1967年発売「RONNIE」 | ダニエルのBEEGEEなブログ

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大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

 欲しかった1枚。今となっては入手困難な盤だと思う。1967年発売の1枚。私が「ノスタルジア」を聴いたのは73年頃なので、その時点で更にその6年程前に「ノスタルジア」に収録されたBEE GEESの未発表の楽曲がRONNIE BURNS(ローニー・バーンズ)によって公式に歌われていたということになる。勿論、67年当時「IN THE MORNING」(MORNING OF MY LIFE)だって無名の楽曲だったはず。オーストラリアで3枚目のオリジナルアルバムに入れる予定だった曲が、SPINレーベルのマネジメント、ナット・キプナーによりRONNIEのデビューアルバムへ提供されることになった。したがって、RONNIEはBEE GEESのバッキング・トラックにヴォーカルをのせたのみ。写真に示したように全14曲中、8曲がBEE GEESの曲なのだ。

 モノラル盤。久々にカートリッジをモノラル針に変え、まず、盤をクリーニング。針を降ろす。A面1曲目は「TOP  HAT」。さすがにバック・

コーラスには聴き覚えがあるが、BEE GEESの歌声がクリアで鮮明に聞こえる。

     人生は退屈だ
     玄関を出るのも億劫だ
     そう言わざるを得ない
     ただ泣くだけの人生
     孤独な人生を明るくするために帽子を買おう
     「お金がもたらすものを」"手に入れたと思わせる
     頭に乗せてベッドに向かうたびに
     汚れた靴や靴下のそばに置いておくんだ。

     僕の孤独な人生を明るくするために、帽子をかぶろう。
     お金がもたらすもののために、私がお金を持っていることが 

     わかるだろう
    (台詞)
     その上等な帽子が好きだ

     そうかい?

     ええ
     買うかい?
     もちろんです。
     3ポンド6でお願いします。
     ありがとう
     僕の孤独な人生を 明るくしてくれる帽子だ
     「お金はあるんだ」"お金で買えるんだ
     彼女が来て 幸せをくれるまで
     これが僕の望みだ。それ以上でもそれ以下でもない。

                           (翻訳アプリによる)

 素敵な歌じゃないか! 今から半世紀以上も前に「ノスタルジア」を初めて聴いた時は「バージョンの違うIN THE MORNING」と妙にBEATLES的な楽曲の「COALMAN」以外はBARRYの歌う「THE TWELFTH OF NEVER」や「THE END」に妙に感動したりした以外は大した興味もなくただただ、漫然と聴いていた。「オーストラリア時代のものにしちゃ、レア・プレシャス・シリーズに感じられるような変声前の子供の歌声でもないし---」と。その2枚組LPの存在価値(位置)を完全には理解していなかったように思う。

 B面1曲目はなんと「BUTTERFLY」。思わず映画「栄光の軌跡」でBARRYがフロリダの湾を見つめながら語るシーンを思い出してしまった。こうして聴いていると「TOP HAT」「EXIT STAGE RIGHT」「COAL MAN」「BUTTERFLY」「IN THE MORNING」「ALL THE KING'S HORSES」「I'LL KNOW WHAT TO DO」「TERRIBLE WAY TO TREAT YOUR BABY」それぞれが輝きを放っている。BEATLES的と言ってしまえばそれまでだが、やはり彼らのコーラス・ワークの巧みさは天性のものなのだろう。たぶんだが、モノラル音での再生がその素晴らしさを増幅しているのだろう。

 そして、ほぼその直後といってよいだろう。彼らは本国・イギリスに戻り、メジャー・デビューアルバム「1ST」を発表する。あ、そうそう。最近この「1ST」の180g盤が発売されていたようだ。確か、4年前の2020年にカラーレコード180㌘盤が発売されたが、アルバム「1ST」はその対象ではなかったかと。「ENDLESS HAPPINESS」レーベル。

 レコードは廃れてはいない。今やBEE GEESはロック・クラシックとか、オールド・ロックの範疇になってしまったけれど、今、聴くとむしろ新鮮でさえある。歴史を感じるなあ。あの頃、気が付かなかったけれど、たぶん今よりいい時代だったのだと思う。

参考までに5年前の記事を

 

BEE GEES DAYSでは「ONE BAD THING」誕生とRONNIEとBARRYのエピソードも紹介されています。

 

朝晩のロクの散歩も始めてから2年半。生活のリズムもすっかり変わってしまった今日この頃です