SS 誰よりも | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 おはよう…ございます…( ´艸`)…一葉です。

 なんか、ええと…すみません。人魚を終わらせてから他のに取り掛かるとかほざいておいて、もう全然進まなくて。

 半ばヤケになってもういいやー!!って放棄した途端、脳内はSSの渦です(笑)


 そんで今日は、セーちゃんにもコッソリ内緒で、セーちゃんが起立したお題「30行で久遠くんを救おう!」の会に参戦です。いえ、こっそりなんですけど(笑) ←挙手してません。見つかったらする予定。ました。


 もともと、キョコ誕には何かしらUPしようと思っていたんです。

 それと、先日発売になった本誌に掲載されたACT219を読んだ時、やっぱりどうしても勢いで書いたSSを活かしたくなりまして…。


 それ(言うなれば「おまけ」話)を書きたいがために、セーちゃんのお題を利用させていただきました。サイテー…( ̄ー ̄;


 一応、セーちゃんのお題を知らずとも読める内容にしてありますが、知りたいわ!という方はこちらのリンク⇒「30行脱出企画」 から飛んでご確認下さいませ。

 ちなみにどこにも久遠くんの危機はありません( ̄▽+ ̄*) にゃほう…


 キョーコちゃんバースディ祝いのSSなのですからして、幸せ満腹をモットーとしております。はい♡

 ちなみに30行じゃおさまらんかったのですが…それももう、いつものこと…


キョーコちゃん、お誕生日おめでとうSS

■ 誰よりも ■





 死に物狂いで食らいついて、がむしゃらに頑張った役者のお仕事。

 周囲から女優として認められ、敦賀さんと同時期にハリウッドに進出できたことに私は胸を張った。


 長いこと彼が秘密にしていた

 …出自のことは本人から聞いた。


 敦賀さんがコーンであったことを知ったとき、驚きよりも納得の方が先にたった自分にむしろ驚く。



 私なんかが神の意思に逆らえるわけがない。

 かつて社長さんに諭された彼へと向かうこの恋心が


 切なくて、つらくて

 でも ――――――― どうしようもなく愛おしくて…



 この想いを自覚してから

 日に日に募る恋心に苦い思いを何度も飲み込んだ記憶が私の心を支配する。


 けれど

 どんなに頑張っても隠し切れなかったこの気持ちを


 いまは、とても誇りに思っている。

 この胸の中で堂々と、光り輝く彼への想いだけが私が持てる最高の自信。



 そうして、幻のように訪れた夢のような時間の中

 私に愛してると囁いてくれたあなたへ向かうこの恋しさを


 いつまでもいつまでも大切にしようと

 …そう心に決めた。



「 …キョーコ?緊張しているのか? 」


「 クーパパ…。いえ、全然です。むしろ私をエスコートしているのがクーパパだって事実の方がよっぽど私をドキドキさせていますよ 」


「 わたしの娘は相変わらず可愛い事を言う… 」


「 だって、本当ですもん! 」


 笑顔で見上げて、柔らかく微笑んだ。

 余裕の顔を携えて、誰にも恥じ入ることの無い自分を作り上げた自身を褒め称える。


「 相変わらず、息子の周りは人だかりだ。…ヤけるか?キョーコ… 」


「 ぜーんぜん!!気持ち判りますもん。綺麗な華に蝶が寄るのは神様が決めた事ですよ 」


「 では、こちらも行こう。それこそ威風堂々と。たとえ血のつながった息子であっても、掌中の珠である娘の手を簡単には渡さんぞ! 」


「 …ヘンなの。素直に違う作品の役者だからって言えばいいのに… 」


 招かれたパーティは、けれど普通のパーティ会場ではなかった。

 業界関係者だけが冗談半分で造り上げた、ここはなんちゃって映画賞の会場。


 話題になった映画を持ち寄り、作品を品評する。


 出演した男優、女優を招き

 作品を作り上げた監督、脚本家などを呼び寄せ

 自分たちでいいと思う人に投票し、そうして賞を贈る場なのだ。


 テレビこそ入っていないけれど、その規模の大きさに思わず息をのむ。

 費用はどこから捻出しているのか、と訊ねたら、そんなこと新人は考えなくてもいい、と言われた(笑)


 甲高い声を発しながら、縋るように敦賀さんに笑顔を向ける沢山の女優さんたちを横目で眺める。

 コーンではなく敦賀さんの見かけで出席すると聞いた時、どちらでも同じことだと思う…と言った自分の言葉が蘇って、ほらやっぱりね?っていま彼の耳元で囁きたい気分。



 クーパパにエスコートされてすれ違う直前

 聞こえた会話に苦笑が浮かんだ。



「 ねえ、あの時も素敵だと思っていたけど、凄く大人っぽくなったわね 」


「 金髪も素敵だけど、黒髪が妙にセクシーだわ。それだけで感じちゃいそう… 」


「 大人の男って感じよね?私、今日会えるのを楽しみにしていたのよ? 」


「 えっと、ありがとう…光栄だな。ところで…君たち、誰だっけ? 」



 とぼけた返事に女優さんたちが互いに視線を交わし合った。信じられないって顔をしているのが誰の目からも明らかだった。


 仕事に誇りをもって挑んでいる彼が、女優の名前を知らない訳がない。


 過去に付き合った彼女としての名は忘れようとも

 女優として演技を見せ、この場に呼ばれた女性の名前を、彼が忘れるはずもない。


「 もう!!つれないのね! 」


 憤る女優さんは、それでも敦賀さんの腕にしがみついていたけど

 私が彼を中心とした人だかりの横を通り過ぎる刹那、私に向けてみせた敦賀さんの瞳がとてつもなく可愛かった。





 ――――――― お願いだから、誤解、しないでね?






「 …何をクスクス笑っているんだ?キョーコ… 」


「 え?ああ、ごめんなさい。何でもないんです… 」



 笑いをこらえるため、クーパパの腕にしがみついて声を殺した。

 目が合った瞬間に視線を逸らしたから、もしかしたら敦賀さんは今とても焦っているのかも知れない。



 これは、自分だけが知っている彼の本当の姿。



 仕事を愛し

 仕事に誇りを持ち

 何よりも真摯に演技に取り組む彼のことが好きだと思う。


 仕事で渡米し、瞬く間に過ぎ去った何か月間のあいだに

 女性が彼を取り囲む姿を何度も目撃して来て

 その度に嫌だと思う気持ちはもちろん、湧いては来たけれど


 最近は、不服な感情よりも、面白さの方が先に立つ。



 仕事以外において

 彼はとにかく私の事を大切に扱おうとする。


 特別なのは私だけだと、態度がそう物語っていた。



「 答えは仕事が終了してから… 」


「 …?キョーコ、何だ? 」


 訝しむ未来の父親に、私は満面の笑みを向けた。


「 何でもないですよ… 」



 ちらりと視線を向けると、案の定、敦賀さんの瞳には困惑の色が見える。




 …最上さん、判ってくれているよね?




 心の中でそう唱えながら、耳を傾けてキュンキュン鳴いている犬の姿が見えてきそうで、やっぱり笑いが込み上げそうになった。


 それでも答えは仕事が終了してからだから。

 私はそっけなく視線を前へと戻す。


 もし彼が大急ぎで言い訳をしに来ても、何も気にしてなどいませんよ?と知らんぷりを決め込むつもり。



 だって、貴方が言ったんだもの。

 自分の総てを私に話してくれたとき…




 …――――― 俺、本当は、久遠・ヒズリって言うんだ




 幼い頃、君と出逢ったあの思い出が、どれほど俺を支えてくれたか判らない




 君を、愛してる。誰にも渡したくないと思っている。




 ―――――― だから、結婚、して欲しい…




 …答えは、仕事が終わってから。

 ハリウッドでの仕事がお互いに終わって、気持ちの整理がついた頃で構わないから…。

 だから、真剣に考えて…?



 壊れ物を扱うようにふわりと私を抱きしめながら、彼はそう、囁いた。



「 …気持ちなんて、とっくに決まっているのに…ね 」



 スパークリングワインを口元に運んだとき、クーパパが肘を小突いてウィンクを投げた。


「 キョーコ、呼んでいるぞ? 」


「 え? 」


「 キョーコ!!ミス、キョーコ、会場にいらっしゃいませんか? 」


 いつの間にか、壇上でマイクを持った司会者が私の名前を連呼していた。


「 え?なに? 」


「 女優賞だそうだ。行っておいで! 」


「 え?え?ええっ!?? 」


 トン!と背中を押した尊敬する父。

 スマートにウィンクを投げたその人へ、私は代わりに意味深な言葉を投げる。


「 あの…クーパパ?来年あたり、マイダディって呼んでも? 」


「 …え? 」


 私の申し出に少し目を丸くした後、彼は大袈裟に腕を振り上げ、私に家族の抱擁をくれた。

 離れた所でそれを見ていた敦賀さんが、目をつり上げるのが視界に入った。


「 お?おおおおお!!大歓迎だとも!! 」


「 …良かった。じゃあ、行ってきます 」



 あのね?

 内緒にしていたけれど


 もし、自分の名前が呼ばれたら


 舞台ではこう言おうって、決めて来たことがあるの。


 私にとってハリウッドのお仕事の終わりは

 このパーティー会場だと最初から決めていた。



「 どうぞ。ミス、キョーコ。正式な賞ではもちろんありませんが、映画芸術に携わる関係者だけが選んだ今年の女優賞は貴女に決まったんですよ。どうぞ、受賞の挨拶を… 」


「 有難うございます。光栄です… 」



 では、一言だけ。


 そう言って瞼を閉じ、私は息を吸い込んだ。


 心臓が有り得ないほど高鳴っているけれど

 女優ですから


 最上キョーコ、当然、難なく乗り越えてみせますとも

 人生の、大舞台の上であっても






「 コーン!答えはYes!あなたを愛してる! 」





 完璧に意表をついたプロポーズの返事。

 どよめいた会場から冷やかしの口笛が飛び交う



 視線をまっすぐにあなたへ投げて、私は静かに一礼を捧げた。



 驚いて目を見開いたあなたの顔

 みるみる目に涙がたまり、静かにほころんでゆく笑顔。



 壇上に迎えに来た敦賀さんに手を取られ

 片膝をついて手の甲に口づけをしてくれた


 愛しい彼を、まるでお姫様になった気分で見下ろした



「 ありがとう…キョーコ…愛してる… 」




 答えは、仕事が終了してから。



 あくまでも仕事に情熱を注ぎ

 どこまでも真摯に役者を全うしようとするあなたのその姿勢が好き。



 だから、いつまでも私を特別扱いしていてね?



 誰よりも誰よりも

 私はあなたを愛しているのだから…







    THE HAPPY END


…たぶんね、明日がキョーコちゃんのお誕生日よ?と思った方は多いと思うのですが。

一葉的には、おまけ話の方が書きたいもの!の分類なので、おまけがキョーコちゃんバースディ当日を飾るというおかしな仕掛けに(笑)


普段の有限実践組は蓮様を幸せにすることをモットーにしておりますが、キョコ誕の時は別。

あくまでも主役であるキョーコちゃんが幸せになれる話に重点を置いております。

そんな訳で明日、もう一本UPになります。⇒「愛情のカタチ」



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