いつも大変お世話になっております。一葉です。(。-人-。)
実は先日より通常エディタを使用しての記事作成が出来なくなりまして、どうしてくれようか…と現在、途方に暮れております。
入力には何の問題もないのですが、新エディタで記事を作成している間、自ブログ記事の閲覧が出来なくなってしまったのです。
なので入力途中にふと思い出して前話を確認…が出来なくなったことで若干、推敲に時間が…。
そしてこの事でもう一つ困ったな、と思ったのがリンク作業。
特に目次はたくさんのリンクを作らなければならないのに、記事を作成しながらURLの確認が出来なくなってしまったのが本気でイタイです…。 ←この件に関してはスタッフに改善を求めましたがどうなることか…。
さて。現在諸事情があり、すべての連載とSSの更新をストップしております。理由は後日。
そんな中、なぜかふとお話が思い浮かびましたので気分転換にお話記事をUPする気になりました。
本日のこちら、コミックス39巻、巻末からの派生妄想となります。
該当巻を未入手でネタバレ回避のお嬢様はこちらより回れ右を推奨いたします。
ちなみに期待を裏切るようで大変申し訳ないのですが、蓮キョではありません。
こう言われてタイトルから内容がピンと来た方は鋭い(笑)
どちらにせよコミックスを読んでいないとお話について来るのは難しいかと思います。
それでは、少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。
■ その時の彼 ■
弁護士、藤道 奨は
一般的には知られていないがかなり腕利きのハンターである。
だがそのハントの腕前が大々的に披露されることは無い。
なぜなら彼が狩るのは動物ではないからだ。
彼はこれまでの人生の中で、自らが欲しいと思ったものを確実に手に入れて来た。
その方法には一定のポリシーが存在している。
エリート揃いの身内から、司法試験は最悪3度でクリアしなければ一族追放だと言われた時は、追い込まれるスリルとその時しか得ることが出来ないワクワク感を堪能するため、わざと2回失敗してから合格を手にした。
虐待の危機にあった同僚の子供に向き合い名乗りを上げる瞬間は、この子が成長し、いつか自分を思い出す時、カッコいい名前の人だった…と思われていたくてつい嘘の名前を教えたりした。
名を告げた時の少女の表情を見れば何を思われたのかは一目瞭然で、もちろんそれだけでも充分満足のいく成果だったのだが
その彼女が14年の時を経て自分の前に現れ、手渡した名刺を見つめながらいかにも怪訝な顔つきで 『 ショウさんだったはずなのでは…? 』 と呟いたときは、全てが自分の思惑通りに進んだことを悟った。
そう。彼は自らがそうなって欲しい…と思ったものをいつも確実に手に入れて来たのだ。
そして彼がいま秘かに手中に収めんとしていたのは、同僚の最上冴菜だった。
藤道奨は、複雑によじれ、絡みまくった知恵の輪のような女性に強く惹かれる傾向がある。
そんな女性と遭遇しようものなら、コレをどう解きほぐし攻略してやろうか…と考えるだけで浮き立ってしまうのだ。
彼には誰よりも優秀で狡猾な頭脳があった。
しかし彼はコトを性急に運ぶことを美徳とは思っていなかった。
彼には、自他ともに認める忍耐力がある。
一度欲したものは一途に追い求め、いつまでもどこまでも追いかけてゆく覚悟と情熱を兼ね備えていた。
獲物を追い求めている間は、それ自体が美味なエッセンスである。
心を傾け思考を傾け、どう攻め落としてやろうかと考える時間が長ければ長いほどそれは重要なスパイスとなるのだ。
従って誰かと手を組み、目的遂行の為に迅速に行動しよう…などと考えることも一度もなかった。
なぜなら彼はただ手に入れることを目的とはしていないのだから。
時間をかけて作れば美味しくなる煮込み料理のように
欲しいものは丁寧にじっくり、時間をかけることに意味があるのだ。
彼は想像する。
望んだ者を、いつか手にするだろう日のことを。
相手に気取られ、逃げられてしまうようではハンターとは呼べない。
どれほどの時間がかかってもいい。
気配を殺し、極限まで近づくことが肝要で
いつまでもどこまでも執拗に追いかけることが重要なのだ。
チャンスが来たらそのとき一気に仕掛ければいい。
攻略法は呆れるほどシミュレートした。
あとはタイミングを損なわないよう
常に気配を察し、敏感に対象物を見守っていればいいのだ。
彼は想像する。
焦がれた者をいつか手に入れるだろう日のことを。
その日のことを思い描きながら、彼はこう考えるのだ。
いつか必ず手に入れる。それまではせいぜい孤独な追逐を愉しもう…と。
ハントの愉悦は目的のものを得るだけではない。
かけた時間が長ければ長いほど手に入れた時の恍惚感は桁違いで
それゆえ、骨の髄までしゃぶり尽くす…という楽しみがより一層、輝いて見える。
じっくりと
ねぶるように彼女を見つめ
いつか確実に目的の彼女を手に入れてみせよう。
それこそ、何十年かかっても構わないとすら思える
極上の獲物を ――――――――― …
ロックオンされた最上冴菜は瞬間、悪寒を覚えた。
背筋がブルリと震えて思わず事務所内を見回した。
そしてふと、同僚と目が合う。
―――――― ……藤道さん……?
自分の妙な動きに気付いてこちらを見たのか
視線がぶつかった藤道奨は特に目を背けるでなく、ただ静かに口元を緩め冴菜を見つめ続けた。
それは本当に小さい笑みで
長年付き合っているからこそ気付ける程度の、そんなレベルの微笑だった。
5秒の間を置き冴菜は冷静に頭を横に振る。
……いえ、悪寒なんて気のせいよ。
愚かな過ちを犯し、周囲に迷惑をかけたあの出来事から17年余り。
二度と同じミスはしないと誓い、自己管理を徹底して来た自分が風邪を引くなどあり得ない。
彼女は正しく危険を察知できたのにも関わらず、自身に灯った危険信号には気づかぬまま、再び仕事の書類に視線を落とした。
それを見て、再び藤道奨は口元を緩める。
その時の彼の胸中を唯一把握することが出来ただろう者は……………不在。 ←鰐顔先生まだ入院中ですからw
E N D
藤道氏。この番外巻末マンガの内容を経て一葉の中で好き好きランキング急上昇♡
ローリィに匹敵する素晴らしさです!!
自分の性格がこじれていることは棚に上げて、冴菜さんの事を知恵の輪のように絡みまくった女性と評するところがまた凄くイイ。
お手並み拝見致したいです。ええ、それこそじっくりと(笑)
ちなみにサブタイトル風に記載されていた『MGHと14年目の親心』…のMGHの意味が判らず首を捻りましたが、読後これが 『 マゾ・下衆・変態 』 の事だったのだと気付き、吹きました。
素敵ネーミング、爆発。
そしてこの続きが出来ました…。⇒「そのあとの彼【前編】」
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