私は確か実況2年目にお世話になりました。
初めて学校に行った時に驚いたのは、まず高校に野球ができるグラウンドがないことです。
部長先生が「選手はこっちで練習しています」と原付バイクで案内してくださったのは、高校を出て少し登ったところにある宇部フロンティア大学。
到着した時グラウンドは見当たりません。
大学校舎の裏側から元気のいい球児の声が聞こえてきました♬
覗くとそこにはちぃーさなグラウンドが‼︎
甲子園球場でいうと、土の部分だけの広さ。
レフトのすぐ後ろは校舎です。
外野ノックは定位置よりだいぶ前でしかできません。
もちろん、フリーバッティングもできません。
ですので選手達は生きた打球を捕球する練習もできません。
一塁側はすぐ隣が山になっているのですが、次に案内されたのはその山の裏。
「こっちに鳥かごがあります」
鳥かご⁉️
山を越えてすぐ見えたのは大きな緑のネット。
すぐ隣は住宅街です。
鳥かごのように天井にもネットがはってあり、選手はその中でバッティング練習をしていました。
マシンがギリギリ置けるスペースで、マシンから出てくるボールをネットに打つイメージです。
バッティングセンターに近いかな?
その隣で数カ所ティーバッティングができる程度。
近くの施設をかりることもあるそうですが、お金もかかりますし頻繁にかりることは難しい。
そのような環境で練習しているんです。
実は硬式野球部ができて今年でまだ6年目。
下松監督は、監督に就任して3年目です。
監督自身は豊浦高校野球部出身ですが、
着任されてからこの香川高校で勝ちたいとずっとおっしゃっていました。
ここまでの5年間、高野連が主催するいわゆる公式戦では1度も勝てていませんでした。
私が実況させてもらった宇部高専との試合も10対8と惜しかった。最後打席に入った山本くんが目に涙を浮かべながらバットを振っていたこと未だに忘れられません。
「なくな!」って言う方も多いですが、私は一生懸命向き合って取り組んできたから涙が出るんだと思っています。年頃の男の子が髪型のおしゃれを捨てて、泥だらけになって、涙が出るほど必死になれるものがあるなんて素敵じゃないですか?✨
さて、その香川高校野球部がこの秋季大会で公式戦初勝利をあげました‼️
高校球児の数が減ったり、チーム数が減る時代に近年新しくできた野球部が初勝利‼︎
これは山口県の高校野球界にとっても嬉しいことじゃないでしょうか
すぐに監督に連絡すると
「長かったですね。生徒がよく頑張ってくれました。」とのこと。
残念ながら2回戦で敗れてしまいましたが、2回戦も慶進相手に9-8でした。
監督は「力及ばずでした…。生徒たちは粘りをみせてくれたんですけど監督の力不足でした。また良い報告ができるようにまた頑張ります。」と連絡下さいました。
でも、勝つことの喜びを選手は味わったはずです。自分たちはできると思ったはずです
全国制覇、甲子園出場、それぞれの目標があると思います。香川高校は5年間公式戦初勝利をまず目指してやってきました。それを達成したのです。きょうからはまた次の目標に向かって、長い冬を頑張ってほしいです
思いが強すぎて長くなりすみません(^^;;
読んでくださった皆様ありがとうございました。
私はこうやって球児、高校野球にパワーをもらって毎日頑張れるんです。
詳しくは読売テレビ、かんさい情報ネットten.GOGO若一調査隊で‼︎