半分。48 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



部屋の前の廊下で...三人顔を見合わせた。

最初に口火を切ったのは...松本だった。



...まさか...和也さんが...栞さんの事を

知っていたとは...思いませんでした...。


姉の為...と思い込む事で...

耐えて来れたんだろ...。


...凄い人ですね...二宮組長は...。



ホントに...すげぇ奴だよ...。

20そこいらのガキなのに...

俺達大人より...意志が強い。



だけど...もういいだろ。

アイツは...十分よくやった。

もう...解放されて...いいハズだ。



...松本...。


...はい。


もう...二宮を...解放してやっても...いいか?



俺の言葉に...松本は俺をじっと見つめ...

そのままコクンと頷いた。



...櫻井さんにも...伝えましたが...

俺は...組ではなく...和也さんを選びます。

和也さんを...自由に...して下さい...。


...どうされるつもりですか?智さん。


...このまま...二宮と松本を...俺の所で匿う。

もう二宮組には...帰さない。


...大野組長...それは...!!


...智さん...それは難しいでしょう。

組長と組長付きが同時に居なくなれば...

田城も黙っちゃいないでしょう。


櫻井さんの言う通りです。

俺は...組に戻って...


お前が一人で組に戻ったら...

間違いなく...利用されるか消されるだろ。

これ以上...二宮の大事な人を

奪わせる訳には行かねぇよ。


...ですが...。


...翔...。



翔をチラリと見る。

翔は...はぁぁ...と大げさにため息を吐いて

仕方ありませんねぇといった顔で俺を見た。



...分かりました...その様に動きます。


櫻井さん!!


もう少し様子を見てからだと

思ってたんですけどねぇ。


今しかねぇだろ。


まぁ...後は...二宮の親父様の承諾を頂いて

組印を押して頂くだけですからね。


...どう言う...事...ですか...?


二宮組組長を...もう一度二宮の親父様に戻し...和也さんを組から解放させます。

その後...二宮組を大野組の傘下に入れます。


えっ...?!


田城が浅生組と正式に杯を交わす前に

こちらが先に行ってしまおうと言う事です。

そうすれば...田城は好き勝手出来ません。

まぁ...そもそも組印がなければ

田城は好き勝手出来ないんですけどね。笑


ホントは翔が松本と話をした後...

オジキには話をして承諾して貰う予定だったんだけどよ...オジキに会えなくなった。


...一時期...親父様の様態が悪化して...

面会謝絶でしたから...。


親父様が面会謝絶になった事で...

田城も浅生との話を進められなくなった。

組印の在りかを知りませんからね。


組印は...和也さんが持ってるんじゃ...。


二宮が持ってたら...

田城はとっくに浅生と計画を進めてるだろ。


親父様は...薄々...田城の事に

気付いてたのかもしれませんね...。

もしもの事を考えて...組印だけは...

どこかに隠しているのかも。


オジキが退院した今。

田城もチャンスを伺ってるハズだ。

田城が動く前にこっちが先に動く。


その時に...お前が田城の手に堕ちてれば...

お前の命と引き換えになりかねない。

それじゃあ困るんだよ。


だから二宮とお前を一緒に匿う。

いいから...お前も大人しく俺に従え。


...どうして...俺まで...。


...翔がお前を欲しいんだと。笑


...え...俺を...ですか...?



松本が驚いた顔で翔を見る。

翔は俺を睨む様に見てから...松本を見た。



松本さん程強い戦力になる人は居ません。

貴方の能力...大野組に欲しいんですよ。

もう...そっちの交渉はゆっくり攻めるつもりだったのに...フライングですよ。智さん。

(*˘-ω-˘*)


まぁ...いいじゃねぇか。笑

話が進んで良かっただろ?


俺が攻め堕としたかったのに...。

せっかくの楽しみを奪わないで下さいよ。

全く...。(*˘-ω-˘*)


...翔...お前なぁ...。苦笑



翔の策略にがんじがらめに絡め取られる

松本の姿が想像出来て...怖ぇわ...。苦笑



とにかく...そう言う事だから。

お前も二宮と一緒に来い。...いいな。


.....はい...分かりました...。



二宮と松本を俺の所で匿う事が決まった。

後は...田城と浅生の動向を注視しながら

オジキとの話を進める。



田城に気付かれない内に動きましょう。


...だな。

松本、二宮を抱えて連れて来い。


はい。


翔、誰か呼んで松本の車を山ん中に

置いて来させろ。


分かりました。



二人がすぐに動く。

俺は茂先生に二宮を連れて帰る事と

ウチの組員が来たら松本の車の鍵を

渡す様にお願いした。



何かあればすぐに連絡しぃや?


ん。

そん時は連絡する。



俺達は茂先生に見送られて

ビルを出て俺のマンションに向かった。






To be continued.