半分。76 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



...田城さん...お願い...します...。

じぃさんと...潤さんを...助けて下さい...。



そう願う俺を...

田城さんは見下ろしながら大笑いした。



わははっ!!

ヤクザの俺に頼み事か?!

...馬鹿か?聞くわけねぇだろ。笑



田城さんは頭を下げる俺の腕を掴むと

グイッと引っ張られ立たされた。



お前はこのまま『蝶』に連れて行く。

浅生組長に引き渡すまで...

そこで客を取れるだけ取らせてやる。


組を手に入れられなかった分...

しっかり稼いで貰うからな...。


...っ...。



田城さんは俺を睨み付けながら...

俺をそのまま引きずって行こうとする。



...っ...ヤダっ...行かないっ...。



何とかして時間を稼ごうと思ったけど...

田城さんの言葉を聞いて...あの日々が

頭を過り...恐怖が沸き起こる。



抵 抗する事も許されず...

好 きでもない男 達に...抱 かれる日 々は...

苦痛でしかなかった。



なのに『蝶』に連れて行かれたら...

逃げる事なんて絶対無理だ...。



今度は部屋に監禁されて...自由なんて無い。

今までよりも...更に酷い地獄に落とされる。



嫌だ...行きたくないっ...。

あんな事は...もうしたくないっ...。


うるせぇ!!



田城さんは俺を怒鳴り付けると

俺の頬を思い切り叩いた。



俺は衝撃で飛ばされ床に転がった。

田城さんは俺の上に跨がると...

俺の首に手をかけた。



...グッ...。


舐めた事言ってんじゃねぇ。

お前に拒否権なんてないんだよ。

お前は...一生籠の鳥だ。笑



田城さんは...笑いながら...俺の首を締める。

息が...出来ない...。苦しい...。



苦しさに...涙が一筋零れ落ちた。

嫌だ...行きたく...ない...。

客なんて...取りたく...ない...。



このままずっと...

大野さんの...側に...居たかった...。



大野さんに...会えなくなるなんて...

絶対...絶対...嫌なのに.....。



そう思うと...涙がどんどん溢れて来て...

周囲が霞んでいく。



...段々...田城さんの声が...小さくなってく。

...意識も...遠く...なって来た...。



その時...遠くで...

名前を呼ばれた...気が.....した。






To be continued.