にゃふーんヾ(@^▽^@)ノわーお♡リーちゃんでぇす。
豚さんもおだてると木に登るらしいから、一葉だって上目づかいで「蓮様side」読みたいわ…なんて言われちゃうとついその気になっちゃったりしちゃいますよ(笑)
うん。でも出てこない時は出てこないんだけどね。
そんな訳で先日UPした某リクエストにお応えしたSSの、蓮様side発動でっす。
あのね、判ってはいるの…( ̄◇ ̄)…長編もやらなきゃいけない事は。
でもいいじゃない。少しくらい寄り道したって… ←少し?
こっちはネタバレ…。あるな。回避の方は36巻出てからって事で。
対のお話。キョコsideはこちら⇒「夜の潮騒」
ACT213続き妄想?蓮side
■ 海鳴りの律動 ■
なんとなく、寝付けなかった。
昼間、とつぜん訪れた彼女との邂逅で
あれほど嫌悪していた自分自身を赦せた、はじめての夜
こだわっていた自身の戒めを解いて
持ち続けると決意していた重い鎖を断ち切った
俺のことだとも知らずに
嬉しそうに打ち明けてくれた彼女の優しさが恋しくて
君の姿を求めて
夜の海に向かったのは
偶然以上の偶然だったのかもしれない
「 あれ?最上さん…? 」
「 へ…え?え??? 」
自分の眼を疑うより先に
届いた君の声に心が和んだ。
自然と笑顔が浮かんで
既に外見はカイン・ヒールではあったけど
夕食の時みたいに
俺は俺のままで、君と向き合いたいと思った
「 どうした?眠れなかった? 」
「 …えっと…も、あるのですけど、音が凄く、気になって… 」
「 音? 」
「 この……ゴーって聞こえる音です… 」
海の方を指さした彼女に倣って視線を投げた。
雲に隠れた月がほんの束の間、顔を出すと
柔らかく頬を撫でる風が彼女のスカートを翻す
……って、なんでスカートなんだ?
夕食の時はパンツルックだったのに
どうしていま?そんな可愛い姿なんだ…
「 海、あんまりよく見えないね。月が雲に隠れている時間の方が長くて… 」
もっとよく見てみたいのに
彼女の姿も何となくしか目に映らなくて
「 そう…ですね。あ、敦賀さん足元、気を付けた方が良いですよ。海際が判りにくいから。それ以上すすむと海に突っ込んじゃいます… 」
「 え?最上さん、濡れちゃったの? 」
「 ええ…まあ、でも足元だけですよ。音の正体が知りたくてつい……きゃあ!! 」
ここぞとばかりに彼女を包んで
逃げられないようにと抱き上げる
綺麗な肌を傷つけて欲しくなくて
繊細な君をいま守れるのは俺だけだからと言い訳をして
俺の近くに来た君を見つめて
その姿を心が求めるままに堪能する
「 つ…つるがさ… 」
「 聞こえているのは海鳴りだよ 」
頼りない月明かりの中
腕の中におさまった君の頬が
ほんの少しだけ赤く染まった
「 ごめんね。お姫様抱っこだとそのスカートがめくれちゃうでしょ 」
「 っていうか、下ろしてください!!恥ずかしいです… 」
「 でも、足濡れたんだろう?足元サンダルだし、歩くと砂がついて痛くなるよ。このままホテルに連れて行ってあげるから 」
腕にかかる君の重みが愛しくて
「 ええ ――――― っ!?だ…抱っこされたままでですかっ!? 」
「 不服なら帰ってあげない。いっそ別の場所に行くって手もあるけど、どうする? 」
閉じ込めて
あれほどがんじがらめにしたはずの俺の醜い過去を
簡単に解き放ってくれた特別な存在の君を
いまだけでもいいから、独り占めしたい
「 え…?よ…妖精界…? 」
「 無理。却下 」
「 …ですよね。一瞬、敦賀さんとコーンがごっちゃになっちゃって…。すみません 」
夜は変わらず二人を暗闇で包んだまま
まるで罪を見逃す様に月光をひそめている
「 …良いけど。さて、どうする? 」
温かく胸に灯る熱にそやされ
君の唇に触れた数時間前の口づけ
俺を見下ろす彼女の瞳を見守っていると
困ったように持ち上げた細い指がその唇に触れた。
ねえ?君は知らないだろうけど
愛しさが溢れて
優しさで満たされて
幻のように触れあえたキスのときと同じように
いま俺の肩に置かれた君の体温ですら
こんなにも俺のことを幸せにするよ
出来る事ならもう少しだけ…
君と二人きりでいたい
「 私…も、少し…散歩したい…です… 」
「 そう?じゃあ、抱っこされたままでもいい? 」
「 ええっ!?でも敦賀さん、重いんじゃないですか? 」
「 全然。最上さん、軽すぎだよ。俺、一生、抱っこしていられると思うよ 」
君とずっと一緒にいたい…
それは叶わない望みなのかな
「 いくら敦賀さんが鍛えているからって、それは流石に言いすぎです 」
「 …クス…そうなる? 」
俺の胸に当たる彼女の脚が少しだけ震えて
気持ち前かがみになった君が
躊躇いがちにねだった言葉が嬉しくて
「 しがみついても、いい…です、か? 」
「 いいよ?遠慮なく… 」
ふわりと鼻孔をくすぐる最上さんの香りで
甘く締め付ける胸の痛みに頬を緩めた
変わらず月は雲に隠れたままでいたけど
いまはこの暗闇が逆にありがたいと思った
「 海鳴りって、高速道路の反響音に似ていますよね… 」
「 最上さん、都会っ子だね 」
「 私、本物の海を見たのって幼少期の1、2度だけなんです。だから… 」
「 そう、だったんだ 」
知らなかった君を知るたび
君に近づく気がする
知らなかった俺を知るたび
君が俺に近くなるように
「 ところで敦賀さん。どうしてこんな夜中に? 」
「 え?えっとね…カインの小物を買い揃えようと思って出て来たんだ。昼間、ちょっと想定外の事態が起こって揃えられなかったから… 」
「 それで、お買い物は済んだんですか?荷物、見えないですけど。どうして海に…? 」
「 なんとなく…気が向いて…ね… 」
彼女が気になると言った低く轟く海鳴りの音が
動き始めた時間の律動のように
休まず呼吸を繰り返していた
潮騒に紛れて俺の耳にだけ届けられる君の声音
贅沢な真夜中の散歩はあっという間に終わりを告げた
「 はい到着。お疲れ様 」
「 あの…有難うございました 」
「 このまま、迂闊なお姫様を部屋の前までお連れするよ? 」
「 ええっ?でも…あの… 」
月明かりよりも確かな明るさを灯したホテルのロビーで
やっとはっきりと見えた彼女の姿に感歎と安堵の溜息が漏れる
「 最上さん、可愛いね。似合ってるよ、その服… 」
瞬間、はにかんだ笑顔はもちろん可愛かったけれど。
バレンタイン以上の反応はやっぱり見られなくて
仕方ないか、と苦笑を漏らした。
E N D
蓮様side…こんなんなりましたけど…。
なんてもどかしい両片想いだろうか(笑)
これであれだな…。
キョコちゃんが先に帰国する時、もう一度、「気のせいだった」って肩を落とす訳だ…蓮くん…( ̄▽  ̄*)……しょーもな…。
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※このお話のさらに続きが出来ました⇒「海水温度」 蓮sideです
◇有限実践組・主要リンク◇