SS 不意打ち萌えキュン | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 おっはよーо(ж>▽<)y ☆ございます。一葉でっす!

 

 本日お届けするのは原作派生で、47巻に収録されているAct.289および48巻Act.302ネタでございます。従いましてネタバレ一切ございません♡

 タイムテーブル的にはAct.302の続きみたいな?

 

 短いですが、お楽しみいただけたら嬉しいです。


■ 不意打ち萌えキュン ■

 

 

 

 

 心にポッカリと開いてしまった虚無感を埋めるため、こっそり俺に会いに来てくれていた最上さんを捕まえて、共に過ごした夜のひととき。

 

 彼女をだるまやまで送ってゆき、一人で自宅に帰ってきて、玄関扉を閉じたところで口元が大きな弧を描いた。

 

 

 

『 ・・・・それで、敦賀さんに救いを求めた次第でしてっっっ!!! 』

 

 

 

 あの子が憑依型の役者であることは俺が一番知っている。

 だから、紅葉が自身の人生のすべてを捧げていたという志津摩との今生の別れが、彼女の心情に影響を与えたのは至極当然のことだと思う。

 

 

 その、ぽっかりと開いてしまった心の穴を埋めるには

 俺に会わなければ絶対に無理、という結論にすぐ至ったという彼女からの告白は、とてつもなく嬉しくて

 

 住居階からロビーまで

 最上さんをお姫様抱っこしたまま降りられそうなぐらい、俺の足取りは軽かった。

 

 

「 ま、結局は断られてしまってエレベーターで降りたんだけど。ちゃんと話したじゃないですか、とか言われて 」

 

 

 クスリ・・・と甘い笑みが幾度もこぼれる。

 

 もう少しだけ一緒にいたいって、あのとき取り繕わずにはっきり言って良かったな、と思った。

 

 あの子にも伝えておかなきゃと思っていたことも話せたし。

 

 

 

『 社さんにバレちゃっているみたい、俺達の事 』

 

『 ちょっと。可愛らしい顔してテヘペロ調で何を言っているんですかね 』

 

 

 

 正直、こんなにもあっさりと社さんにバレるなんて思ってもいなかった。

 バレた、と言っても俺たちはまだ付き合いには至っていないわけで

 

 その辺の訂正が出来ていないことが少々引っかかってはいるのだけれど・・・。

 

 

『 蓮?どうかしたか?何か良くない知らせ? 』

 

『 いえ、ちょっと個人的に驚くことがあって 』

 

『 ふーん、個人的に。例えばDWLで何故かキョーコちゃんがねずみマスターの中身を演らなきゃいけなくなったとか? 』

 

 

 

 あの時の社さんは冷静そのもので

 俺が最上さんのメアドをいつ入手したのかさえ、突っ込んではこなかった。

 

 

 ・・・・つついて欲しかったのに。

 

 そうしたら自然の流れで、勘違いしてますよ、と訂正することもできたのに。

 

 

 あの子からメアドを教えてもらったのは、俺が告白したあとのことだった。

 お互いの仕事場に移動する前に、俺たちはアドレス交換をしていたのだ。

 

 

 

『 ・・・・最上さん 』

 

『 はい 』

 

『 君のメアド、教えてもらっても? 』

 

『 あ、はい、もちろんです!!あの、コレ・・・が私のメアドです 』

 

『 ありがとう。俺のも教えておくね。・・・・ところで、今更だけど一つ聞いてもいいかな? 』

 

『 今さら?はい、なんでしょう? 』

 

『 以前、君、グアムで俺にメアドを教えるのを拒否しただろ。あれって何だったのかなって。理由、聞いてもいい? 』

 

『 あっ!!!あれは・・・っっっ 』

 

『 あれは? 』

 

『 あれは、あの・・・っ、いろいろと理由がありまして! 』

 

『 うん。だからその理由が知りたいんだけど?色々あるんだ? 』

 

『 う・・・。いろいろ、は嘘です。ただ、ただ・・・我慢が大変になっちゃうからヤダな、て思ってしまいまして。それでお断りしたんです 』

 

『 我慢? 』

 

『 っっっ。敦賀さんのメアドなんて知ってしまったら、ついメールしたくなっちゃうじゃないですか。それで、何を送ったら許されるかしらって、きっと私一日中考えて考えて、でも結局送れなくて、っていうのをきっと何日も続けちゃうに違いないので・・・。それなら知らない方が自分のためにも絶対いい!!って思って、それでお断りを 』

 

「 ・・・・・・・・っつっっ!!! 」

 

 

 あのときはやばかった。

 一応、無表情を貫いたつもりだけど

 

 うつむき加減のポーズのまま、頬を赤く染めた上目遣いであんなことを言われたら悶絶しない方がどうかしている。

 

 

 このシーンを思い返すたびに

 胸の奥がきゅんとなる。

 

 

 あの子を前にこんな気持ちになったことは今までにも何度かあったけど。

 

 間違いなく断言できる、と思った。

 

 

 あれは俺的にかなり意表をついた

 不意打ち萌えキュンの瞬間だったと。

 

 

 

 

 

      E N D


実際には、あのとき何を思って原作のキョーコちゃんが断ったのか、いまだに知りたい私です。だって謎過ぎるじゃないですか。

 

ちなみに過去、「アンチ・タイミング」というSSで、キョーコちゃんがなぜ蓮くんにメアドを教えなかったのかを推察して執筆したお話があるのですが、あの理由の奥底に、こんな感情も含まれていたとしたら可愛いなーって、勝手に妄想してうふふしちゃいました♡(〃∇〃)

 

 

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