
・大量のインスリンを使うと合併症を起こしやすい
・糖質制限食をやってインスリンを減らそう
という内容でした。

本文中にインスリンは猛毒…という表現があり、とりあえずビビる。自己分泌インスリンはOKで注射インスリンはダメってことになると、インスリン製剤に毒性があるって話なの?と思ったけど、そうではないらしい。

注射したけど使われなかったインスリンの一部は体内で分解作用が起きて活性酸素が大量に作り出されることや、炭水化物を主たるエネルギー源とすることで大量のインスリンを打たざるをえないことが相乗効果で自己分泌の枯渇や動脈硬化を引き起こし、毛細血管障害となりやすい…という理論らしい。 ふーん。

糖質制限をすればインスリン注射を最低限に減らせて、血糖値も上がらないのでコントロールが良くなり、網膜や神経、腎臓の合併症が可逆的に改善する例がかなりあるという症例紹介。ふむふむ…

1型も基礎インスリンだけで、糖質制限すれば2型治療と同様に食前インスリンは不要と思う、という著者の意見が述べられていました。1型でも自己分泌が残っていればいけるかも知れませんが、枯渇してる場合はそれは無理よね…と私は感じましたが、それでもこういう新しい治療法をやってみて、結果を出してる先生がいて研究が進み、将来的に今の糖尿病食も少しずつ変わっていくのかもしれない。

大変勉強になりました。本のことを教えてくださった方、ありがとうございました。今後の参考にさせていただきます。



それで…

糖質制限がコントロールに良いというのはわかったのですが、今までは自己流でなんとなく緩やかに糖質を抑えていただけです。今後自分は具体的にはどうしていけば良いだろうか?もっと勉強しなくては。



そこでそして次に読んだのがこちら。

ブログなどでオススメされている方も多い、「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」。2005年版で正規価格は3800円とお高めですが、読んでみたらすごかった!欲しいなぁと思ったのですが、Amazonではなんと6千円以上…高っ!


図書館で検索したらあっさり発見。借りよう。
2005年、メディカル・トリビューン社発行。
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前述の文庫本に対し、こちらはA4サイズで2センチの厚みの、いわば学術書です。内容ぎっしり…、なんの医学知識もない自分にこんな難しそうな本が読めるだろうか…と思いましたが、フタを開けたら全然そんなことなくて、さーっと夢中になって読めてしまいました。おもしろい。

本の構成としては2型をメインにした糖質制限の話が半分くらいでしたが、1型/2型や糖質制限やる・やらないに関わらず、役に立つことがたくさん書いてありました。本当にざっとですが、私が感心したものでは、こんな内容が詰まっていました。世の中には知らないことがたくさんある。

・血糖値が上がる各種の理由(食べ物、生活)
・糖質制限食の実際(考え方、選び方、工夫)
・運動の仕方(無酸素運動、筋肉の作り方)
・血糖値測定と注射の手技(痛み軽減、正確さ)
などなど…


ただし、意味の良くわからない変な文章が散見される。もしかしてグーグル翻訳そのままなのかも?

その他に、困惑したのが糖質制限食の章に出てくる「ぬかクッキー」。米の外側はぬか、小麦の外側はふすま…だったはずなので、これはたぶん、ブラン(ふすま)で作ったクッキーことだと思われる。

あと、食品や薬品に関して、「Trotta薬局に売っている」と書いてある箇所多し。これはTrotta Pharmacyという、日本のマツキヨみたいな大手安売りドラッグストアのことなのだろうか。アメリカ文化に関する訳注は見当たらなかったので不明。

また、すごかったのは注射の手技説明。
糖質制限をするにあたり、この先生は1g単位で糖質を計算し、インスリンも注射器で4分の1(0.25)単位まで使い分ける指導をしているようです。血糖値ターゲットが常時85〜90mg/dl、ヘモグロビンA1c4%台という、完全な健常者のコントロールを目指しているので、血糖値補正に0.25単位の概念が必須だと理解できますが、日本では1単位または0.5単位で打つペン型注射器を使ってるひとがほとんどですよね。ここまでやってる人はいるかも知れないけど、私は見たことないなあ。


ただ、今年6月ごろに、長期にわたる厳しい糖質制限は寿命を縮めるという新しいニュースが出たばかりなので、継続的にやるとしたら一体どの程度までやるべきなのか?外来で医師と栄養士さんに相談してみようと思いましたが、


どの程度の効果かあるのか興味が抑えられず、外来時にプレ情報として提供するためにも、数日間だけCGMをつけて糖質制限食に挑戦してみました。


その結果は…、次回へ続く。