SS 夜の潮騒 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 こんばんは♡ (〃∇〃) 夜の更新はほんとに久しぶり。

 先日、勤め先からもらった『 挨拶の基本 』なる書類の中に、「 こんにちわ・こんばんわ 」と明記されていて、目を見開いた一葉です。


 もう一葉もイイ大人なので、敢えて黙って受け取り心の中でだけ笑い転げましたけれども。

 MYブログ内でわざと使うのとはレベルが違いすぎて…。

 派遣の分際で『 この会社、本当に大丈夫か?』と先行きに不安を抱きましたです。


 まあ、それはいいや。(-x-;)

 さて、今日はSSです。実は某マスター様から『 55555ヒットリク 』募集の時に頂いたもの…。おい、それいつの話だよ? ←7月だから半年前です…。


 しかも、ネタバレを回避するために時間をわざと置いたのに、結局、現時点でコミックスに収録されていないACT213の後に来るお話になってしまったのです…。(;°皿°) ひー


 ただね、35巻に掲載されている36巻予告で既に載っているネタを使用しているので、目くじらを立てるほどではないと思われるのです。それでもネタバレは倦厭です、って方は読まないで下さいね。


 原作沿いなのでめっちゃ両片想いのままです。

 リクエスト内容はお話の後で。

 久しぶりの一人称♪キョコside


ACT213の続き妄想?キョコside

■ 夜の潮騒 ■





 グアムに来て初めての夜。

 夏っぽい気候が私の眠りを妨げ、昼間あった出来事が私の心臓をわし掴んだまま。


 敦賀さんに告白したのは自分で認めたファーストキス。

 恥ずかしかったけど、ちゃんと私の話を聞いてくれたのが嬉しかった。






 ――――――― 暗闇の中で、いま潮騒だけが耳に届いている



 明るい時間に目の当たりにした海は、人魚がいてもおかしくないほど美しいエメラルドグリーンだったけれど。

 いまそれは見る影もなく、海は暗くて何も見えない。



 月は雲の後ろでお休みをしていて

 波がきらめきを放つそれさえも視界に認めることは出来なかった。



 サクサクと優しく音を奏でる砂浜を1人歩く。


 海と砂浜の境界線さえも良く見えなくて

 私の足元を掬うように押し寄せる波が私の足首を柔らかく撫でたことに少しだけ息を呑んだ。



 風が静かに通り過ぎて行って

 ワンピースの裾をいたずらに翻していく



 この服…

 やっぱり夕食の時に着れば良かった。

 ほんの少しの後悔がちくりと私の胸に湧いた、そのとき。




「 あれ?最上さん…? 」


「 へ…え?え??? 」


 どう、して、こんな所に敦賀さんが…って!!

 いえ、それは。


 そもそもトラジックマーカーの撮影で来ている訳だから

 いるのは当たり前と言えば当たり前で。


 だけどもう、こんな夜中なのに…。



 高まる鼓動を抑えられなくて

 息苦しさを覚えてただ敦賀さんの姿を見守るに徹した。


 既にカイン・ヒールに扮してはいたけれど

 砂浜に誰の影も無かったからかも知れない。


 敦賀さんは敦賀さんのまま

 サクサクと砂浜を鳴かせながら私の方へと歩みを進めた。


「 どうした?眠れなかった? 」


「 …えっと…も、あるのですけど、音が凄く、気になって… 」


「 音? 」


「 この……ゴーって聞こえる音です… 」



 海の方を指さして、敦賀さんを見上げた。

 倣うように海に視線を向けた敦賀さんの髪がふわりと舞い上がる。


 雲に隠れた月がほんの束の間、顔を出して

 青白く照らされた横顔を眺めて


 不謹慎なことに私は

 昼間のコーンとのキスを思い出していた。



「 海、あんまりよく見えないね。月が雲に隠れている時間の方が長くて… 」


「 そう…ですね。あ、敦賀さん足元、気を付けた方が良いですよ。海際が判りにくいから。それ以上すすむと海に突っ込んじゃいます… 」


「 え?最上さん、濡れちゃったの? 」


「 ええ…まあ、でも足元だけですよ。音の正体が知りたくてつい……きゃあ!! 」



 び……び……びっくりした!!

 いきなり目の前に立ったかと思ったら、しゃがみこんで私の太ももを抱えて持ち上げるんだもの…。


 …って!!実況している場合じゃないわ!!



「 つ…つるがさ… 」


「 聞こえているのは海鳴りだよ 」



 優しく答えを教えてもらっても

 いま私の心臓はそれどころじゃないですー!!



「 ごめんね。お姫様抱っこだとそのスカートがめくれちゃうでしょ 」


「 っていうか、下ろしてください!!恥ずかしいです… 」


「 でも、足濡れたんだろう?足元サンダルだし、歩くと砂がついて痛くなるよ。このままホテルに連れて行ってあげるから 」


「 ええ ――――― っ!?だ…抱っこされたままでですかっ!? 」


「 不服なら帰ってあげない。いっそ別の場所に行くって手もあるけど、どうする? 」


「 え…? 」


 もしかして、と思って。


 別の意味で心臓が高鳴った。

 耳元でうるさく聞こえるのは自分の鼓動で


 気になっていた海鳴りはもうどうでも良くなっていた。



「 よ…妖精界…? 」


「 無理。却下 」


「 …ですよね。一瞬、敦賀さんとコーンがごっちゃになっちゃって…。すみません 」


「 …良いけど。さて、どうする? 」



 私を抱っこしたまま。

 私を見上げて柔らかく目を細めた敦賀さんが


 穏やかに笑みを漏らす。


 そのまなざしがとても優しくて

 返答に困った私は片手を口元に持ち上げ

 もう片手を敦賀さんの肩に置いた。



 このワンピース…。本当は、気に入って買ったものだったの…。


 初めての海外で

 浮かれていた事は確かに確かだけれど


 本当は、見て欲しかった。

 少しでも可愛く自分を着飾った姿を

 敦賀さんに見てもらいたかった。


 何も、思われないと判っているけど…。




 でもこの想いは隠すと決めた。


 いま姿を現さない月光のように ――――――― …



 そう

 誓ったはずなのに


 偶然でも敦賀さんと一緒にいる今…

 どうしたい?なんて聞かれちゃったら



「 私… 」


 このまま、ずっと二人だけで


「 も、少し…散歩したい…です… 」


「 そう?じゃあ、抱っこされたままでもいい? 」


「 ええっ!?でも敦賀さん、重いんじゃないですか? 」


「 全然。最上さん、軽すぎだよ。俺、一生、抱っこしていられると思うよ 」


「 いくら敦賀さんが鍛えているからって、それは流石に言いすぎです 」


「 …クス…そうなる? 」



 敦賀さんの胸に当たる自分の膝から

 想い人の鼓動が伝わって来る


 回された腕の温みが自分の肌に触れて

 そこに腰かけている自分が信じられない



「 しがみついても、いい…です、か? 」


「 いいよ?遠慮なく… 」



 落ちないように、と敦賀さんの首元に両手を回した。

 柔らかい髪に鼻を埋めて、めいいっぱい敦賀さんの香りを堪能する。


 変わらず月は雲に隠れていたけれど

 いまはこの暗闇が逆にありがたいと思った



「 海鳴りって、高速道路の反響音に似ていますよね… 」


「 最上さん、都会っ子だね 」


「 私、本物の海を見たのって幼少期の1、2度だけなんです。だから… 」


「 そう、だったんだ 」



 落ちないように、だなんて

 きっともう遅いのに


 だってもう私の心は

 この人に堕とされてしまっているのだから…



「 ところで敦賀さん。どうしてこんな夜中に? 」


「 え?えっとね…カインの小物を買い揃えようと思って出て来たんだ。昼間、ちょっと想定外の事態が起こって揃えられなかったから… 」


「 それで、お買い物は済んだんですか?荷物、見えないですけど。どうして海に…? 」


「 なんとなく…気が向いて…ね… 」



 私が気になっていた低く轟くこの音


 海鳴りだと教えてくれた敦賀さんの声が


 潮騒に紛れて私の耳にだけ届く

 贅沢な真夜中の散歩



 いい加減歩き倒して戻ったホテルのロビーで

 敦賀さんに可愛いねって言われたのが


 本当に、嬉しかった…







    E N D


いただいたリクエストは、キョーコちゃんが夕食時に着るのを諦めたあの可愛いワンピース姿で、蓮様と海辺デートする!だったんです。

続き妄想でも何でもイイって事で、敢えて続きっぽい内容にしてみたのですが。


所で、久遠の姿では無理で、あとで揃えようと思ったカイン用のタバコとお酒。結局、蓮くんはいつ揃えたのだろうかと考えたのは私だけでしょうか(笑)



⇒夜の潮騒・拍手

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※コメント欄リクエストにお応えした蓮さまsideこちら⇒「海鳴りの律動」


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