【書籍情報】
岡谷貴之
深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)
出版社: 講談社 (2015/4/8)
ISBN-13: 978-4061529021

【概要・コメント】
近年ブームの深層学習の基礎についてまとめた教科書。
ニューラルネット―ワークの基本から丁寧に解説された良書。数式の展開も(前半部は特に)丁寧でありトレースしやすい。

 

機械学習の最初の一冊目に読むのは辛いかもしれないが,Introduction to Machine Learningなどの入門書を読んだあとに,深層学習について理論の最初だけかじってみたい人には強くお薦めできる。
深層学習の各種ライブラリを使ったことがあるが,その基本的な原理を分かっていない・・・などという人はぜひ目を通して頂きたい。

 

個人的に興味を持ったのは,十分な数の層があるニューラルネットは,入力・出力間の如何なる写像関数も再現できると証明されているという記述である。その意味では,正しく学習ができればニューラルネットが強力な手段になるのは間違いないようである。

 

 

 

【書籍情報】
コンビニ人間
村田 沙耶香
出版社: 文藝春秋 (2018/9/4)
ISBN-13: 978-4167911300

【概要・コメント】
文学作品としては非常に興味深い作品である。

この小説の主人公は,非常に人間離れしている一方で,極めて合理的かつ論理的な思考の持ち主である。
人間らしさはどこから生まれてくるのだろうかと考えさせられる。

一方で物語としては,単調であり山場がないと言わざるを得ない。
読者の期待を裏切るところもなく,読者の期待に応えるところもなく,見どころがどこかと聞かれると大変困ってしまう。

小説の新たな側面を切り開いているという意味で芥川受賞作品らしい作品であると思うが,残念ながら万人受けする作品ではないように思う。

 

 

 

【書籍情報】
朝が来る
辻村深月
出版社: 文藝春秋 (2015/6/15)
ISBN-13: 978-4163902739

【概要・コメント】
小説としては極めて扱っているテーマが重い。

世の中には,この小説の主人公と同程度,もしはそれよりも報われない人生を送っている人もいるのだと思うが,それにしても,途中で読むのを止めようかと思える重たさであった。

不妊治療,学生妊娠,特別養子縁組と現代社会における,重要なテーマを扱っているのは分かるが,いかんせん心の準備不足でこの本を読むと痛い目を見る。

完全に個人的な意見だが,もしかするとこの本は女性の方が,問題を直視して見れるかもしれない。

小説の中で問題の発端の一つとなっている少年の行動があまりに浅はかであり,男性からすると,男(自分の)の弱さ,思慮の足りなさをまざまざと指摘されているような気がするのかもしれない。

このように議論になるというのは,小説の良いところだと思いつつ。

読み終わった後に,気分転換をしなければならないほど落ち込んでしまった。。。。