勉強本を紹介「捨てる勉強法」:211冊目 | 技術士を目指す人の会

技術士を目指す人の会

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

本日ご紹介する本はこちら。

 「捨てる勉強法

 

●すごく頑張っているのに結果がでない人はどうするべきか

作者は、資格学校の講師です。

多くの受験生を見てきて感じたことがあるそうです。

人はそれぞれレベル差があります。既存知識がある人、記憶力がいい人、個人差があります。

だから、習得するべきことは、人それぞれ異なるわけです。

すごく頑張った結果合格する人もいれば、あまり頑張っていなくても一発合格する人もいます。

ここで、作者が注目しているのは、すごく頑張っているのに合格できない人の存在です。

勉強を頑張れるということは自制心があるわけですから才能があるわけです。

頑張っているのに合格できないのはなぜか?

作者は以下のように言っています。

 

『合格に必要なものは何かをしっかり逆算して考えて、ムダを徹底的に排除する』

ことができなていないからなのだそうです。

つまり、合格するためには取捨選択が重要になるというわけです。

 

 

●何を捨てるのか

では一体何を捨てるのか?

まずは、いい点数をとろうとする気持ちを捨てるべきだと、作者は言っています。

もちろん、ボーダーラインを超えないと合格できせん。

合格ラインに到達する必要最低限の知識を身につける必要がある、そう言っているわけです。

 

この本のサブタイルは「参考書の3割の部分で合格できる!」です。

つまり、3割から出題されるから7割の部分は捨ててもいい、そういうわけです。

もちろん3割で大丈夫かどうかは、その参考書の内容にもよりますし、試験の難易度にもよるでしょう。それから、個人差もあります。賢い人は、1を知ることで10を知ることができますから、3を読むことで10を知ることができるかもしれません。

ただ、どんな試験であっても、習得するにはものすごく労力が必要な割には、配点の低い科目というものが存在します。

例えば、僕は行政書士試験。僕は1回目の受験では、政治・経済・社会・商法・会社法を一切勉強せずに受験しました。全部「4」をマークしました。でも、12問中5問くらいは正答だったような気がします。何とかなるものです。

ただ、まぁ、その時は不合格になってしまったので、偉そうなことを言えませんが。。。

ただ、この戦略は正しかったと思っています。

労力が必要な割には配点の低い科目に時間を割くべきではありません。

戦略は正しかったのに合格できなかった、その理由は、配点の高い行政法、民法をちゃんと理解していなかったからです。

その後、行政書士試験に合格しているので、ちょっとだけ偉そうなことを言わせてもらいます。

行政書士の場合、行政法、民法の習得状況がイマイチなのに、商法・会社法に手を出すのはやめたほういいんです。

 

テニスで例えるなら、バックハンドストロークをちゃんと打つことができないイマイチな人が、錦織選手のマネをしてドロップショットに手を出して練習するようなものです。

サッカーで例えるなら、インサイドキックで正確なパスをできないイマイチな人が、プロのマネをしてヒールキックに手を出して練習をするようなものです。

 

配点の高い科目、出題率の高いテーマをちゃんと理解・記憶できていない人は、配点の低い科目、めったに出題されない奇問難問をマスターしようとするべきではないのです

 

それに、配点の高い科目、出題率の高いテーマをちゃんんとマスターできていれば、大半の試験は6割を得点できます。

つまり、何かを捨てても、ちゃんと合格することができるです。

 

●最初から全力でやることを捨てる

この本では、問題集を3回解けと言っています。

これはとても興味深い方法です。

もしも問題が200問あったら、普通であれば、Q1から解き始めて、最後のQ200まで解ききることを重視します。

でも、まずは全体の雰囲気をつかむことが重要だ、そう作者は言っています。

これやるためには工夫が必要です。

具体的には、200問のうち、難易度で言うなら簡単なもの、過去の傾向で言うなら出題率の高いもの等、重要問題を30%選びます。

もしもトータル200問なら30%は60問です。

できれば、問題番号が奇数のものだけを選びます。1回目と2回目のチャレンジは、この60問だけを対象にします。

1回目では、この60問について、問題を読み、解説を読み、参考書を読みます。理解することを重視します。

2回目では、この60問を実際に解きます。全問正解できればいいですが、そうでないのであれば、解説と参考書を読み込みます。必ず解けるというレベルにまで持って行きます。

この段階で、やったことのない問題は140問(重要問題以外の奇数40問+偶数100問)あります。

そして、3回目のチャレンジでは、偶数の問題を100問(重要問題の偶数60問+重要問題以外の偶数40問)を解きます。

トータルで160問、80%やったら終了です。


この方法の面白いところは、まずは30%だけをマスターすることです。

やっぱり、問題集を買うと、最初、はりきって問題を解きはじめるんですが、解らないところがあると、そこで立ち止まってしまい、先に進めなくなります。これで勉強が嫌になってしまうんです。

だから、これを回避するため、まずは全体の30%をやって全体を俯瞰して見るというのは、すごくいい方法だと思いました

 

 

★具体的な勉強法

いつ、どこで、誰が、何を、どうやって、なぜ、勉強するのか、整理しておきます。

 
①When:勉強計画
②Whrere:資格学校、暗記をするときは人の声の聞こえない場所、人がいるところ(自習室、図書館、カフェ)

③Who:社会人

④What:資格
⑤How:過去問(傾向把握、自分に足りない能力を見極めるために活用)、解りやすいと感じる参考書を使う(全体像をつかむ読み飛ばす)、時間感覚をつかむ(問題を解くときは必ず時間を測る)、記憶法(五感を使う、目に付くところに貼る、身近なものとつなげる、人に話をする、グループ化する、寝る前に暗記する)、問題集を3回解く
⑥Why:資格に合格した経験は全く新しいことに挑戦するときに役立つ
⑦モチベーション:-

 

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