浅草ロック座2024年5月公演【HEIAN 2nd】 | 市川春希の日常ブログ

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普通のサラリーマンの日常を記録したブログです。

 

前回のお話。

 
 
7年間、応援させてくださりありがとうございました。
今後の人生のご多幸をお祈り申し上げます。
 
 
ここから今回のお話。
 
5中は浅草ロック座に行き、平安時代をモチーフにした公演【HEIAN 2nd】を鑑賞しました。
いまNHKの大河ドラマでは、紫式部を主人公とした【光る君へ】が放送中ですので、そんなトレンドを反映させたテーマです。
 
この日は嵐のような大雨の中、午前中に到着。
 
 

 

1時半に入場。
満券を持っていたので、無料で入場できました。
 
 
2時になると、和風テクノが流れ、五十嵐清華さんのアナウンスと共に開演しました。
 
本公演の香盤 
1景 豊田愛菜 さん
2景 ののか さん
3景 原美織 さん
4景 沙羅 さん
5景 篠宮ねね さん
6景 藤川菜緒 さん
7景 五十嵐清華 さん
 
各景の詳細な演出やモチーフの解説は、1stでレポート済みですので、そちらもご参照くださいませ。
 
 
 
1景 豊田愛菜 さん【平安京】
愛菜さんを見るのは20回目で、2月の川崎ロック座以来、3か月ぶりです。
5月12日がお誕生日でした。
おめでとうございます。
 
開幕すると、朱色の手すりが付いた階段のセットが組まれ、ステージ左右には計4枚の大きな布が下げられていました。
藤原道長に扮した愛菜さん、娘たちに扮した4人の踊り子たち、天皇に扮した2人のダンサーズが登場。
 
壮大な始まりで、和風テクノに乗せた一糸乱れぬ群舞は圧巻です。
とても格式の高いステージ。
 
ここは平安京?
それとも桃源郷??
 
娘たちの衣装がまるで、あきたこまちのジャケ写のようで可愛いです。
※あきたこまちのジャケ写。
 
群舞の後に着替えると、水色のキラキラした襦袢に、銀色の帯を巻いた衣装になりました。
川の清流のような模様です。
 
水色の扇子を持ち花道を前進。
扇子さばきがお美しい。
 
盆に着き、衣装を脱いだ後、扇子で体を隠す仕草にドキドキ。
とても艶めかしいお体。
 
洋楽EDMに乗せて、次々とポーズを切りました。
 
 
脚が長くて、スタイルが良すぎます
そして笑顔が眩しい。
 
ベッドショーの後は、扇子を指でクルクルと回しながら、移動盆で花道を後退。
本ステージで衣装を下ろし、扇子を掲げ閉幕。
 
 
平安時代の最高権力者らしく、とても崇高(すうこう)なお姿です。まさに権力の象徴。
 
道長が満月を詠んだ有名な歌
「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」
(この世は私の為にある。まるで満月のようにすべてが満ち足りている)
を見事に表現したステージでした。
 
 
2景 ののか さん【崇徳院】
ののかさんを見るのは16回目で、2月の横浜ロック座以来、4か月ぶりです。
 
開幕すると、薄暗い照明の下、ののかさんがセンターに姿った姿勢で登場。
衣装は左右で白黒に分かれた和服です。
その両脇には格子状の引き戸が2枚、設置されていました。
 
写本を手に取り、それを投げ捨てました。
※写本…お経を書き写した紙
 
格子戸の裏から、刺客に扮した2人のダンサーズが登場。
真っ赤な正目の下、不穏な曲に乗せた、3人の殺陣が行われました。
 
逃げようとする崇徳院ですが、刺客に捕らえられ、格子戸の中に閉じ込められました。
 
刺客によるシンメトリーなダンスと共に、バチバチとストロボライトが光りました。
格子戸が開くと、ののかさんが天狗のような黒い面と羽を付けた姿で現れました。
 
激しいメタル曲に乗せ、3人で群舞を舞いました。
群舞の後、格子戸の後ろでバックライトを浴びながら着替えました。
 
黒い袈裟のような衣装になり、写本を抱え、憔悴した様子でフラフラと花道を進みました。
息を切らし盆に着き、袈裟を脱ぐと、真っ白な羽に包まれた衣装に変わりました。
 
そしてハードロックに乗せてポーズを切りました。
 
 
孤独と絶望の感情を乗せたベッドショーです。
そして、いつ見ても美しいお体。パーフェクトボディ。
 
ギターソロと共に移動盆で花道を下がりました。
本ステージに着くと、羽を広げ暗転。
 
史実によると、幽閉された崇徳院は死ぬまで髪も爪も伸び放題にしたので、夜叉のようなおぞましい姿であったそう。
しかし2景の崇徳院は、夜叉ではなく天使のようにも見える神秘的なお姿でした。
 
 
3景 原美織 さん【とりかへばや物語】
みおりんを見るのは30回目で、2月の横浜ロック座以来、3か月ぶりです。
 
小鳥のさえずりと、穏やかな琴の音と共に、下手側からみおりん、上手側から清華さんが登場。
男の子らしい衣装のみおりんと、女の子らしい衣装の清華さん。
 
本ステージの幕が開くと、センターには緑色の色打掛が掛けられていました。
2人が色打掛の裏に隠れると、一瞬で衣装が入れ替わりました。
 
アップテンポなテクノポップに乗せ、2人がユニゾンのペアダンスを踊りました。
まるで無邪気に遊ぶ子どものようです。かわいさに全力投球なステージ。
 
ペアダンスの後、エレクトリックな洋楽ロックに乗せ、みおりんが本ステージの裏側で着替えました。
衣装を左右にポイポイと脱ぎ捨て、清華さんがそれらを拾いました。
 
既視感(笑)
※2022年【祭音】2景
 
みおりんが青いビキニとキラキラネックレス、黒いスパンコールのズボンに変わりました。
ロングヘアのエクステを付け、デニムジャケットを羽織りました。
 
平安時代から、急に未来感のある演出に変わりました。
昨今、ダイバーシティ(多様性)という言葉が広く認知されるようになりました。
この衣装や演出には、「未来永劫、大切にしたいテーマ」というメッセージが込められていると思います。
 
バチバチと光る照明の下、花道を進みました。
まるで東京ガールズコレクションのランウェイのよう。

ポンに着くと、観客たちに向けて、ウィンクや投げキッスを飛ばしました。
ウィンクいただきました (´∀`)
 
立ち上がりの曲は、応援ソングの名曲(アレンジver)です。
カラフルなスポットライトに包まれ、次々とポーズを切りました。
 
 
相変わらず美しすぎる腹筋。
憧れます!!
 
花道を走って下がり、本ステージに着くと、ウィンクを決め閉幕。
 
 
4景 沙羅 さん【祇王】
沙羅さんを見るのは57回目で、3月の浅草ロック座以来、2か月ぶりです。
 
薄暗い照明の下、沙羅さんと4人のダンサーズが登場し、クラシックなバイオリンの旋律に乗せ、5人がゆっくりと舞いました。
 
下手側から愛菜さんが登場。
歩いて進もうとしますが、ダンサーズに行く手を阻まれます。
 
沙羅さんが手を差し伸べると、6人の群舞が行われました。
「門前払いを受ける仏御前と、救いの手を差し伸べる祇王」というストーリーをダンスのみで表現する演出は見事です。
 
一列に並んで踊った後、上手側に集合し群舞が終わりました。
 
沙羅さんが上手側から白いフード付きのドレスに着替え登場
5人が沙羅さんに敬意を示し、下手側に捌けました。
 
沙羅さんが移動盆に乗ると、寒色系の照明に包まれ、神秘的なコーラス曲に乗せて花道を進み、フードを脱ぎました。
この場面は「屋敷を追放され、髪を剃って尼になった祇王」を示していると思われます。
 
盆に着くと、ミラーボールが神々しく輝きました。
 
ソウルフルな歌声のコーラス曲に乗せ、温かい笑顔でポーズを切りました。
 
移動盆で衣装を広げながら花道を後退。
本ステージに着くと、衣装をすべて下ろし閉幕。
 
最後まで白拍子としての誇りを忘れなかった祇王の想いが強く感じられるステージでした。
 
 
ハーフタイム
・次回公演の出演者紹介映像
・各景の踊り子たちによる、各景の解説映像
が流れました。
 
こちらが各景のタイトルです↓
1景【平安京】
2景【崇徳院】
3景【とりかへばや物語】
4景【祇王】
5景【ちはやふる】
6景【羅城門】
7景【壇ノ浦】
フィナーレ【田遊び】
 
 
5景 篠宮ねね さん【ちはやふる】
ねねさんを見るのは2回目で、2月の浅草ロック座以来、3か月ぶりです。
 
休憩が終わると、在原業平(ありわらのなりひら)の歌
「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」
を読む声が流れ、スクリーンには【五歌仙】と称して、歌人の絵と踊り子の顔を合成した写真が投影されました。
 
ねねさん…紫式部
みおりん…清少納言
ののかさん…崇徳院
なおぴ…西行法師
清華さん…小野小町
 
相変わらずの雑コラ(笑)
 
開幕すると、それぞれの歌人に扮した5人の踊り子たちが百人一首で遊んでいました。
2景と6景はどちらも崇徳院で同一人物なのですね。全く異なる印象ですが。
バチバチと光る“フラッシュ”ライトの中、同名の映画主題歌にもなったテクノポップソングに乗せ、5人が群舞を舞いました。
まるでアイドルのように可愛らしい5人の踊り子たち。
平安アイドル!
 
ソロダンスを披露した後、全員が花道で踊りました。
まるでディスコクラブ!!
 
盆の上でも百人一首で遊んでいました。
 
 
その後、本ステージのセンターに集合して群舞が終わりました。

上手側の布の裏で、みおりんさんのアシストを受けながら、ねねさんが着替えました。
この場面は、紫式部と清少納言の共同作業です。微笑ましい。
 
その間にも3人の踊り子たちはアドリブ多めで楽しいです。
 
ねねさんは紫式部だけに、紫色の襦袢衣装になりました。
手提げ袋を持ち、中から書道の道具を取り出すと、本ステージで巻物に詩を認(したた)めました。
 
和楽器ロックに乗せ、認めた詩を掲げながら花道を歩いて進みました。
5歌仙の詠んだ詩がランダムに掲げられるようです。
 
盆に着くと、青春ラブソングに乗せて衣装を脱ぎました。
スレンダーでグラマーな美ボディ。
 
立ち上がりの曲はハイテンポで爽やかなロックソングです。
菓子にシンクロした動きを見せつつ、かわいいスマイルと共に次々とポーズを切りました。
 
 
ベッドショーの後は一礼し、紫色の照明に包まれながら花道を下がりつつ、再び詩を掲げました。
センターに着くと巻物を抱き、かわいい笑顔で暗転。
 
 
6景 藤川菜緒 さん【羅城門】
なおぴを見るのは34回目で、4月の横浜ロック座以来、1か月ぶりです。
 
開幕し、薄暗い照明が点くと、階段のセットが組まれており、なおぴがうなだれていました。
衣装は白い和服です。髪型は明るい髪色のショートヘアでした。
 
1景と6景はセットが非常に似ているのに、全く異なる印象に見えます。
「栄華を誇った平安京」と「滅びゆく平安京」のコントラストが見事です。
 
階段には緑色の着物と、長い髪の毛の束が置かれており、それらを見つけたなおぴは驚き、おびえる様子を見せました。
ポストロック曲に乗せ、悲しみの感情を乗せたコンテンポラリーダンスを披露しました。
 
なおぴのビジュアルと、ダークな世界観により、個人的には映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」のポスタービジュアルを思い出しました。
なおぴのビジュアルが映画の鬼太郎父に似ています。
 
下手側に垂れ下がっていた布を引っ張ると、その布を被り、うずくまりました。
重低音で不協和音のメロディと、真っ赤な照明に包まれ、カツラと着物を持ってフラフラと上手側に進みました。
拾った着物を羽織り、花道を進みました。
 
いつも表情豊かな演技が特徴的だったなおぴですが、今回は、これまでに見たことが無い表情を見せました。
まるで悪霊に憑りつかれたかのような狂気を感じました。
 
盆に着くと、着物を脱ぎ、宙を仰ぎました。
ポーズを切ると、盆が上昇しました。
 
お釈迦様が垂らした一本の糸を上るような動作を見せました。
 
盆が下がり、立ち尽くすとステージが赤く染まり暗転。
しばらく風の音だけが虚しく鳴り響きました。
 
下人の行方は誰も知らない。
 
 
精神的にも、身体的にも、極限の状態を経験した人だからこそ出来る表現を見せられたと思います。
私などが軽々しく「素晴らしかった」などと言って良いものか悩みますが、辛い経験も演技に昇華できるなおぴの才能は素晴らしいと思います。
 
 
7景 五十嵐清華 さん【壇ノ浦】
清華さんを見るのは2回目で、8月の浅草ロック座以来、9か月ぶりです。
 
大波の音とカモメの鳴き声が聞こえ、照明が点くと、ポニーテールヘアの清華さんが花道の中腹に立っていました。
戦国武将の装いで、平知盛を演じています。
 
開幕すると、4人の踊り子たちと4人のダンサーズが登場。
紅白の軍旗が何本も立てられ、天井からも紅白の布が吊り下げられていました。
 
嵐のような強い風が吹き荒れ、ドコドコと鳴り響く和太鼓のビートに乗せ、エネルギッシュな群舞が披露されました。
 
 
大きな薙刀を使った薙刀さばきが見事です。
1stの7景を見たとき、
「え?清華さん、これできるの??もしかして2ndは薙刀が無しかも!」
などと考えましたが、そんな予想も良い意味で裏切られるほどに、圧巻の薙刀さばきでした。
 
きっとたくさん練習したのですね。素晴らしいです。
 
8人の踊り子たちとダンサーズは扇子を振りながら踊りました。
エネルギッシュな群舞は、激しい合戦を表現しています。
 
群舞のラスト、ステージが平氏の軍旗の色である赤に染まり、暗転しました。
 
戦に敗れ、絶望する平氏の戦士たち。
風と波の音が虚しく鳴り響きました。
 
清華さんがステージ後方で衣装を着替えました。
その間、センターで抱擁する沙羅さんとねねさん。
この2人は二位尼と安徳天皇だと推測しています。
2人が抱擁した後、暗転。
 
ゆっくりと灯りが点くと、センターに清華さんが立っていました。
衣装は、まるで渦潮(うずしお)のような模様の着物です。
 
1景、愛菜さんのベッド着は水色で、穏やかな川の清流のような模様でした。
7景、清華さんのベッド着は渦潮(うずしお)のような模様でした。
これは「栄華を誇った一族」と「滅びゆく一族」の対比になっているのかな、などと思いました。
 
髪をほどき、手には縄の付いた碇(いかり)を持っていました。
情熱的な三味線の旋律に乗せて移動盆で花道を前進しながら、縄を体に巻き付けました。
ここは知盛が自害のために入水する場面です。
 
神秘的なコーラス曲に乗せて盆に着くと、ベッドショーへ。
衣装を脱ぎ、盆に寝そべると、天井から白いスポットライトが降り注ぎました。
まるで深海に差し込む光のよう。
 
心臓の鼓動が聞こえ、息を吹き返す動作を見せました。
壮大な曲と共に本ステージの幕が開くと、ミラーボールがキラキラと輝いていました。
降り注ぐ光を浴びながら、優しいスマイルでポーズを切りました。
 
 
まるで極楽浄土へと旅立つような、神々しいお姿です。
 
ベッドショーの後は移動盆で花道を後退。
本ステージに着くと衣装をすべて下ろし、立ちポーズを決め閉幕。
 
 
フィナーレ【田遊び】
 
鼓とバイオリンのフュージョン曲に乗せて、清華さんを除く出演者が全員登場。
衣装は、まるで稲穂のように金色に輝く和服に、白いブーツです。
 
グリーンの照明と、朝日のようにキラキラと輝くミラーボールの光を浴びながら、まぶしい笑顔で優雅に踊りました。
田植えや稲刈りの動作が含まれるダンスです。
 
お米が食べたくなるフィナーレです。
あきたこまち食べたい!!
※あきたこまちのジャケ写。
 
下手側からキラキラしたピンク色の和服を着た清華さんが合流し、全員が花道へと進みました。
 
MCは、なおぴです。
 
この日のダンサーズは、
ミサキさん、タエさん、トモカさん、リホさんでした。
トモカさん初めまして。
 
センターに集合し閉幕。
 
全員がキラキラした笑顔で終われたことは、悲劇的な結末だった2景6景7景の主人公にとっての救いです。
 
3公演目の後に退席しました。
 

 

↑見事な縦読みが完成しました。
和歌をテーマとした景があったこともあり、私も国語力が磨かれました(笑)
 
おわり。