妻や恋人の何気ないやり取りの中で、
ふと胸がざわつくことがあります。
いつもと同じ会話のはずなのに、
ほんの少しの違いに反応してしまう。
「あ、またこの反応だ。」
皆さんも、
こんなふうに感じたことはありませんか?
「意識してても何度も落ち込む」
「わかってるのにまた…と自分を責めてしまう」
でも実は、
ここにひとつ不思議なことがあります。
まだ何も起きていないのに、
もう身体は反応していることがある。
頭で考えるよりも先に、
胸がざわついたり、
呼吸が浅くなったりする。
どうやらこの反応には、
“自動”で起きる理由があるようなのです。
自動反応については、こちらの記事でも
書いていますので、こちらもご覧いただくと
より理解が深まると思います。
なぜ心は同じことで揺れるのか
実はこの反応には、共通点があります。
多くの場合、
心は「今起きた出来事」だけに
反応しているわけではありません。
むしろ、「過去に似た経験」に
反応していることがあります。
例えば、こんな経験はないでしょうか。
昔付き合っていた彼女と喧嘩をしたとき、
自分の主張を強く言いすぎてしまった。
その結果、別れてしまった経験。
仕事でミスをしてしまったとき、
上司に報告した結果、
怒られてしまった経験。
そうした記憶は、
自分では忘れているつもりでも、
心のどこかに残っています。
そして似た空気を感じたとき、
まだ何も起きていないのに
心は先に揺れてしまうことがあります。
同じ失敗をしたくない…
そう心は感じ取って
先に反応してしまうのかもしれません。
「こうあるべき」という思い込み
ただ、心を揺らすものは
過去の経験だけではありません。
もうひとつ関係しているものがあります。
それが、
「こうあるべき」という思い込みです。
「相手はこう言うはず」
「普通はこうするはず」
「世間一般ではこれが普通なんだ」
そんなふうに、
日常生活を送る中で作られた、
思考の癖のようなものです。
そしてその多くは、
自分ひとりで作ったものというよりも、
周りの環境の中で、
少しずつ身についていくものでもあります。
「こうするのが普通」
「こうするべき」
そんな言葉を、
知らないうちに受け取りながら、
私たちは思考の型を
作っていくのかもしれません。
そして、その思いと
少し違う出来事が起きたとき、
心は「何かおかしい」と感じて
強く反応してしまうことがあります。
それは、あなたが弱いからではなく、
これまでの経験の中で、
身についた反応のパターン
なのかもしれません。
だからこそ、
同じような場面に出会ったとき、
心は自然と揺れてしまうのです。
その反応は、あなたを守ろうとしている
ここまで書いてきたように、
心が揺れてしまうには
ちゃんとした理由があります。
過去の経験や、
「こうあるべき」という思い込み。
そうしたものが重なって、
似た状況に出会った時、
心は先に反応してしまうことがあります。
それはあなたを困らせるためではなく、
もう同じ思いをしないように、
守ろうとしている反応なのかもしれません。
だから、その反応が出てきた時に
「またダメだ」と
自分を責める必要はありません。
もし心がざわっとしたときは、
こう言ってみてください。
「あ、またこの反応だ」
それだけで、心の中に
少しだけ余白が
生まれることがあります。
もし、気づくことに慣れてきたなら
その反応に「ありがとう」を伝えると
いいかもしれません。
「いつも自分を守ってくれてありがとう」
そのとき、あなたの心には
暖かい感覚が、きっとあることでしょう。
