SS 初めて自慢 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 いつでも両片想い萌え、一葉でっすо(ж>▽<)y ☆

 なんか、なんとなく思いついたSSを久しぶりにお届け致します。


 ちなみにキョーコちゃんが紅葉役を獲ったあと、こんな事あったらいいな妄想の第…何弾だろうか。

 確かめようと目次を遡ってみて驚いたことは、記憶にあった古賀くんSS「蛹から蝶へ」が5月アップだったことと、カフェオーレでネタを書いた気がしたのにタイトル見ただけじゃどれだかわからなくなっていたこと(笑)



 いま10月なのにちょっと遡ったら5月とか。

 つまり原作、全然進んでないってことだよね!!


 ネタバレ等は一切ありません。

 一葉的には是非こうなって欲しい、抱かれたい男№1と№2の、純情乙女争奪戦です。←萌え



 …ええ、分かってます。遊んでます。自分の萌え妄想大爆発しております。

 愉しんで頂けたら幸いです。



■ 初めて自慢 ■





 LMEプロダクション、タレントセクション所属ラブミー部員 京子、もとい最上キョーコが、見事泥中の蓮の紅葉役をゲッチュした後日。


 

 なんと夢の対談が実現することとなった。


 


 

 ……と言っても、それはキョーコのではない。


 

 映画、泥中の蓮のクランクイン直前に対談話が持ちかけられたのは、出演依頼をされたがスケジュールの都合で断らざるを得なかった敦賀蓮と、そのおかげで坂上志津摩役を得ることとなった古賀弘宗、両氏のもの。


 

 奇しくも20代前半女性の意識調査で抱かれたい男に選ばれた二人である。ある意味それは夢の饗宴ともいえるワンツー対談だった。


 


 

 しかもこの対談。

 二人がともに忙しい身の上ということもあり、当日本番を敢行することと合間った。


 

 つまりは生放送一発勝負。

 テレビ局は事前にこれでもかと宣伝に宣伝を重ね、注目度も群を抜き。


 当然、映画の関係者でもあり、何より尊敬を通り越した敦賀教信者であるキョーコは鼻息荒くリアルタイム視聴を固く誓い、その通り、オンエアの5分前にはテレビの前で腰を落ち着けるという技を繰り出した。


 


 

 番組は時間通りに始まり、対談する二人が揃って画面に登場。


 甘い笑みを浮かべての自己紹介に続き、一人掛けとはいえ二人が並んでソファに座っただけでその威力たるやすさまじく。


 テレビ画面の向こうでいまどれ程の女性が腰砕けになりながらこの絵面に張り付いているだろうか…と想像するだけでフレームアウトな場所に居た関係者は面白おかしくほくそ笑んだ。


 


 

「 こんにちは。敦賀蓮です 」


「 こんにちは。古賀弘宗です 」


 

 笑顔で本心は隠されていたが、二番目に自己紹介した古賀氏の心情を察してキョーコはプッ…と小さく笑った。


 


 

 しかし、言ってはなんだがこのテの番組進行はワンパターンの極致だ。


 

 加えて対談時間は30分のみと短い上に、合間にCMを挟む番組構成である訳だし、なによりトップ俳優の二人。本番一発勝負とはいえ会話の流れは大まかに決まっているだろうことは必至。


 

 それでも、どんな話が聞けるのだろうかとお茶の間の人間同様、キョーコもドキワクしながら見守った。


 


 

「 まず古賀さん 」


「 はい ん!


「 ノベライズから派生した大人気の作品『泥中の蓮』に出演がお決まりになったということですが、どうでしょうか?意気込みなどは? 」


「 ええ、はい。仰る通りもうすぐなんですよ。確かに時代劇なんですけどアクションシーンもあり、恋愛要素もありで今から楽しみにしているんです。とてもやりがいがある作品だと思いますしね 」


「 そうですか。噂によるとその坂上志津摩役…最初は敦賀さんにオファーがあったという事のようですが… 」


「 …っ!!…そう。そうらしいんですよね。でも…

 今さら譲らないよ?敦賀くん 」


「 いや、俺も譲ってもらおうなんて思ってないから安心して。まぁ、正直言うと出たかったですけどね。

 話の中心であるキャラクターのうち、紅葉と千鳥がどちらも同じ事務所の後輩なので… 」



 そう言いながら足を組み替える蓮の動作にスタジオ内からほぉっと溜息。

 負けじと前屈みになった古賀氏は右手甲に顎を乗せ、色香を漂わせながら目を細めた。


 

 若干、勝ち誇り気味に。



「 そうなんだってね。いや、すごいよね。さすがLME、実力派が粒揃い。

 紅葉と千鳥ってプライベートでも仲が良くて…。そう言えばほら、カインドードリンコのCMキャラクターを二人で務めたこともあったんだよね。けど、役者として共演するのは初って聞いて、二人の初めてに先輩の敦賀くんではなく俺が居られるなんて光栄だなって思ったよ 」


「 はい!その情報はもちろん届いておりますよぉ。

 千鳥役の琴南奏江さんはサスペンスドラマ・水森都シリーズにレギュラー出演されていて、紅葉役の京子さんはなんと、敦賀さんが主演なさったダークムーンに美緒役で出演なさっていたんですよね!

 そうですよね、敦賀さん 」


「 ……ええ、そうです。普段とあまりに外見が違うので、美緒役の京子だって気付てもらえないことの方が多いって笑っていた事を思い出します。

 あれが彼女のドラマデビューだったんですけど、本当に初めてだらけで色々悩んでいたんですよね。

 先輩としてアドバイスはもちろんしましたが、俺自身も初のダークヒーローでしたし、彼女だけでなく俺自身も成長できたことは非常に有難かったし良い思い出でもありますね 」



 画面の前で両手を口元に添えたキョーコは、そんなこともあったなぁ…と感慨にふけった。


 役作りが全く出来ず、大先輩に電話をしてまで質問しようとした思い出がよみがえる。

 加えてあの蓮が、全く演技が出来なくなるというハプニングに遭遇し、大先輩のマンションでダークムーンごっこをしたことも今は本当に懐かしいと思った。



「 ……っ…!!キ……キス……教えてあげようか?発言はいま思い出しても心臓がどきどきしちゃいますけどねっ!! 」



 それもそうだろう。

 紛れも無くあれは蓮の本心だったのだ。


 もちろん、キョーコがそれに気付ける術は無かったのだが。




「 すごい!先輩後輩の素敵な関係ですね 」


「 そうですね。だから古賀君 」


「 え? 」


「 彼女は君が指導する必要無いほど実力を付けているから安心して撮影に挑んでいいから。全然、平気だから 」


「 ふっ…。了解。楽しみだね。そうすると現代役は経験済みってことだから、俺が京子の初体験の相手ってことになるのか… 」


「 は? 」


「 え? 」


「 あ、別に変な意味じゃないよ?泥中の蓮は時代劇だからって意味で。忍者の恰好はもちろんだけど彼女は着物姿も初体験ってことだよね?

 演技力は申し分ないこと知っているけど、時代劇っていう点で戸惑う事がきっとあると思うんだよね。

 でも大丈夫!!敦賀くん、安心して?そういうのは俺がちゃんと面倒見てあげるから 」



 ピクン…と蓮のこめかみが微かに揺れた。


 それが余計なお世話ってやつなんだけど…とは思っても口になどしない。


 蓮は余裕の笑みを浮かべた。


「 ……古賀君。残念だけど京子は既に着物姿を経験済みだよ? 」


「 え? 」


「 …と言ってもこれは表には出てないことなんだけどね。

 歌手の松内瑠璃子ちゃんも俺と同じ事務所の子なんだけど、新開監督の映画で俺と共演したとき、デビューこそしていなかったけど京子はその時すでに活動していたんだ。

 あの子、随分長く茶道をやっていたとかで瑠璃子ちゃんの代理で少しのあいだ現場にいてくれたことがあってね 」


「 ……っ…へ……へぇぇ、そうだったんだぁ。茶道を… 」


「 そうそう。お茶を点てる時は必ず着物だったとかで、自分でも着付け出来るようだし、そのぐらいだから当然、着物姿にも慣れていてね。歩き方も裾の端折りも見事なさばきだった。

 古賀君も見たら感心出来ると思うよ 」


「 ……そう 」


「 うん。ごめんね?せっかく親切に言ってくれたのに 」


「 いや、別にっ…!!! 」



 実に爽やかな笑顔での蓮の謝罪が何だか余計に腹立たしい。

 古賀氏はどうしても蓮に一泡吹かせたい気分になった。


 返り討ちにあうとも知らず。



「 ……あ! 」


「 え? 」


「 …ということは、もしかしたらあの子って恋の演技をするのは初めてなんじゃない?」


「 ……っ!? 」


「 現役女子高生なら恋の一つや二つはもう経験済みだろうけど、役の上とはいえ淡い恋心を持ってもらえるなんて、やっぱり嬉しいものだよね~ 」


「 ……そうだね。でもゴメン。それも俺が最初かも 」


「 え? 」


「 いまだから言っちゃうけど、実は俺、ダークムーンの時にスランプに陥っていた期間があって、そのとき彼女の身体と時間を何度か拘束したことがあったんだ 」


「 こ……拘束って……敦賀くん… 」


「 あ、ごめん。もちろん変な意味じゃないよ。彼女にはちゃんと了解をもらって稽古に付き合ってもらったってだけの話。

 そのとき相手役をお願いしたからね。恋する役も彼女は経験済みってことになるのかな、と思って。もちろん、公では君が初めての相手ってことになるけどね 」


「 相手役って、百瀬逸美ちゃんが演った役? 」


「 そう。美月役をプライベート稽古で演じてもらったことがあるんだ。…なんか、重ね重ねごめん 」


「 どっ!!どうして謝る必要があるのかな? 」


「 いや、ただ何となく? 」



 ここで無情にもCMが流れた。


 早く番組に戻れと誰もが願ってしまうような白熱対談バトル。


 繰り広げられている会話内容はとっくの昔に京子に対する「初めて自慢」。



 キョーコは頬を染めながら肩を揺らした。



「 ……ちょっと!!どうして敦賀さんも古賀さんも私のことをネタにするの?! 」



 自分の話をされるのは決して迷惑ではないけれど、テレビの前でキョーコは悶絶寸前だった。


 二人の会話を聞いていると、まるで二人が自分を取り合っているみたいな気分になる。



 いや。実際それ以外の何物でもない訳で、恐らくお茶の間の誰もがそれを敏感に感じ取っているだろう。

 だがやはりキョーコは実態そのままを素直に受け入れることはしないらしい。



 火照る頬を両手でなだめながらキョーコは再び画面を見つめた。




 CM中、どんな会話が為されていたのかなど視聴者はもちろん知る由も無い。

 それは対談している二人も当然承知していること。



 実は、その間にも蓮は京子の初めて自慢をしていた。


 それはキョーコがデビューする以前。マネージャー業は初めてだった彼女が担当したのが自分だった…というもの。



 オンエアランプが点いたと同時に対談映像も再開し、中途半端な古賀の声がお茶の間に流れた。



「 ……へぇ、本当に色々なことを経験した子なんだね。ある意味苦労人ってことか 」


「 ん。そう言われたらそうなのかな。あの子、とっても頑張り屋でね。しかも負けず嫌い。

 だから余計に応援したくなるよなって思う 」


 なになに?それは何のこと?!…と、視聴者が思うのは当然である。


 画面には急遽用意したのだろうテロップが流れ、京子としてデビューする前、敦賀蓮のマネージャーが風邪でダウンしたとき彼女がマネージャー代理を務めたことがかいつまんで紹介された。



「 ……っ…!なぜそんなことまで?! 」


 自分の話が目の前で繰り広げられているっていうのに何も出来ないもどかしさ。


 同時に何故こんな対談になっているのかと詰め寄りたい気持ちをこらえていたキョーコの目の前で、最大の暴露が蓮からなされた。



「 そういえば俺、そのとき彼女と初体験をしたんです 」


「 うえっ!? 」


「 ぎょぎょっ?!! 」



 さすがにびっくりを通り越すイカンだろう発言。


 司会者も古賀氏も二の句が継げず、ゴクリ…と生唾を飲み込んだ。


 それを認めてから蓮はクスリ…と笑みを揺らし、とても面白そうに目を細めた。



「 ……あ。もしかしていま変な想像しました?違いますよ。誤解しないで下さいね 」


 


 爽やかに浮かぶ笑顔はそのまま。

 だがキョーコはこのときテレビ画面の前で正確に蓮の心情を把握していた。




 ――――――― これ、敦賀さん、絶対に古賀さんをおちょくって楽しんでいる!!




 それが判っているのにキョーコの心臓はバクバクだった。


 この大先輩が一体何を言い出すつもりなのかと気が気でない。



 テレビの前でキョーコもゴクリ…と生唾を飲んだ時、蓮の極上笑顔が画面いっぱいに広がった。



「 実は俺、そのとき風邪をひいちゃったんですよ。マネージャーのがうつっちゃったんでしょうね。

 けど俺、それまで一度も風邪を引いた事が無かったから風邪だって気付けなくて、代理マネージャーをしてくれた京子が俺の不調にいち早く気が付いてそれを指摘してくれたんですけど、俺、聞く耳持たずで結局悪化させちゃいましてね 」


「 それじゃ、敦賀さんもダウンなさったんですか? 」


「 いえ。それが、すごい熱は出たんですけど京子が必死に俺をフォローしてくれたんです。

 それで仕事に一切穴をあけずに完治できて…。ほんと、ありがたかったです 」


「 え?!それは凄いですね! 」


「 でしょう?けど、風邪ひき自体が初めてだったのでやっぱりつらくて、自覚した日の夕方近くにはかなり朦朧としていました。お恥ずかしながら 」


「 それは、かなりつらかったでしょう? 」


「 そう!そうだったんですよ。風邪って本当に大変ですよね。それを身を以て知りました。

 …で、風邪を引いて誰かに看病されるのって俺にとって初体験だったんですよ。だから、彼女がその相手って話です 」


「 ……へ……ええぇぇぇ~~ 」


「 ぷっ!!それは…敦賀さん。面白おかしくお話して下さってありがとうございました! 」


「 あ、面白かったですか。古賀君の真似をしただけだったんですけど、面白かったなら良かった 」



 この時点で古賀氏は白旗を掲げ

 テレビ画面の向こうではキョーコが今にも野垂れ死にしそうな程真っ赤に熟れた状態に至り、床に突っ伏していた。




「 ……もおぉぉぉぉ…、敦賀さん!一体、これは何プレイ…… 」



 蓮と古賀氏の対談以降

 急上昇したのは抱かれたい男二人のことではなく



「 な、知ってる?京子って意外と頑張り屋で色んなことが出来る子らしいで? 」


「 あー、知ってるぅ!蓮が言っていた話でしょ?お茶が点てられるとか着付けが出来るとか、凄いよね!しかも着物を着慣れているって、マジ凄くない? 」


「 すごいよ!それに、蓮がプライベートで稽古をするのに相手役をやってもらうとか、演技力もあるってことじゃん? 」


「 そうだよね!ってかさ、もし泥中の蓮が映画の祭典ノミネートとかなったら出演者がその国に行くじゃん。海外で着物姿ってただでさえ注目度高いじゃん?だから、京子が着物になったら若いのに凄いわね…とかになって日本人のイメージが凄くアップしそうじゃん? 」


「 あーねー、言えてるぅ!!すごい、大女優みたい! 」


「 いや、実際凄かったから。敦賀蓮と古賀弘宗の取り合いだよ? 」


「 うん、確かにアレは面白かったww 」



 二人の男に競わせるように『初めて自慢』をさせた京子への関心度。



 それと、同じ事務所に所属している敦賀蓮と京子は

 プライベートでもかなり仲の良い先輩後輩らしい…という、ある意味正しい認識だった。






     E N D


古賀氏、一つもいいところなく敗退(笑)



⇒初めて自慢・拍手

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