いつもありがとうございます、一葉です。
タイトルを見ればわかると思いますが、こちらは先日お届けしました『頑張れ敦賀くん』 の続編ですww
続編要望が多かったので頑張ってみました。でもこれ以上は続きませんよーと先に言っておきます。
■ 頑張れ敦賀くん ◇2 ■
敦賀蓮の最大の悩みは自分の象さんが少しも勃ってくれないこと。
悩みに悩んだ挙句、ようやく外来に足を運んだ彼の象さんはなぜか元気になっていて、診察に当たった藤道医師はノリノリで原因究明に乗り出した。
「 それはそうと、いいかな、敦賀くん 」
「 はい 」
「 僕はね、原因不明のまま患者さんを返すなんて無責任な真似はしたくないんだ。だから敢えて確認するけど、今まではダメだったんだよね? 」
「 そ、うなんです… 」
「 それは、どういう状態でダメだったの?シていてもダメだったってこと?相手は行きずりだったりする? 」
「 ちゃんと自分の彼女です!!……っていうか、今となれば彼女でした、が正しいですけど。
シているとき、最初はイケる!って思うんですよ。ベッドに押し倒して、段々彼女が色気のある声を出してきて、それで精神的には興奮しているつもりでも、なぜか下半身が別人で… 」
「 そう。下半身がね。普通の男は別の意味で下半身が別人になる訳だけど君は反対の意味ってことだ。…っていうか、ひょっとすると敦賀くんってそっち方面の人だとかじゃないかな?自分でそういう自覚無い? 」
「 ……そういう自覚?…って何ですか? 」
「 つまりね、いま君のがこうなっているのは、僕を見てなのかな…ってことなんだけど? 」
にこやかな笑顔を繰り出しながら藤道医師が放った言葉に、蓮は爆弾抱えたタヌキのように背筋をピンと伸ばして思いっきり否定した。
両手が高速で左右に動き、連動するように蓮の顔も左右に振れる。
「 ぜぜぜぜ絶対違います!!俺は女の子が大好きです!…あっ、そうか、分かった!
実はさっきこちらに入る直前に女性とぶつかったんですよ!!あの子、だいぶ俺の好みだったから、それで今こんな状態になったのかもしれないです!! 」
「 なんだ、つまらないな。女性とぶつかった?へぇー、そう。じゃあその子にお願いして確認してみたらいいと思うよ。それでちゃんと出来るなら問題はないってことになるからね。それでダメだったらもう一度来てみてくれる? 」
「 …はい、判りました 」
判った…とは言ったものの、蓮は途端に不安になった。
なぜなら、彼女は不妊治療の病院に駆け込んで行ったのだ。…となれば彼女は既婚者の可能性が非常に高いということに。
そんな子に、こんな事を頼むなんて非常識極まりないだろう。
いや、例え既婚者では無くとも、そもそも見ず知らずの女性にこんな事をどう頼めばいいというのか。
「 ありがとうございました 」
「 はい、お大事に。窓口に声がけして精算してくださいね 」
「 はい 」
蓮は肩を落としながら診察室を後にした。
病院に来た時と同じで足取りがとても重い。
それでも蓮はこう考えていた。
少しだけ待ってみようか、と。
彼女がもし不妊の治療をするのなら、自分より彼女の方が出て来るのが遅いはず。
声を掛けるかどうかはその時決めることにしよう…と。
「 敦賀です、診察が終わりましたので精算をお願いします 」
声を掛けたが窓口にはなぜか誰もいなかった。
入った時には確かに男が一人いたのだ。
蓮が首を傾げるとかなり背後の方から人の話し声が聞こえた。
どうやら受付に居た男性は医院の外に出たらしい。
蓮の声が聞こえたのか、藤道医師が受付に現れた。
「 あれ?貴島くん居なくなってる?まったく、しょうがないな。また絶対キョーコちゃんに絡んでるんだな 」
「 え? 」
「 ごめんね、敦賀くん、ちょっとだけ待っていて。いま連れ戻してくるから 」
そう言って藤道医師は医院の外に出て行った。
自動扉が開くと確かに受付に座っていた男性がそこにいて、看護婦と思しき女性にあろうことか壁ドンしている。
…っていうか、仕事中にすることか、それ。
「 貴島くん!君の頑張りは褒めたいところだけどね、脈の無い相手に入れ込むのは愚の骨頂だと僕は思うよ。っていうか、仕事しろ 」
「 藤道先生!脈が無いって勝手に決めつけないでくださいよ。ねぇ、キョーコちゃん?俺、結構君の中でいいセンいってたりするでしょ? 」
「 いえ、全く、なんの感情も浮かびません 」
「 そんなクールぶらないでよ。それは俺の事を良く判っていないから… 」
「 貴島くん!いいからキョーコちゃんから離れる!!だいたいね、僕の想い人の娘に手を出そうなんて100年早い。全然相手にされていないのに 」
「 うう…藤道先生、俺に冷たすぎです! 」
「 いいから仕事に戻れ。患者さんが帰れないだろう 」
「 ああ、良かった、藤道先生が来てくださって。貴島さんったらしつこいんだもの 」
安堵の笑顔を浮かべた看護婦を見て、蓮は、あ!…っと声を上げた。
二人からキョーコちゃんと呼ばれたその子は間違いなく、さっき自分がぶつかった彼女だった。
蓮は慌てて声を掛けた。
このチャンスを決して逃してはならないと思った。 ←一葉のパラレルってコレばっかり(笑)
「 と…藤道先生!! 」
「 うん? 」
「 その彼女です!! 」
「 うん? 」
「 さっき、俺が言ってた……その…… 」
「 あっ!なるほど、君がぶつかったのってキョーコちゃんだったんだ 」
「 はい! 」
「 ……と彼は言っているけど、キョーコちゃんは覚えてる?さっきこの男性とぶつかった? 」
「 あ、はい、さっきここで…… 」
お互いに見つめ合った時間は何秒ぐらいだっただろう。
藤道医師から、彼女が最上産婦人科クリニックの看護師である事を知らされて、蓮は人知れず胸をなでおろした。
そうか。
不妊治療じゃなかったんだ…。
「 俺、敦賀蓮って言います。もし宜しければ、仕事上がりに俺と食事でもしませんか? 」
「 え?……私と、ですか? 」
「 もちろん君と!俺と二人で… 」
「 キョーコちゃん。実は彼ね… 」
「 え? 」
恐らくそのとき、藤道医師は俺の症状を耳打ちしたのだろう。
正直に言えばかなり心臓がどきどきバクバクしたけれど
彼女は特に嫌悪感を表すでもなく、ほんのりと口元を崩してから俺を優しく見上げてくれた。
「 敦賀さん。お誘いいただけるのなら光栄です。私のお気に入りのお店でも構いませんか? 」
「 うん、全然いいよ!! 」
この夜はもちろん彼女と夕食デートして
およそひと月後にキョーコちゃんと彼氏彼女に無事なれて
可愛い看護婦の彼女と
俺は幸せなベッドインを果たした。
E N D
1話目を思いついたとき、藤道ファミリークリニックの隣は最上産婦人科クリニックで間違いない!と勝手に妄想していました(笑)
もちろん藤道さんが冴菜さんを追いかけて来たっていう地味設定。
キョーコちゃんは看護師で、自分の意志でお母さんのフォローをしているのですよ。
でも母が医者で娘が看護師ってなかなか微妙な立場じゃないですか?
でも母娘の関係はそんなに悪くないのかな設定。
そしてキョーコちゃんは、不妊治療に難色を示す旦那様が多い世の中にちょっと不満を持っていて、だからEDかもしれない…って悩んでいる蓮くんが可愛く思えちゃって。
しかも自分だけにしか起たないなんて感激!…となって、二人はあれよという間にゴールイン。
幸せいっぱいになりましたとさ…ってオチでした(〃∇〃) 大変お粗末様でした!!
⇒現代パラレル・頑張れ敦賀くん2◇拍手
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