第7章 韓国ドラマ映画 
185. ドラマ私たちのブルース❸
 
 
 
今のところ、私が観るべきドラマ・観なければいけないドラマがやっと残り1番組になりました。
何の為に観てるのか本末転倒で有る事は重々承知ですが、なんせ我が家の「自粛警察」で有るミックスツインズの息子の親です。
血は争えないのですが、誰も強要しない「使命感」で満ち満ちて居るのです。
特に「スタジオドラゴン」制作なので、尚更そんな強迫観念に囚われて居ます(笑)。

 

 

重く暗い「私の解放日誌」視聴がやっと終了したので、やっとコチラのドラマに集中出来ます。
コチラも充分、重く暗いドラマなのですが、チェジュ済州島を舞台にして居る事がドラマに楽観性を与えて居ますし、オールキャストで話しが目まぐるしく進むので、重い負担感を幾許か減らしてくれて居ます。
大スターが惜しげも無く大挙出演して居て、大作の気配がする事も得点のひとつですが、コレはもう何度か分からず述べていますし、他の人も述べてらっしゃるでしょうからワンパターンですね(笑)。

 

 

今も15話を観ながらハン・ジミンって綺麗だよな〜とか、キム・ウビンって渋くてカッコイイよな〜とか、2人がお似合いだよな〜と言った風に見惚れて居ます。
「弁護士ウ・ヨンウ」もそうですが、やはり美しいモノを見ると目の保養になります。

 

 

しかし、上記ドラマもそうですが、韓国ドラマは障がい者問題を描くことがトレンドになってる様です。
このドラマでも14話から障がい者問題を全面に描く回に突入しました。
ハン・ジミンのダウン症の双子の姉を巡る重い展開です。
他にも聴覚障がいの女の子も登場します。

 

 

これを見て思い出すのは「全国障がい者差別撤廃連帯」の地下鉄運行妨害デモです。
初めてニュースを見て驚きましたが、このデモは2021年12月から今も進行中の、障害者差別撤廃を要求する不法デモで、現在も断続的に続いて居ます。
 
直近では2022年6月20日の地下鉄のデモがニュースに流れた事が記憶に新しいですが、活動家3人がはしごを首にかけて、電車のドアとホームドアを餅つき、遮ってしまう非常に激しいデモを行っていました。

 

 

彼らの実力行使に警察は強制的にはしごを抜くことで応酬しましたが、物理力を行使してデモを中断させたり、今後のデモに対する強制鎮圧を示唆する記者懇談会を開くなど、次第に警察の対応が厳しくなっており、デモ側もそれに対し正面対決を予告して大きな社会問題に発展して居ます。

 

 

彼ら不法デモ参加者は「韓国社会が20年を叫んでも重症障がい者の基本的で最小限の権利を保証しない無関心と不平等の社会は、変わらなければならない」と訴えて居ます。
 
この問題、日本でも1970年代までは共通の問題でした。そもそも、高度成長を達成するには福祉を切り捨てることが最善の近道だからです。
日本でもようやく高度成長が一服した1980年代以降、障がい者の待遇面が取り沙汰され、バリアフリーなど改善されて行った歴史が有ります。

 

 

「純正資本主義」「原初的資本主義」つまり格差社会をまっしぐらに走る韓国社会、特に1990年代  IMF事態を経験し、その傾向が更に強まって居る、先進国の中でも有数の福祉切り捨て社会で有る韓国社会に於いては、バリアフリーなどの障がい者問題は日本とは比べ物にならない位、大きな闇を抱えて居ると言えるでしょう。
 
韓国エンタメにコレ程、繰り返し「障がい者問題」が描かれるのは、この様な発展途上としての「社会福祉問題」が密接に絡んで居る事が見て取れます。
エンタメに社会問題をさりげなく、自然に織り込むのが韓国エンタメの懐の広さです。
コレも社会問題にはなるだけ目を背け、軽い恋愛のみをトレンドに据えた為、没落の一途を辿っている日本のドラマ界と正反対の傾向だと言えるでしょう。

 

 

この「私たちのブルース」でもいとも自然にこの問題をテーマに取り上げました。
 
それにしてもこのドラマでも身内に障がい者を抱える人間とその周囲、そして周りの無自覚な差別など、複雑な人間心理を描くのがどれだけ上手い事か。
ハン・ジミン障がいの彼女キム・ウビンの演技が自然で、視聴者も「もし自分がその立場に置かれたら?」と言う現実問題に否応無く放り込まれます。

 

 

ここでも良く言われるフレーズが登場しました。
「障がい者は神さまが育てられる親を選んで送る」と言う言葉です。
障がいでは有りませんが、双子、三つ子などの多胎児についてもその様な表現を使用する事が有り、ミックスツインズを育てた我々夫婦もそんな気持ちで育児しました。
何事も試練を与えられるのは、神さまがその試練に耐えられると判断した人に与えた使命だと思えば、気持ちも少しは軽くなります。
久しぶりにそのフレーズを聞いて、忘れて居たそんな「気持ちの持ち方」を思い出しました。

 

 

あと、5話残りました。
イ・ビョンホンの親子の葛藤の理由などが描かれる事でしょう。
重く暗いドラマ、見ていて苦しい思いをする事も多々有りますが、人間心理の基本を思い起こさせてくれる秀逸なドラマ、懲りずに視聴を終えたいと思います。
 

 

<参考文献>

나무위키 

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