お付き合いくださりありがとうです、一葉です。
タイトル見てお察し。こちらは先日お届けしました原作沿い両片想い蓮キョSS「合言葉」 の続きです。
一人ぐらい正解者が出るかなと考えていたのですが、まさかの一人もいないという事態・・・に、続きを書く気になりました(笑)
お楽しみいただけたら嬉しいです。
■ 合言葉 ◇2 ■
「 ……それじゃ、また 」
俺を呼び止めた相手と別れ、局の中を歩き出した。…と、また誰かの声に呼び止められる。
「 …っ…あ、敦賀くん!ちょっと待って、敦賀くん。聞きたいことがあるんだ! 」
はい、なんですか?…と笑顔で振り返ると声の主は貴島くんで、彼の手にスマホがあるのを見て、まさかコイツもそうなのか、と笑い顔のまま腹の底で悪態を呟いた。
まったく。今日はこれで何度目だよ。
「 ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい? 」
「 なにかな 」
「 これ!このブログって社さんが書いているんだよね?管理者の名前が『敦賀蓮と京子のマネージャー』ってなっているし、そうだよね? 」
「 ・・・そうですね 」
「 これ、こっそりパスワード教えてくんない? 」
「 …っ… 」
「 このブログ、割と頻繁にシークレット記事があるじゃん?これ、読んでみたいなーって思ってんのに、何度チャレンジしてもエラーになっちゃってさぁ 」
でしょうね。俺も同じだから。
「 だいたい、カエルの子を入力されたし・・ってヒントなのに、なんでカエルでエラーになんの? 」
「 ん? 」
「 ほら、良く言うじゃん。カエルの子は蛙って 」
「 あ…ああ、確かに 」
そういえば、そういう諺もあったっけ。
そんなのすっかり忘れていた。
「 敦賀くんのその反応…やっぱりパスワードはこれじゃないってことなんだ?!なんなの?教えてよ、敦賀くん。共演者のよしみってやつで、お願い! 」
せがまれて無言で笑顔を浮かべた。
今日このお願いを何度言われたことだろう。
残念ながらね
教えて欲しいのは俺も同じなんだよね。
「 悪いけど教えられない 」
「 あーん、そんな固いことを言わずにさぁ!! 」
「 ダメなんだ。ウチのマネージャーが言うには、簡単には教えられんってね。正しい答えを導けた者だけが閲覧可能な至極の記事だからって。そんな訳だから自力で頑張って、としか言えない。聞くなら俺に聞くんじゃなくて社さんの方がいいと思うよ? 」
無駄だと思うけどね。
なにしろ、俺ですら自力なんだから。
「 絶対教えてくれなさそう! 」
「 だね。それじゃまた 」
…と言って貴島くんと別れたあとも、色んな人に呼び止められ・・・。
目的地までの到着に激しい時間ロスを経験。
やっと現場に戻れた時は深いため息が零れ落ちた。
これは、新たなファンを獲得!!・・・どころの騒ぎじゃない気がする。むしろ俺にとっては弊害になっている。
「 ……はぁ…っ… 」
あれからずっと俺と最上さんは、お互いに違う現場に居る間も空き時間にしょっちゅうやり取りをしていた。
内容はもちろん、パスワードチャレンジについてだ。未だに俺たちは正しい解を得ることが出来ずにいた。
「 あれ、メール… 」
やっと到着した現場の椅子に腰を下ろした先で、着信済みのメールがあることに気付いた。
発信者は予想通りの最上さんで
何というタイミングか、こんな報告内容だった。
『 敦賀さん、朗報です!いま私は新たな答えを見つけたのです!カエルの子は蛙だったことが判明。今からカエルチャレンジをしてみます! 』
読んだだけであの子の意気込みが伝わって来る。
発信時間は数分前で、事後報告が届いていないってことは、いまチャレンジしているところかも。
落ち込む姿が目に見える様で、あの子のガックリ顔が思い浮かんだところで再びメールがやって来た。
『 ・・・・・ダメでした。何度やってもエラーで弾かれてしまいます 』
「 だろうね。さっき貴島くんがそう言っていたし 」
なんてセリフを返信したら余計に落ち込ませてしまうだろうから、行けると思ったのに…なんて返信をしてみたけれど。
画面を操作し、社さんのブログを開く。
記事は今日も更新されていた。
シークレット記事も当然の如く増えていて、この閲覧パスワードは本当になんだろう…と、背もたれに深く背を預けながら手の甲で顎を支えた。
「 カエルの子を入力されたしって書いてあるのに 」
答えはオタマジャクシでもカエルでもなく
ましてやカエルの子という言葉でもなく・・・。
まさか・・・と発想を飛ばしてみる。
鳶が鷹を生む…みたいな、自分が知らないカエル関連の言葉が存在しているのだろうか。
たとえば筍の親勝りとか、ウリの蔓にナスはならぬ、とか。
そういう感じの言葉でカエル関連の何かが他に・・・。
「 …っていうか、俺、結構ことわざ知っていたんだな(笑) 」
でも違う…と直感で思った。
社さんは変に頭が良い人だけど
知らなければ答えられないような答えではない気がした。
きっとこれに必要なのは謎解きなのだ。
社さん自身ががそう言っていたし。
考えろ。正しい答えは自分で導け、と・・・。
「 ・・・あ?・・・ 」
その瞬間だった。
「 まさか、このヒントって…… 」
なぜか唐突に閃いた。
まさかなんて思いつつ、そうだろうという確信が浮く。
物は試しとシークレット記事をタップして、現れた小窓にそれを入力してみると・・・。
「 やった、開いた!解除になった!! 」
鼻息が荒くなった。
さて読んでみようじゃないかと、現れたシークレット記事に目を通した俺は・・
「 …何をしてくれてんだ、あの人 」
ようやく閲覧できた記事を見て、どうしてくれようかと再び顎に手を置いた。
「 ・・・・・これ、最上さんに教えるべきだろうか。いや、あの子のことだからたぶん、これを知ったりしても嫌がったりはしない気がするけど 」
しかし、何してくれてんだ、あの人。
閲覧可能になったシークレット記事にしみじみと目を通し、何しているんだ、あの人は・・・と同じセリフを繰り返しながら、新しい発想だな・・・と若干感心しつつ俺は過去記事を遡った。
E N D
内容を引っ張り、まさかの3に続きますw
⇒合言葉◇2・拍手
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