ここなら二人きりだからできるよね | id120のブログ

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よう!!
 彼は腹が立つぐらい嬉しそうな顔をする。

「言ったね。じゃあ、はい。キスして?」

 こんな人がいっぱいいるところでは無理。マジで無理。
 顔を真っ赤にしながら、首を横にブンブン振って拒否する。すると右手に持っていた荷物を奪われて、ギュッと手を繋がれた。そのままエレベーターに乗り込む。扉が閉まるなり、彼は言った。

「ここなら二人きりだからできるよね?」

 小首をかしげたそのしぐさに「フェロモン!」と心の中で悲鳴を上げながら、背伸びしてチュッと口づけた。

「……これでいい?」ティファニー 指輪
「いいよ。さて、今日はあと何回キスしてもらえるかな?」

 その口調、腹立つ――!
 たかがお土産買っただけなのに、すごい疲労感。部屋に戻るなり、お土産を放り出して畳にぐったりと寝そべる。

「寝ちゃ駄目だよ」
「わかってます! ……あ」

 もう嫌――! 自分の馬鹿! 阿呆!
 クスクス笑う彼をキッと睨む。彼はわたしを手招きするので、渋々身体を起こしてそばに寄る。

「ここなら平気でしょ? ちょっと深めで頼むよ」

 深め!? 何言ってんの!?
 アワアワするわたしを腕に抱き込んで、彼は視線で催促する。しょうがない……。
 さっきよりも唇を押し付けて、ちょっと長めのキスをする。唇を離しても彼の腕は外れない。

「離してくださ……」
「はい、もう一回」

 もう駄目だ。敬語が離れない。言われるままに唇を合わせる。

「……まだ?」
「ん、まだ……」アクセサリー ティファニー

 もう罰ゲームとか関係なくなってきた。やっぱ慎也さんとのキスは気持ちいい。
 唇を離すと同時に漏れる吐息が甘い。頬が上気しているのが自分でもわかる。
 今度は彼の方から口づけてくる。わたしがするそれよりも深くて甘い。思考が霞んで、何も考えられなくなる。

「……ん、ふ……」
「……気持ちいい?」
「……ぅん……」

 もっととねだるように彼の浴衣を握りしめると、突然唇が離された。まだ足りないと彼を見ると、意地悪そうな顔。

「もうすぐご飯だから、おあずけ」

 今はご飯より快楽……なんだけどな。でも腹が減っては、戦はできぬって言うし。

「こら。そんな蕩けきった顔、俺以外に見せちゃ駄目」

 そんなこと言われても……。あなたがそうさせたんでしょうが!
 食事の時間までに緩んだ顔をシャキッとさせる。

 普通の顔ができるようになった頃、ご飯の時間がやって来た。机に並べられた料理を眺める。

「うわぁ、おいしそう!」

 今は確実に色気より食い気です。現金な女です。

「いただきます!」

 うーん、美味! 完食するぞ!
 夢中でもぐもぐ食べていると、彼が苦笑する。

「そんなにお腹空いていたの?」
「だっておいしいから」http://www.kusyx.com/ 財布 通販 レディース
「そ。それはよかった」
「それにたくさん食べても平気。だってどうせ……」

 言いかけて、『消費するし』という言葉をぐっと飲み込む。そんなことを口走った日にゃ、どえらい目に遭うのは明白。

「どうせ……何?」

 ニヤニヤとわたしを見る彼の視線に恥ずかしくなる。ついついきつく言い返してしまった。

「何でもないもん!」
「楽しみだな。ラナもその気になってくれたんだね」
「違う!」

 その嫌な視線から目を逸らして、食事に集中した。

 食事を終えてしばらくすると、仲居さんが布団を敷きに来た。また居たたまれなくなって、「ジュース買いに行ってくる」と逃げ出す。部屋を飛び出す直前に言われた。

「今度は早く戻って来るんだよ」
「わかってます! ……あ」
「ペナルティ、一つね」

 くそー。どうしちゃったんだよ、わたし! しっかりしろ!!

 ちょっと頭を冷やしたくて、また一階のロビーまでわざわざ向かった。精神安定のためのココアを買って、ソファーに座ってゆっくり飲む。
 ああ、あのときとは全然違うけど、やっぱり緊張するな。でもあまり待たせると慎也さん、また拗ねちゃうな。
 半分ほど残っていたココアを一気に飲み干し、缶を捨てて部屋に戻った。

 しかし、部屋の前でしばし立ち止まる。
 もしかしたらまた間接照明……? 軽いトラウマなんだけど。
 ビクビクしながら中に入ると、ちゃんと明かりはついていた。安心して奥に進むと、彼はテレビを見ながらビールを飲んでいた。

「おかえり」
「ただいま」