半分。37 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



マンションに戻りソファに座ってると

翔がコーヒーを淹れて持って来た。



どうぞ。


ん。



コーヒーをテーブルに置くと

翔は俺の右側のソファに座った。



翔。松本と話した事全部話せ。


...分かりました。



翔はコーヒーを一口コクリと飲むと

松本と話した事を話し始めた。



翔の話は半分予測していた事だったが

半分は予想もしてない事だった。



やっぱり...田城は浅生と組んでたか。


松本さんが言うので間違いはないでしょう。


オジキが入院してる間に二宮を上手く操って浅生組に組を売り渡すつもりか...。


...でしょうね。

事実...二宮組長はお飾りの組長ですし...

田城の言い様に出来るでしょうね。


ただ...それを是としない者達も

まだ二宮組には沢山居ます。


松本みたいにオジキに恩義がある奴らは

確かに沢山居るな...。


はい。

田城はその人達も...和人さん同様に

始末するつもりだと

松本さんは言ってましたが...。


...どうやってオジキ側の組員を始末する?

全員は難しいだろ。

それに...そんな事になったら二宮のオジキも

松岡のオジキも黙っちゃいねぇだろ。


実際に全員を殺るのは難しいでしょう。

だけど田城の事だから...言葉巧みに操り

自分の側に付けるんじゃないでしょうか。


それでも田城側に付かなかった人間を

他の組員を使って始末させる。

数人なら...殺れるでしょうし。


その為に...

田城はオジキの命を狙うかもしれない...か。

...ホントに田城は殺ると思うか?


...そうですねぇ...。

二宮組を思い通りにしたいなら...

一番邪魔なのは二宮の親父様です。


邪魔な親父様と...親父様を慕う組員。

両方上手く片付けるなら...殺るでしょう。


親父様が殺されれば...

親父様を慕う組員は動揺するでしょうし...

上手く田城に乗せられるでしょう。


松本さんは...そう考えてるんじゃないかと。


...なるほどなぁ...組内のいざこざなら

他所の組は関与出来ねぇし...。

松岡のオジキが出る事も出来ねぇよな...。


そうですね...。



この感じだと...近いうちに騒動が起きるのは

間違いないだろう...。



それにしても...拾って貰った恩も忘れて

オジキに恩を仇で返すつもりとは...。

絶対に許せねぇ...。



松本さんの話を聞いて思ったのですが...

...和人さんの死が田城の仕業なら...

もしかしたら...栞さんも...。


...その可能性は...あるな...。

まずは姉の生死を確認するのが先か...。



そう言うと...翔はじっと俺を見つめた。



...何だよ...。


...いえ。

やはり...二宮組長側に付くのだなぁと

思っただけです。


...松本と話した時点で俺がそう動く事は

どうせ予想してたんだろ?


まぁ...予想と言うか...確信してました。笑


なら...わざわざ言葉にしなくても

いいだろが。苦笑


そんなの...わざと言葉にしたに

決まってるじゃないですか。笑


チッ...。

時々性格悪ぃよな...お前。(*˘-ω-˘*)


...貴方が動くと言う事の重大さを...

ちゃんと感じ取って貰わないとなので。


...分かってるよ...。



俺の返事に翔がフッ...と笑った。



一つ...お聞きしてもいいですか?


.....何だよ...。(*˘-ω-˘*)


貴方が二宮組の為に動くのは...

二宮の親父様への恩義からですか?

...それとも.....二宮組長の為ですか?



翔は真剣な顔で真っ直ぐ俺を見て

そう聞いて来た。



.....それは.....。



翔の問いに...即答出来なかった。

...何で...即答出来ない?



二宮のオジキに恩義があるのは間違いない。

オジキの為に動く事に躊躇いもない。



なのに...『二宮組長の為ですか?』と

翔に聞かれて...答えられなかった。



翔はそんな俺を...じっと見つめていた。






To be continued.