自分にエンジンをかけるのは自分自身 | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

これは、相田みつをさんの書です。
我が家のトイレに貼ってある12月のカレンダーです。
  
「自分にエンジンをかけるのは自分自身」
 
この書に書いてある「エンジン」が何を意味するのか、この解釈について、ちょっと考えてみたいと思います。
 
●エンジンを「やる気」と捉える
車であれば、エンジンをかけて、アクセルを踏めば発進します。
これを踏まえると、エンジンをかけるとは、「やる気を出す」という意味になります。
 
つまり、この書は、やる気を出すのは自分自身 という意味になります。
 
話は少し変わりますが、中学校一年生の時、先生がよく言っていたことがあります。
 
「馬を飼っている人がいたとします。
手綱を引っ張って、馬を水飲み場まで連れていくことはできます。
でも、馬に水を飲ませることはできないんです。
最終的に、水を飲むかどかは、馬が決めることなんです。
先生も同じです。
皆さんに勉強を教えることはできます。
勉強をしろと言ってあげることもできます。
でも、最終的に勉強するかどうかは、皆さん自身が決めることなんです。」
 
どんなに先生が頑張っても、最終的に、生徒がやる気を出して、勉強しなければ、学力は身に付かないということです。
要するに、やる気を出すのは自分自身 ということになります。

 

 

●エンジンを予備動作と捉える

エンジンについて、もう少し、違った見方をしたいと思います。

車であれば、エンジンをかけて、アクセルを踏むことで発進します。

前進するためには、その前に、エンジンをかける必要あるわけです。

エンジンをかけることを言い換えると、アクセルを踏む前の予備動作です。

何事も、前進するための予備動作が必要なんです。

 

つまり、「自分にエンジンをかけるのは自分自身」は、

 

何かをする前の予備動作を自分自身で用意するべき という意味になります。

 

何かの行動を促すためには、その予備動作に注意を払うべきです。

例えば、勉強であれば、予備動作として、机に着く前に、集中して勉強することを宣言することです。

例えば、勉強する前に、勉強と関係ないものを別の場所に移すことです。

例えば、勉強するための場所に移動することです。

要は勉強前の儀式です。

 

こんな風に、勉強自体をクローズアップするのではなく、その前段にある、予備動作に注目することも重要だと思います。

 

 

●エンジンを行動と捉える

これまでに、エンジンを「やる気」、「予備動作」という意味に解釈してきました。

最後は、エンジンを行動と捉えてみます。

 

つまり、自分自信が行動するべき という意味になります。

 

ここで、相田みつをさんの書を見直して欲しいのですが、最初の部分に、「あのねぇ」って書いてあります。

僕らに対して「あのねぇ」って話かけてきています。
「あのねぇ」という言葉は、残念な意見や言い訳や愚痴に対して、反論や叱咤激励の意味が込められていると思うんです。
 
では、叱咤激励ならどうなるのか。
 
例えば、
「やる気が出ないんです。。。」って相談して、
「あのねぇ、やる気を出すのは自分自身だからね」っ言われても、あまりに当たり前のことなので、あまり心に響かないと思います。
 
というわけで、エンジンを行動と捉えてみす。
さっきの会話は、次のようになります。
 
「やる気が出ないんです。。。」

「あのねぇ、行動するのは自分自身だからね」

 

こう言われたら、さっきとは、少し違います。

いろいろと不平不満があるかもしれないけど、まずは自分が行動することが大切であることを感じとれると思います。

 

この書に、「あのねぇ」というフレーズが存在するということは、エンジンをやる気と捉えるのではなく、エンジンを行動と捉えても、いいような気がするわけです。もちろん、作品をどう捉えるかは、見る側の自由なんでしょうね。

 

最後、

ちょっと、話がそれますが、今日、テレビで、南海キャンディーズの山ちゃんが、相方の静ちゃんが活躍する姿をみて、妬んでいた話をしていました。次のようなことを言ってました。

 

「人間、エンジン全開で動いているときは、他人に嫉妬する暇はない。嫉妬というのは、自分が頑張ってなくて、全然何もいていないから、湧き上がってくる思いで、エンジンを燃えつくすほどの妬みを、他人にぶつけているだけなんだ。エンジンというのは、他人への嫉妬のためではなく、自分か成長するために、動かすべきものなんだ。」

 

こう言いながら、最後に、山ちやんが、これまでしずちゃんに冷たい対応をしていたことを謝罪しました。そして、こんなにも冷たい対応をしていたのにも関わらず、しずちゃんが南海キャンディーズを解散しなかったことに感謝していました。

これを聞いて、しずちゃん泣いてましたね。

 

これには、僕も、泣いちゃいましたね。

それから、妬みの話、エンジンの話、とても胸にささりましたね。