スースーと眠る二宮をじっと見つめる。
涙の流れた跡を指で優しく拭うと
頭を撫でて部屋を出た。
そのままリビングに戻り
オジキの側に行ってしゃがみ込んだ。
オジキ...二宮は...無事だったよ...。
...オジキの命...絶対無駄にしねぇから。
改めてそうオジキに約束をした。
スクッと立ち上がり松本を見る。
松本...大丈夫か?
大丈夫です。
...親父様を守れず...本当にすみません...。
松本が悔しげな顔で俺に頭を下げた。
いや...田城がここに来るのは想定外だったし
...オジキを守れなかったのは俺もだ...。
...っ...。
それに...オジキはこうなる事を覚悟してた。
二宮を守る事が出来て...本望だと思う。
...本望...。でも...それでも...
俺は...親父様を守りたかった...。
で...どっちを始末します?それとも両方?
突如背後から聞こえた声に
松本が慌てて振り向き警戒する。
...誰だ...!
どうも~『掃除屋』で~す。
『掃除屋で~す』じゃねぇよ。
軽いんだよお前は。
...掃除屋...?
早かったな。涼介、風磨。
音もなく突如現れたのは
『掃除屋』の涼介と風磨だった。
俺が二人の名を呼んだ事で
知り合いだと認識した松本が警戒を解いた。
ちょうど近くに居ましたので。
...で...始末するのは...?
あぁ...そっちに転がってる奴を頼む。
ソイツが死んだ形跡を全て消してくれ。
外に車もあるからそれも頼む。
分っかりましたぁ。
...相変わらず...テンション高ぇな。風磨。笑
...ウザイですよね...ホント。
ウザイ言うなよ~涼介~。笑
うるさい。さっさと始めるぞ。
涼介は風磨を一睨みすると
黙々と作業に取りかかる。
小一時間程で二人は作業を終えた。
二人の仕事振りを...松本は驚いた顔で
ずっと見つめていた。笑
では...死体と車は跡形なく
こちらで始末させて頂きます。
ん。頼んだ。
それでは...失礼します。
ありがとございました~。
またのご利用お待ちしてまっす♡♡
涼介は丁寧に。風磨は風磨らしく
挨拶をして引き上げて行った。
To be continued.