おまけの人生 | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

「アンドリュー」を初めて観た。

日本では2000年に公開された映画で、原作はアシモフ。昨今の[映画|ハリウッド]のテンポからすると、冗長にも感じられるかもしれない。

けど、よかった。

2000年というと、ぼくは40手前だった。オンタイムで観ても、ピンとこなかったんじゃなかろうか。よかったと感じたのは、この歳だからという理由もあったと思う。

   ☆


占術には命卜相がある。

このブログで主に話題にしているのは易で、易は卜占である。どういうわけか、命占、相占には、まるで関心がない。

たまには知らない占術の話でも……と思って、鏡リュウジさんの「占星術夜話」を読んだ。内容は軽いエッセイ集である。60ある話の中に「人生の節目」の話(第11話)があり、木星・土星・天王星・海王星が「節目の位置」に来る年齢の表があった。

これがちょっと目を引いた。



【「占星術夜話(鏡リュウジ 説話社 2016、78ページ)」より転載】

単純に☆印が多いということで、目立つのは、21、42、63、84歳。
気になったのは63だ。「アンドリュー」で主演したロビン・ウイリアムズさんは63で亡くなった。そしてこれは現在の自分の歳でもあるからだ。

実際いろいろあるもので、後厄も終わってやれやれと思っていたが、厄年が60以降ないのは、たぶん昔はそこまで生きる人が少なかったからだと思う。その常識でいってみれば、ぼくは「おまけの人生」を歩んでいるともいえる。「おまけ」にもまだまだ節目はありそうだ。

とはいえ、この世のものに「永遠」はない。

陽電子脳だって決して「永遠」じゃない。人間の寿命とは比較にならないほど長いというのは「永遠」ではない。

長い短いはあるにしても、無理にヒトに合わせることもなかったんじゃないか。


けど、そうしたかったんだよな、アンドリュー。

「けど」は理屈じゃないからね。