...カズ...。
大野さんが僕を呼ぶ。
その声に...眼差しに...ドキドキが加速する。
...側に...来てくんないか...?
大野さんの切ない表情に胸が苦しくなる。
震える足を一歩前に出し
大野さんにゆっくり近付く。
・*:.。.・*:.。.・*:.。・*:.。.・*:.。.・*:.。・*:.。.・*:.。.・*:.。
カズが一歩一歩、ゆっくり近付いて来る。
早くカズに触れたくて
オイラの手が届く所まで近付いた瞬間
カズの腕を掴みグッと引き寄せる。
わっ...。
カズの短い悲鳴と共に
オイラの胸の中にカズを閉じ込める。
...大野...さん...?
オイラ...お前が...カズが好きだ...。
ずっと...オイラの側に...居てくんないか?
胸の中に閉じ込めたカズの体が
ビクッと震えた。
...カズ?
何も喋ってくれないカズの体を離し
俯くカズの顔を覗き込む。
...うぅっ...ひっ...く...ふっ...。
カズの泣き腫らした目から
新たな涙がポロポロとこぼれてた。
...僕も...大野さんが...好き...です。
ずっと...貴方の側に...居たい...。
泣きながら笑うカズがすげぇ可愛くて。
オイラの理性の糸がプツンと切れた音がした。
カズの左手を引き寄せ
オイラの左手でカズの後頭部を押さえると
カズの唇にオイラの唇を重ねた。
To be continued.