山梨県に22歳までいた。
大学卒業後から東京へ出てきて、それからまあ、20年ということになる。
あっという間だった。
ああ、20年ってこんなにあっという間なのか。
生まれてからの成人式までの20年とはスピードが全く違う。
ということは、これは、あっという間に還暦を迎えるんだろう。
本当に毎日を丁寧に過ごさないと大変なことになる。
単純にコレを二回やったら俺は84歳なんだ。
35歳まで漫才しかやってこなかった自分にとって、危機感しかない。
さらに言えば家族もいる。
どっかで野垂死にするわけにもいかない。
最低限なにか残せるものを作らないと・・・。
結果こそ出すことができなかったが、
幸せなことに僕はやりたいことをさんざんやってきた。
だから、今は
『背伸びせず家族のために懸命に生きる』
それが僕の使命、生きる意味だ。
そんな僕は毎週土曜日は有楽町へ朝から仕事。
朝8時くらいには銀座・有楽町あたりを歩いている。
放送が終わって、夕方ごろ、仕事が終わり家へ向かおうとしている。
ホッと一息ついたのか、
スケジュールなどを考えながら駅に向かう途中で、
どうしっかな
と言っていた。
「どうしっかな」とは、山梨の方言で「どうしような」ということで。
東京のビルがたくさん並ぶ中で、田舎の言葉が出た時に
なんだかとても笑えたし、そんな自分に安心した。
そうそう、俺は山梨の人間だった。
のんびりした田舎で育った。
たまにはなんにも考えないで、川とか山とか見る日があってもいいかもなぁ。