オーダーメイド | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

かばんが好きである。

荷物が多いときは須田帆布
「どっさりショルダー」を使っている。

これに着替えだの酒ビンだのをつっこんで
下北沢を歩いていたら、
二人組みの警官によびとめられて、
中を洗いざらい調べられた。

朝っぱらから。

人通りもそこそこ多い茶沢通り。

恥ずかしかった。

その日は、
仕事がはねたら熱海に行く予定で、
荷物が多かったのだ。
洞爺湖サミットの警戒期間中。
ナイフなどが入っていなくてよかった。

ああ、いや、ちがうちがう、

かばん好きだという話だった。

実は地元にも帆布かばん屋さんがあるのを知ったのは、
いつだったかなあ……
一年ぐらい前だと思う。

その時は、麻袋を利用した生成りのショルダーを買ったのだが、
これは、さほど荷物が多くないときに使っている。
学校にもよく持って行っていたものだ。

その地元の帆布バッグ屋さん、
Sudo-Bags というのだけれど、
麻袋ショルダーを買ったときに、たしか、
オーダーも受け付けてますよ、って言ってたなあ……
というのを思い出して、
使ってみたいなあ、と思うバッグ絵を描いてみた。
バッグデザイン
パズーも、キキも、ゲドも、
みんなすてきなショルダーを持っている。

そんなバッグと、
兵隊さんの雑嚢を足して二で割ったような素朴なイメージ。
金具を一切使わない、というのが特徴。

ポケットもなにもない。

袋。

バッグである。

この絵をお店に持っていって二ヶ月もしないうちに、
こんなバッグが仕上がった。

sudo01

sudo02

なかなかに、
イメージどおりだと思うのだが、どうだろう。

フルオーダーなんていうのはもちろん初めて。

一般のメーカーに頼もうものなら、
それこそ何万円もするところだろうが、
七千円と少しでつくっていただいた(感謝!)。

基本的に帆布は切りっ放しは不可だそうで、
エッジはすべて折り返して縫い合わせてある。
底部のアールは少しずつつまんで縫い合わせ、
丸みとマチを出したもの。

ぱっと見わからないが、
結構、ちゃんと、きちっと、
ストイックなつくりになっているのである。
この辺は、作り手の須藤さんの性格なのだろうな。

正直最初は、ちょっと小さいか!と思った。
収容能力云々ではなくて……

sudo03
【実際は写真のごとく、
文庫2冊、ケータイ、印鑑、
薄手のB6変形ハードカバー一冊
くらいは入る】

なんだかちょっと女の子っぽくなってしまうかな、
と思ったのである。

でも、実際に着けてみるとそんなことはなく、
別に違和感はない。

これ、実際にできあがったのは、
七月の初めの頃の話なのだけれど、
使い続けて早一ヶ月以上が過ぎた。

ほどよく糊も取れて身体になじんでくる頃。
やっぱりイイのである。

前述の易のガイドブックもそうだし、須田帆布もそう。

誰が作って、誰が使うかわからないマスプロものではなくて、
結局ぼくは、
造り手と受け手の顔が、
お互いに見えるようなモノ造りが好きなのかもしれない。

ていうか、モノづくりって本来そうだよなぁ。