【7月】夏休みにできる「話す練習」の工夫や小技 | 場面かんもく相談室「いちりづか」

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はじめての場所は不安?

でも、話す練習には向いているかもしれない。

はじめての場所の方が話しやすいこともある。

 

 夏休みだからできる「話す練習」もある 

緘黙症状の改善は、園や学校で行うのが基本です。

ですが園や学校がお休みになる夏休みだからできる「話す練習」もあります。

 

どんな方法があるか、紹介していきましょう。

 

※どの方法も、必ず効果がある訳ではありません。

個々の状態に応じて、適切な方法を計画して行いましょう。

 

 

 1.家族と 

<遠くにお出かけ>

家族で外出する機会が多いのが夏休み。

実は、「近所よりも遠くにお出かけした方が話しやすい」という子は多いです。

「ディズニーランドで話せた!」という話もよく聞きます。

 

家族でのお出かけは、「話せない自分」から解放される機会になることもあるのです。

 

<親戚と会う機会>

普段会えない親戚と会うのも夏休みならでは。

「祖父母やいとこは話しやすい」という子なら、積極的に機会を作りましょう。

親から離れてお泊まりに挑戦してみるのもいいでしょう。

 

ただし、「話せないのに無理やり挨拶させる」のは厳禁です。

「話す練習」は、話せる条件のときだけで行いましょう。

 

<買い物の練習>

買い物で話す練習をするのも効果的。

1回だけでなく何回か継続的に行うといいでしょう。

 

ポイントは「話しやすい条件をよく考えること」

話しやすい条件は人によって違います。

・近所がいいか、遠くがいいか

・うるさいところがいいか、しずかなところがいいか

・話しかけてくるところがいいか、話しかけてこないところがいいか

・有人レジか、無人レジか

・混んでる時間か、空いてる時間か

・店員は日本人か、外国の方か

などなど。

細かい要素までよく考えて、「話しやすい条件」を整えましょう。

 

 2.友だちと 

<遊ぶ機会>

友だちと遊ぶ機会が作りやすいのも夏休みならでは。

また学校のある時期よりも長時間過ごせるので、夏休みに友だちと話せたという子も多いです。

 

ここで大事なのは「ターゲットをしっかり選ぶこと」「相手に説明すること」

「お友だち」と言っても、誰でもいいわけではありません。

話しやすい相手、話せるようになりたい相手を、本人とよく相談しましょう。

 

また、ただ遊ぶだけでなく、相手に「話す練習」についてしっかり説明することがお勧めです。

その方が協力が得られやすいですし、声を出すのもしやすくなります。

 

<花火やお泊まりなどのイベント>

普段の遊びだけでなく、色々なイベントがあるのも夏休みの特徴です。

「花火のときに友だちと話せた」

「お祭りの屋台で○○が買えた」

「お泊まりにきてもらってしゃべれるようになった」

「プールで友だちと会って話せた」

といった話もこれまでたくさん聞いてきました。

 

こういった少し非日常的なイベントは、「話すきっかけ」にちょうどいいのかもしれません。

また、「夜」というのも一つ大事なポイントかなと私は思っています。

少し暗くて顔が見えないときとか、一日過ごしてきて心身の緊張がほぐれているとか。

「普段と違う」ときだからこそ、「普段と違う」ことがしやすいのかもしれないですね。

 

 3.先生と 

<学校で話す練習>

先生と話す練習がしやすいのも夏休みです。

年休や夏期休暇をとっていなければ学校の先生は基本的に勤務日。

授業期間中よりも「話す練習」の時間は取りやすいはずです。

 

また夏休み中は学校に人が少ないため、話しやすい条件も整えやすいです。

毎週は難しくても、夏休み中に2、3回練習の機会が作れれば継続性も保てます。

夏休み中の練習についても相談してみましょう。

 

<オンラインで話す練習>

学校のタブレットを家に持ち帰っていれば、オンラインで話す練習もしやすいです。

どこまで対応してくれるかは学校次第、先生次第ですが、練習の機会は確保しやすいでしょう。

(自治体によっては、そういうことは一切ダメというところもありますが)