バレンタインに購入したのは自分用のチョコのみ(#⌒∇⌒#)ゞだった一葉ですw
会社員やっていた時は仕事が円滑に回るなら…という思惑を孕んで社会参加しておりましたが、派遣の身では不要なイベントだとキッパリ切り捨て。世の中そんなもんだよ!!
さて、およそ一月前のバレンタインにお話UPをしましたけれど、本日のこれはそれとは全く繋がっておりません。
つなげてもいいかなとも考えたのですけど、このお話は「原作沿い」ではなく「原作寄り」になってしまったので敢えて別…という事にしました。
少しでもお楽しみ頂けましたら幸いですっ♪
2016年ホワイトデーSS
■ 希望の星 ■
そもそも、お返しを貰おう…なんて思ってもいなかった。
だって、敦賀さんは毎年
トラック何台分かってほどチョコレートをもらう、魅惑のトップ俳優だもの。
だから
お返しなんてもらえなくて当然…ぐらいに思ってた。
ホワイトデーと聞いて私の脳裏に真っ先に甦るのは
社長室のソファに座って
史上最悪に不細工な顔で流した、あの痛い涙………
それを思い出すたびに強く想う。
私には
敦賀さんからのお返しを受け取る資格なんかない。
だけどもしも。
もしも、よ?
そんなこと、ある訳ないだろうけど
もし万が一
あの忙しい敦賀さんが、ホワイトデーのお返しに
皆様の分をまとめて用意しましたってモノではなく
私に向かって
何が欲しい?…って
そう、聞いてくれたら……
口にしたいお願いが、たったひとつ
私の胸の中で輝いていた。
「 最上さん 」
「 敦賀さん、こんにちは。移動途中に事務所へ戻って来られたのですか? 」
LME事務所の廊下で、後ろから声を掛けられてすぐさま私は振り向いた。
今日はホワイトデー当日。
颯爽と現れた敦賀さんの肩には大きなバッグが提げられている。
「 うん、そう。最上さん、ちょっといい? 」
「 はい? 」
バッグの縁から覗くラッピングされたたくさんの包み。
事務所の方からはキャーキャーと騒いでいる女性達の喜声。
それが、バレンタインのお返しだとすぐに理解でき
同時に声の主たちに何があったのかなんて、聞くまでもないことだった。
「 ごめんね。すぐ終わるからちょっとこっちに来て貰える? 」
「 え?はい 」
なのに、わざわざ移動するなんてどうしたんだろう?…って不思議に思った。
敦賀さんがバッグから包みを取り出す気配は微塵もなく
スマートな動作で私をドアの向こうへと誘う。
そこはいま、ちょうど空き部屋になっている場所で
「 はい。なんでしょうか? 」
誘われるままに足を踏み入れ、敦賀さんがパタリ…と後ろ手にドアを閉ざすと、私たちは喧騒から切り離され、閑静な空気に守られた。
右手をグーの形にしてそれを口元に運んだ敦賀さんは、少し神妙な面持ちで私を静かに見下ろす。
「 最上さん。今日、何の日だか知ってる? 」
「 へ?…はい。3月14日ですから。
世間一般的にはホワイトデーって奴ですよね 」
「 世間一般…。うん、まあ、そうだね 」
「 それが何か? 」
「 …ん。俺、色々考えたんだけどね。君へのお返し、思いつかなかったんだ。それで… 」
敦賀さんのセリフを最後まで聞かずに口を開いた私は右手をブンブンと横に振りながら勢いまくし立てる。
「 敦賀さん、大丈夫です!!なんだ、全然、そんなこと!!
そんなの気になさらないで下さい!バレンタインはあくまでもお世話になった事に対するお礼の気持ちでした訳でして!ですからそれにお返しなんて… 」
「 ちょっ!ストップ!!まだ話は終わってないよ、最上さん 」
「 え? 」
「 とにかく最後まで聞いてくれる?俺、思いつかなくて…。それで、いっそ君に聞いてみようって思ったんだ。……ごめんね? 」
なぜかそのとき、急に私は夢を見ている気分になった。
「 …―――――― いえ、別に…。謝って頂かなくても… 」
「 こういうの、マナー違反だって理解しているんだけどね。でも、敢えて聞かせてもらえる?
最上さん、何が欲しい?何か欲しいものはない?なるべく君の希望に沿うから言ってみて? 」
敦賀さんの言葉を聞きながら
やっぱり私は夢見心地で…
だけど敦賀さんを見上げている私の鼓動だけは
激しく激しく、身悶えていた。
「 それは……
私が欲しいものを、下さるってことですか? 」
「 うん。あるなら聞かせて? 」
…… いいの?――――――― ……敦賀さん、本当に?
本当に、言っても構わないんですか?
バレンタインは、女の子が好きな人にチョコレートを贈る一大イベント。
お礼の気持ちで、なんていうのは本気で建前なんですよ?
そして、私の胸には
しつこいぐらいに輝く、願い事がたったひとつ。
「 …思いつかないなら今すぐでなくて構わないから。だからそんなに考え込まないでくれる?俺、何も今日限定にするつもりないから… 」
「 ………っ…… 」
言葉にしかけて
けれどそこで思いとどまった。
本当にわがままだと、自分でも思うけど
私、たとえ敦賀さんから貰えるのだとしても
他の人と同じモノをもらうなら、何もない方がマシだと思った。
あなたの肩に提げられた
バッグの中に所狭しと納まっている同じ柄の包装紙でくるまれた、たくさんの包み。
敦賀さんがその一つを手にした時点で
私は受け取りを拒否しようって
見た瞬間に決めていた。
「 敦賀さん… 」
だけど
そうじゃないんですよね?
敦賀さんは確かに、何が欲しい?って
私にそう聞いてくれた。
だったら私は…
敦賀さんのその気遣いに甘えたい。
「 ムリなら、そう言って下さいね? 」
「 うん。なに? 」
私が欲しいと思っていたのは物ではなかった。
この胸で瞬く希望の星は……
「 あの…私… 」
…――――― あなたと過ごせる、二人きりの時間が欲しい
ねぇ、敦賀さん。
そうお願いしたら
敦賀さんは私の願いを叶えてくれますか?
E N D
原作では絶対にキョーコちゃんが口にしないだろう願い事。従いましてこのお話は「原作寄り」ということに。
そして一葉、どれだけ考えてもやっぱり蓮君が用意するキョーコちゃんへのプレゼントが思いつかない…。
思いつかないならそれをネタにしてしまえ!…と潔く強引に腹を決めたわけだけど、よく考えたら去年もこんな感じのSSだったんだよね…。
つまり一葉脳内ではどうしても思いつかないのですよ。
そして、このあと訪れるだろうラブラブ展開は皆様の脳内妄想力で補完願います♡(〃∇〃)お粗末様でした☆
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