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ダニエルのBEEGEEなブログ

大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

  ひと足先にBEE GEESの映画を観る機会を得た。「ビー・ジーズ 栄光の軌跡」(HOW CAN YOU MEND A BROKEN HEART).。興奮と幸福感。こんなドキドキ、ワクワク感は久しぶりだった。大好きな彼らの映画だ。大きなスクリーンと大音響で、BARRY、ROBIN、MAURICEの物語を楽しめるのだ。映画評論家でもないし、若い時ほど映画館に足を運ぶこともなくなった。ましてや、コロナ禍で、この2年は人の集まる場所へ出向くことさえ、憚(はばか)られた。ここでもマスクは必着。仕方ない。

 それにしても、随分と待った。アメリカ製のDVDの発売は昨年夏。これは、リージョン違いで再生不可。日本語訳をどれだけ待ったことか。昨年度(2021年度)のエミー賞でのテレビドキュメンタリー、或いはノンフィクションに与えられる優れた音響編集賞(Outstanding Sound Editing For A Nonfiction Or Reality Program - Single Or Multi Camera)受賞作品だ。ちなみにこの部門での本年度受賞はBEATLESの「GET BACK」。-こちらは5部門での受賞という。日本のBEATLES偏重の波は相も変わらず大きい。活動期間やアルバム数、数々のヒット曲、受賞歴から言っても、BEE GEESのキャリアが劣ることはないのに----。

 まあ、いい。日本語字幕ありで、こうして劇場公開が決まっただけでも素晴らしいことじゃないか。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「カラー・パープル」「インディ・ジョーンズ」シリーズ等スピルバーグ監督のプロデュサーとしても有名なフランク・マーシャルが監督した。「サタデイ・ナイト・フィーバー」でも「サージャント・ペッパー~」でもない歴然たる彼ら自身の映画なのだ。いろんな思いが交錯する。マスコミ関係者等15人~20人が集結。で、上映が始まった。

一般公開前だから詳細な描写は避けたい。なぜなら私自身が一切の先入観なしで、自分がどう感じるのかを確認したかったから。だから、同じ思いのファンはここから先は読まないでほしい。映画は11月25日(金)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほかで公開。

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 あっという間の時間だった(111分)。やはり、彼らは天賦の才能を持った兄弟なのだ。映画のBGMは全て彼らの楽曲を効果的に使用したもの。大好きな「MR.NATURAL」アルバムの中の「VOICES」,「トラファルガー」アルバムから「過ぎ去りし愛の夢」も場面に合わせて使われていた。他の曲のデモ・バージョンも登場する。勿論、「愛はきらめきの中に」の製作過程の音源も。重要な場面で登場する「ラン・トゥ・ミー」は感動ものだ。思わず、BGMに聴き惚れてしまうのだ。

 大きな画面と大音量。最近はボリュームつまみを大きく回すこともなくなった。だから低音の響きを身体全体で感じながら聴いて観る「YOU SHOULD BE DANCING」には思わず体がリズミカルに反応してしまう。79年7月7日のドジャー・スタジアムでのコンサートも、まるで、その場で観客の一人になったような音の臨場感。前述したエミー賞もさることながら、まさにこの映画は劇場で音を体感する為の映画 なのだ

 そればかりじゃない。「ニューヨーク炭鉱の悲劇」が生まれたロンドン・IBCスタジオの暗闇の階段や、フィーバーの楽曲を生んだフランスのシャトー・デローヴィル(映画では表記が違ってたかな)も私自身のイメージとはかけ離れたものだった。辛辣だがDISCO SUCKS(ディスコ・サックス)運動もリアルな映像と証言で描かれている。「ステイン・アライヴ」のドラム・ループの証言。彼らが紡いだ音の背景にあった場所やその手法の映像描写は、まさにドキュメンタリー映画たる所以だと思う。

 物語はアルバム「IN THE NOW」の裏ジャケにあるマイアミの静かな海を見ながらのBARRYの回想から始まり、かの「GREEN FIELDS」アルバムのあの曲で終わる。最初と最後にBARRYの現在を映すことで、BEE GEESがポップシーンをリードした60年代、70年代という良き熱狂の時代を際立たせてもいるし、ROBIN、MAURICEがいなくなった喪失感をも甦らせる。だが、進行中の、この不安極まりない分断の世界にあって、久しぶりに幸福なひと時を間違いなく過ごせた。ラストだったかな、BARRYが言う。「ヒット曲など要らない。MAURICEやROBINにもう1度会いたい」と。心に沁み入る言葉だった。

 人生は1度きり。昨今、痛切にそう思う。この映画はある意味、BARRY GIBBの遺言ではなかろうか。あらゆる芸術家の作品はその作家の没後に評価が高まっていく。BEE GEESもきっとそうなんだろう。映画が終わり、エンドロールが画面を占め始めても曲が劇場全体に響きわたるので、心地良い。曲名はここでは言わないがずうっといつまでも聴いていたいので、誰も席を立たない。結局、場内に明かりがついて、音がなくなるまでシートに腰を埋めたままだった。これが、BEE GEESが稀代のメロディーメーカーたる所以だろう。満足だ。

試写会会場のスクリーンは小さめ。それでも十分楽しめた。11月25日(金)から公開のヒューマントラストシネマ渋谷はスクリーン・音響ともにビッグサイズだ。今から楽しみだ。とにかく、大音量で低音の響きを身体全体で感じながら聴き馴染んだ旋律を楽しめるのだから。こんなドキドキの瞬間を楽しめる機会はもう人生で最後だろうと思う

 アルバム「SPIRITS(HAVING FLOWN)」 以後からMAURICE, ROBINの死に至るまでの彼らの歴史の描写には不足感は否めないが、限りある時間の中でのドキュメンタリ-なので致し方ない。本当に彼らの音楽をリアルタイムで追いかけてきて幸福だったと思う。ファンは絶対に劇場で観てほしい。どんな場面にどの曲がどんな風に使われてているか。身体全体で音と旋律を楽しめる。ディープなファンなら興味が尽きない。ファンの為の映画でもあり、未知の音楽ファンへの新たなる告知でもある。大いなる満足感を得て、帰宅後、わがエレアコ、ブラックの「SONGBIRD」を柔らかな布で磨き、奏でてみた。私のBEE GEES熱がまたまた、復活し、当分の間、ブームになることだろう。 まだ、観たばかりだというのにはや一般公開が待ち遠しい。

 ところで、映画公開とほぼ同時に彼らのオリジナル・アルバム20枚がなんとSHM-CDで発売される。ユニバーサル名義では2004年に次いで2度目となるが(全オリジナル・アルバムのCD一挙発売としてはポリドール時代を含め4度目)、BEE GEESの楽曲の権利がキャピトルに移行してからは初めてのリリース(キャピトルはユニバーサル傘下)になる。劇場ではこれらのCDもほかのBEE GEESグッズとともに販売されるという。こちらの方も大いに楽しみだ。

 個人的にはまず「メイン・コース」の音を確認し、次は「スティル・ウォーターズ」「THIS IS WHERE ~」「SIZE」あたりの音の確認からかなあ。

なんつったってSHM-CDだもの。興味は尽きない。