いつもありがとうございます、一葉です。
最近、短編ばかりですみません(*- -)(*_ _)ペコリ
連載物もそれなりに頑張っておりますので、もうしばしお待ちください。
さて、本日お届けするのは47巻時点での両想い蓮キョ、ネタバレなしです。
萌え?あると思いますよ。あくまでも私基準ですけれどw
ちなみにご存知の方も多いと思いますが、一葉はヤッシーsideが大好物です。
■ キレイの法則 ■
「 社さん。14センチヒールってどう思います? 」
本当にいきなり、そんな質問をキョーコちゃんから唐突に浴びせられ、キョーコちゃんの意図を計りかねた俺は小さく首を傾げた。
「 どうって・・・。どういう意味? 」
「 あ、いえ・・・やっぱり何でもないです 」
慌てた様子で左右に手を振り、発言自体を無かったことにしようとするキョーコちゃんのそれで、どうやら詳細を語る気はないらしい・・・と悟る俺。
ならば無理に突っ込むことはするまい。それが大人の気遣いというものだ。
その時はそんな風に思ったのだが。
「 いや、いや、いや、いや・・・・・? 」
時がたつほど徐々に疑問が沸騰して
なんだか、みょ~~~~に気になってしまっていた。それで・・・・・。
「 社さん 」
「 おー、お疲れ蓮。休憩か? 」
「 ええ、そうです 」
「 はいよ、水? 」
「 ええ、ありがとうございます。ところで、さっきから何をしてるんです?もうずーっとスマホをいじっていますよね 」
「 ああ、悪いな。お前が仕事に励んでいる間に。ちょっとだけ靴の検索をな 」
「 ・・・は、見れば分かりますけど。なぜ女性物の靴を検索しているんですか。どなたかにプレゼントですか 」
「 いや、違う。ただ、見れば見るほど疑問に思ってな 」
「 女性物の靴が? 」
「 じゃなくて、ヒールの高さが 」
「 ヒールの高さがなぜ疑問なんですか 」
「 無いから。14センチのヒールなんて 」
「 14センチ?それはまた随分なヒールですね。・・・っていうか、それは無理なんじゃないですか。女性の足なら大きくたってせいぜい26センチがいいところでしょう。それで14センチも踵を上げたら間違いなくつま先立ちになりますよ。それじゃあ履いていられないでしょう 」
「 ああ、そうか。そうだよな、そうなるよな。だから無いってことなのか 」
「 そうだと思いますよ 」
「 なるほど、そうか 」
だとしたら
キョーコちゃんはどうして俺にあんなことを聞いたんだ?
やっぱり何度反芻しても意味がさっぱり分からない。
確かキョーコちゃんって、身長163センチだったよな。
それで14センチのヒールを履くと177ぐらいになるけど。
177か・・・・・・・・・。
え。それってまさか、不破の目線で世の中を見てみたいとか?
今さらそんな事じゃないよね、キョーコちゃん?
「 いや、いや、まさかなっ!! 」
「 何がまさかなんですか 」
「 いや、こっちの話だ、忘れてくれ 」
「 はい? 」
「 悪いが、この件に関しては迂闊に口に出来ないんだ 」
「 はぁ?なんだかいつもの社さんらしくないですね。さっぱり意味が分かりません 」
「 俺もだ、蓮。奇遇だな 」
んなことを言ったくせに、そこで会話を区切った俺はまたウーンと唸った。
いや、絶対ナイ!
今さらキョーコちゃんが不破を気にするはずがない!
なぜならキョーコちゃんは蓮を好きになったのだ。
この!!図体だけやたらとでかくて、恋愛百戦錬磨な顔のくせに、実は恋愛音痴まっしぐらだった蓮とキョーコちゃんはついに両想いになったのだ。
今さら不破が出てくる余地はない。
じゃあなんだ。
それ以外に理由があるとしたら、いったいどんなワケがあるというのだ。
考えろ、社 倖一。
お前は二人のマネージャーじゃないか!!!
胸の前で両手を組み、瞼も伏せて俺はうーんと唸った。するとそんな俺を見かねたのか、蓮がこんな情報を俺にもたらした。
有難いことにそれが、正しい答えに辿り着く道標となった。
「 社さん 」
「 ん? 」
「 今ちょうど、現場にシューフィッターがいらしているんですけど 」
「 シューフィッター?ああ、衣装合わせの件でか。それで? 」
「 協賛メーカーの方らしいですけど、そんなに気になるなら聞いてみたらいいんじゃないですか、ヒールの件。今あちらにいらっしゃいますから 」
「 っっっ!!!蓮、サンキュ。ちょっと行って来るわ 」
「 いってらっしゃい 」
「 すいません。ちょっとよろしいですか 」
「 はい、なんでしょう 」
「 実は・・・・・・・・ 」
「 え。女性物の靴で14センチのヒールですか?そういう製品は無いですねー 」
「 ですよね、やっぱりそうですよね 」
「 それ、厚底ブーツじゃダメですか?それなら14センチで用意できますけど 」
「 厚底!なるほど、その手があったか 」
「 ただ厚底は歩きにくいですからシーンによってはお勧めできないんですよ。それでもと仰るなら厚底しかないですね。それで、申し訳ないんですけど衣装チェンジに合わせて靴を変更するなら早めに仰っていただけますか 」
「 あ、すみません。そういう事じゃないんです 」
「 違うんですか?敦賀さんの身長に合わせるとかでは? 」
「 ええ、違うんです。そもそも俺、蓮のマネージャーで・・・っていうか、蓮の身長に合わせるってどういう意味ですか? 」
「 そのままの意味です。なるべく身長差13センチに近づけたいのかと思って 」
「 13センチ? 」
シューフィッターの口から具体的な数字が出て来たことで、俺は目をぱちくりさせた。
身長差13センチって、どこかで聞いた気がしたのだ。
「 ええ。雑誌でも時々取り上げられるでしょう。カップルの身長差は13センチ差が理想だって。この前発売になった雑誌にも書いてあったのでアレを意識してかなと連想しちゃって。職業病で靴に関係がある記事はつい読んでしまうので 」
「 ふぉっっ?!! 」
おおおおお思い出した!確かにそうだ。
先日発売になった蓮のインタビュー記事が載った女性向けの雑誌。あそこにそう書いてあった。
カップルの身長差は13センチが理想だと。
あれ、ちょっとまて。もしかしたらキョーコちゃんもその雑誌を読んだって事じゃないか?
だってキョーコちゃんの身長は163センチだぞ。そこに14センチヒールを履けば、イコール177センチになる。
つまり190の蓮との身長差は13センチ差になるじゃないか!!!
「 ・・・・・・っっっ!!!! 」
それか。キョーコちゃんはそれをどう思うかと聞いていたんだ。なんだ、そうだったんだ。
それって、あれ?
もしかしたら、キョーコちゃん
それはいつか蓮の隣に並ぶときを想定して?
今から履きなれておこうとか、そういうことを考えて?
「 ふっ・・・・ 」
なんだ、ヤバいほど女の子してるな、キョーコちゃん。
ラブミー部員一号が
そんな可愛いことをマネージャーの俺に聞いていたのか。
でも俺がピンとこなかったから?
説明するのが恥ずかしくなって
だから慌てて取り消そうと?
「 ・・クス・・・・・・・ヒール14センチね、なるほどなー 」
「 でも靴メーカーの立場から言わせていただくと、正直、身長差を目的に靴を選んで欲しくはないんですよね 」
「 え 」
「 女性の脚を一番美しく魅せるヒールの高さは、身長÷30+2センチと言われているんです。どうせ気にするならそこを気にして、自分を一番きれいに見せてくれる靴を選んで履いて頂きたいと思っています 」
「 へー、そうなんだ。そういう法則があるんですね 」
それ、良いことを聞いたかも。
今回のキョーコちゃんの件は伏せたまま
後でそっと蓮にその情報を教えてやろう。
アイツならきっと、キョーコちゃんに似合う靴を選べるはず。
そしていつかそんなシーンを目撃できる日がきっと来る。
すっかりきれいになったキョーコちゃんが
蓮がプレゼントした靴を履いて
笑顔で蓮の隣に立つ日が、いつかきっと。
E N D
カップルの身長差は13センチが理想です、という一文を元に、いつかお話を書いてみたいと思っていました。それがふと降りてきましたのでお届けしてみました♡
ちなみにショータローの身長が幾つなのかは知りませんけど、もし奴の身長が177センチあたりなら、蓮くんとちょうど良い身長差なのかーと想像して笑っちゃいましたw
⇒キレイの法則・拍手
Please do not redistribute without my permission.無断転載禁止
◇有限実践組・主要リンク◇