SS お兄様は胃痛持ち(頂き物) | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 いつも本当にありがとうございます。

 11月は偶然にもマリモ様宅 と弊宅がブログ運営を開始した月。つまり、本日公開のこちらは恒例の奴です。


 本当は月初めにギフトされていたのに、自分の連載がどうにも思う通りに進まず、こんな遅くのお届けとなってしまいました。待ってくださったマリモ様、本当にありがとうでした!

 ちなみに一葉がお贈りしたお話はこちらとなります。⇒2019年11月寄贈品♡


 併せてお読みいただけたら嬉しいです。

 では、安定のマリモ様ワールド、ご堪能下さいませ☆


■ お兄様は胃痛持ち ■ 著者/マリモ様





妖精もいれば魔法もありのファンタジー世界。
そんな世界のとある国では本日も年若い王太子と、彼よりは少し年上の乳兄弟が仲良く戯れていた。

「殿下、聞いてくださいよ。ウチの可愛い妹のこと・・・のぁっ?!」

「あ、すみません社さん。魔法の復習をしてたのですが、急に話しかけられたことで手元が狂ってしまいました・・・チッ。」

「おい、お前今舌打ちしたよな?
ということは、さっきのはワザとか?!」

「そんなまさか。将来自分の側近になる人を怪我させるだなんて馬鹿な真似、するわけないじゃないですか。」

「い~や、俺は騙されんぞ。その胡散臭い笑みを浮かべてることからして、明らかに狙ってやっただろ!」

「人の笑顔を胡散臭いって失礼ですね、まあいいですけど。
で、貴方の妹のキョーコちゃんがどうしたんです?」

サラリと自身の追及を流された社少年は若干頬を引き攣らせるも、切り替えるように軽く息を吐き出してから促されるまま続きを話し出す。
顔の引き攣り具合が今より酷くなるなど思ってもいない様子で。

「昨日夕食後にキョーコと遊んでいると、笑顔で“私ね、将来お兄さまのお嫁さんになる”って言ってきたんです。
これってどうも日中に読み聞かせてもらった物語の影響らしいのですが、同様のことを言われた父も喜んでましたよ。
いやあ、妹ってのは本当に可愛いものですよねぇ。」

「へえ・・・それはそれは、幸せそうで何よりですよ。
時に社さん、貴方とお父上には今度大規模で行われる遠征についていってもらおうと思うのですがいかがでしょう?」

「は、遠征?それって確か、隣国とバチバチやり合うためのものだったはず・・・。
おいおい、そんな所に武芸はさっぱりの文官が行けばあっさり殺されて終わるよな?!
やっぱりお前、さっきから俺のことを始末しようとしてるだろ!」

いきなりの提案というかとんでも発言でせっかく正した言葉使いがまたも昔に戻った社に対し、向かい合う王太子は全く以って表情を変えたりしていない。
そんな彼は胡散臭いと評された笑みのまま、詰め寄る彼を宥めるように口を開く。

「始末だなんて物騒な・・・次期宰相候補にして未来の義兄となる人を殺して俺に何の得があるんですか。
第一そんなことをしてはキョーコちゃんに嫌われますし。
大丈夫、心配しなくても行ってもらう場合は不測の事態がない限りは安全なようにしますよ、そう、万が一のことがない限りはですけど。」

「それのどこに安心しろっていうんだよ、キョーコのお嫁さん発言を妬んで言い出したってのが分かってるのに!
・・・なぁ蓮、お前はまだウチの妹に惚れたままみたいだな。
だがお前ら王族には国の繁栄のため政略結婚をする義務があるじゃないか、だからいい加減キョーコのことは諦めてくれ・・・ついでに俺たち家族を始末しようとすることも。」

「嫌ですね社さんたら、ボソッとおかしな冗談を。
俺が貴方がた忠臣を始末するわけがないじゃないですか。
あとウチの国はもう既に十分栄えてますから、無理に政略結婚をする必要性がないのもご存知ですよね。」


「いや、そうはいってもだな・・・うう・・・ああもう分かった、お前相手に回りくどいことを言っても無駄のようだから本音でいくぞ。
あのな、蓮。俺たち社家としてはまだわずか4歳の幼女である妹に一目惚れし、何でもかんでもに嫉妬する独占欲の塊と化したような輩に、唯一の女の子を嫁がす気は全くないんだ。
たとえお前の父親の陛下に頼まれようとあの子はやらん、なのでキョーコのことは忘れて他に目を向けろ。」


続けられたのはさすがに配下としてマズいだろうという発言。
しかし言った当人は元より相手方もまるで気にしてない様子、どころかそちらは更に笑みを深めてみせる始末だった。


「おやおや。好きな子を独占したいという、男として当然の感情を理解してもらえないとは誠に残念です。
しかしながら以前も言いましたように、俺はキョーコちゃんを諦めるつもりなどないし、彼女以外と結婚する気もありませんよ。
そして王族で跡を継げる人間は今現在は俺1人、ここまで言えば賢い貴方なら分かりますよね。」

「ぐ、国のことを持ってくるとは卑怯な・・・・・・いやいや、それでもやっぱりダメだ、無理無理無理!
たとえ国の存続のためとあってもお前みたいな愛情過多なヤツに、可愛い妹をやってたまるか。」

「国のことを最初に持ちだしたのは貴方でしょうに。
しかしまあキョーコちゃんが嫁げる年齢になるまでには最低でもあと10年はかかりますので、その間に貴方がた一家を攻略してしまえば何ら問題はないですよね。
ということでどんな手を使おうと成し遂げてみせますからお覚悟を、未来の義兄上?」

「義兄はやめろ、8歳も年が離れた幼女に執着しまくりのロリコン殿下。
こっちだって配下の責務として、必ずやお前を真っ当な人間に矯正してやるから覚悟しろよ。」
「たかが8歳差くらいでロリコンの変態扱いとはね・・・本日はその辺のことも含めじっくり話し合いましょうか・・・ああ、もちろん先程話した遠征同行の件についても。
何てったって時間はまだまだ、た~っぷりあるのですから。」

やはり綺麗な顔に笑みを湛え、遺憾なく腹黒さを披露する王太子蓮。
その主の言葉にいくら可愛い妹のためとはいえ、この先も今まで同様に恋心確認と同時に命の危機回避をしなきゃならないことが確定した不憫な少年は、いつもの如くそこそこ整った顔を歪め胃の辺りをさすりだしたのだった。

・・・どこの世界でも妹を持つ兄は苦労するようである・・・。



おわり


今回は周りさえどうにかすればキョコたんをゲット出来る気でいる自意識過剰な蓮様と、そんな彼に振り回される哀れなヤッシーお兄さんの話でした。byマリモ様


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