魔法の立方体 | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

学校から帰る途中の本屋で(いつもそこだな)、
本……ではなくてパズルを買った。
半分はやっぱり美しいパズルだと思ったから。
半分は懐かしさに駆られて衝動買い。
 
ルービックキューブ。
 
25年前に爆発的に流行ったヤツだ。
25年もたったか……
『うそ!おとといだろう?!』
と感じるアナタはちょっとヤバいかも。
ぼくもそう思った。
でも同梱されている台座には「25周年記念」って書いてある。
25年……ええと、おれ、19…いや、18(そこッ、計算しない!)。
うんうん、まあそうかも。やっぱ25年だ。
あのころは学生だったよな~(何の因果か実はいまも学生)。
当時ツクダが販売してたんだが、
ブームだったのでゼンゼン在庫がなくて、
しょーがないから、ニセモノ買って。
これがひどいシロモノで、
動かしているうちに中心軸が削れて
ボロボロ黒い粉が落ちてきてさ。
こうなってくると、いじっているとバラけてしまうこともあった。
この現象、サイキンは「ポップする(跳ねる・弾ける・ポップコーンのポップ)」
っていうらしいけど、
ぼくがいじっていたのはニセモノ。事情がちがう。
ふつうにトロトロいじっていても「ポップして」しまうのだ。
ご丁寧に、バラけたキューブの組み立て方の説明書まで入っていた。
壊れることが前提の粗悪品。
でもまあ、そのおかげで中身がどうなってるかわかって、
それはそれでおもしろかったんだけど。
粗悪なコピーでも構造はモノホンとおんなじだったからね。
 
で、25年前にはできたの?
 
できませんよお。
 
凡人だもの(お、"あいだみつお"みたい)。
 
くやしまぎれに、それぞれのキューブをばらして、
それからはめこんで色をそろえて組みなおしたけど、
トーゼン自慢にもなりゃしない。
「どーだ!」
なんってったって、トモダチはだれも信用してくれない。
シールをはりかえて色を合わせてた大バカ野郎もいた。
意味ないっつうの。
でも、無理もないっつうの、という気もする。
当時はまわりにだれも回答(攻略法)を知っている人がいなかったのだ。
 
さすがに今は研究も進んで攻略法がある。
ぼくが思うに、フツーのひとには、あれは攻略本がなければほとんどムリだ。
それはわかっていたので、パズルと一緒に攻略本も買った。
ま、当然だよね。
だけど、それがあっても、
スクランブルして、もどすまで半日かかった(写真参照)。
若い人ならもっと手際よくやるだろう。
 
Start!
cube_before
 
Goal!
cube_after
 
「できたぞ!すげーだろ!」
「どうせ本見ながらやったんでしょ」
 
かみさんは冷ややかな目で言うが、
攻略本をみながらやっても、けっこういい頭の体操になると思う。
 
「なんだその言い方は!じゃ、おまえやってみろよ!できんのか!」
「なんであたしがやんなきゃなんないのよ!ばかじゃないの!そんなことしてないでトイレ掃除しなさいよ!」
 
ま、女の人はあんまりこういうのに興味がないらしい。
 
最近はノーの活性化トレーニングとかいって、
ひたすら暗算とかをやらせるドリルとかが流行っているらしいが、
それよりははるかにおもしろいと、ぼくはそう思う。
 
いまは第二次ブームらしいけど、
ぼくぐらいのおとーさんが、子供のためにとか言って、
買ってやったりしているのカナ。
 
そんな時、傍らにいる奥さんは、
 
『たーちゃんがあんなモノよろこぶワケないじゃない。
結局自分が欲しいのネ……
ま、たいした値段じゃないからいいケド』
 
などと思いつつ、やっぱり冷ややかな目をしているのだろうか。
 
あれ?
よく考えたら「ホンモノ」の
ルービックキューブを買ったのは
初めてじゃないかい。
 
「皆のもの、入荷したぞお!」

つって、討ち入りのような形相で、
デパートの売り場に走らなくても、大丈夫。
今なら落ち着いて本屋などで買える。
 
いい時代……なんだろうな、きっと。