フライング書評というのは、
ぼくが勝手にそう呼んでいるコトバで、
もとは未発刊の本の感想などを
先走って書いてしまうこと、
の意味に使っていた。
(初出、2005年4月14日ログ
「フライング書評 (2005/4/7の補足)」)
Amazonのコメントなんかによくみられる。
本よりも、エレクトロニクス新製品などのコメントに多く、
まだ出てもいないのに、なぜか評価されてしまっていて
星までついていたり、明らかに製品そのものの評価でなかったりして、
いや~、なんというか困ったものですね。
ていうハナシじゃなくて、
ここでもそのフライング書評を
やってしまおうというハナシ。
ただ、未刊の本ではなくて、すでに出ている本。
2005年4月14日のログでもそうなんだけど、
まだ自分が読んでいない・読み終わっていない本の紹介を、
よさそうだからってことで紹介することを、
サイキンでは「フライング書評」ということにしている(みたい)。
ぼくの造語のハナシなんて、
マア、どうでもいいっすよね。
本題、本題。
(1) マンダラ塗り絵
スザンヌ・F.フィンチャー (著),
正木 晃訳
春秋社 ; ISBN: 4393713613 ; (2005/11)
(2) カラーリング・マンダラ
正木 晃 (著)
春秋社 ; ISBN: 439371363X ; (2006/02)
(3) マンダラ
ホセ アーグエイエス (著),
ミリアム アーグエイエス (著),
中村 正明 (翻訳)
青土社 ; ISBN: 4791762614 ; 新装版 (2006/03)
(1)はオアゾの丸善で最初に見たとき、買おうかどうしようか迷って、
本を持ったままレジと売り場の間を行ったり来たりした。
店員さんからみれば、アヤシサ200%のマンビキおじさんそのものだ。
内容は、円形の幾何学模様が描かれた「塗り絵」のコレクションで、「読む」ものではない。
買うのをなぜ迷ったかというと、写経のワークブックもそうだが、
こういうワーク本を最後までやったためしがなかったから。
でも、美しい幾何学模様~マンダラに、
自分の裁量で彩色するということに、言い知れぬ魅力を感じたわけだ。
セラピーとして紹介されているが、難しいことは抜きにして、
やってみれば楽しいに違いないのである。
でも結局買わなかった。
そうだ、自分でマンダラ描いちゃえばいいんだ!
と思いついたから。
そんなわけで、
自分の考える易システムをマンダラ化してみようと思った。
たいしたものではないが、その下絵が以下の画像。
決して、マンホールのふたではない。
現在清書中。
先は長いのである。
(2)は基本的には(1)と同じような本で、サイズか小さくなっている。
内容は(1)の訳をやっている正木さんのオリジナルデザイン。
どちらがいいかは好みの問題だろう。
さて自分でマンダラを描いてみよう、と思ったら参考書が欲しくなった。
ところがそんなものはなかったのである。
マンダラに関する本はたくさんあるが、
既存のマンダラの伝統の解説や意味解析、アートとしての鑑賞、
といったアプローチで書かれているものがほとんどで、
自分で身体を動かそう……という主旨の本は、みあたらない。
C.G.ユングがマンダラを研究の対象にしたことは有名な話で、
彼は自分で何枚もマンダラを描いたそうだが、
いったいどうやって描いたのだろう。
なにかルールのようなものがあるのか?
ルールはない、といわれればいわれたで、
よりどころがなにもなくて描くのはやっぱりむつかしいのでは……??
ぼくの場合は、別に正解や不正解があるわけでなし、
ごちゃごちゃ考えずに、
まあ、とにかく手を動かそうという結論になったのだけれど、
(3)の本を伊勢崎町の有隣堂でみつけて、思わず買ってしまった。
ざっくり見たところ、
マンダラの描き方を具体的に教える本ではないけれど、
マンダラを鑑賞の対象物としてではなく、
身体活動として「描く」、
ひいては「生きる」ものとして、
とらえ、表現している本……だと思う。
実は(3)は、「マンダラ 青土社 ; ISBN: 4791755073 ; (1996/12)」
の新装版である(内容は多分同じ)。
絶版……ではなかったようなんだが、ちょっと入手しづらかった。
出ているのは知っていたけれど、そんなわけで買っていなかった。
(1)、(2)の発売に影響されて出てきたのかもしれないが、
ま、なにはともあれ入手しやすくなったのはケッコウなことだ。
ご興味のある向きは、お試しアレ。
(1),(2)はともかく、
(3)については、
完全にフライング書評です
(要するにまだちゃんと読んでない)。