GREENFIELDS THE GIBB BROTHERS' SONGBOOK | ダニエルのBEEGEEなブログ

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大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

やっと届いた「GREENFIELDS」。不在だと受け取れないのでコンビニ受け取りにしたのが、遅い原因だったかも。とはいえ、無事届き、ひと安心。今回ばかりは右に「コニャック」を置いてみた。VOL 2が出たら開封しよう(笑)

 

 今や、スタンダードナンバーになってしまったBEE GEESの名曲をカントリー界の有名どころと、協力して一つのアルバムに仕上げたという前宣伝を聞いただけじゃなく、先行して披露された「BUTTERFLY」を聴いた時、懐かしい旋律が息を吹きかえしたことに、深い感謝と感動を覚えたのはつい最近のことだ。

 

 そして待ちに待ったアルバムの中のこの曲を聴いて、最近失った愛犬を思い、不覚にも涙してしまった。名曲「若葉のころ」と同じように「USED TO」が使われ、緑の野原を愛犬とともに駆け回った記憶が、遠い昔に記憶したこの曲のメロディとともにはっきりと蘇ってしまったからだと思う。BARRYとともにハモっている女性フォーク・シンガーのギリアン・ウェルチ(GILLIAN WELCH)と、デヴィッド・ローリングス(DAVID RAWLINGS)が奏でるゆったりとしたギターの音色がジャケット写真のような夕暮れの眩しいくらいの景色に誘ってくれる。ここは遠い虹の国の向こうの美しい世界なのだろうか。ついつい、思い出してしまう。BARRYの前作「IN THE NOW」でのROBINへのアンサーソング「虹のおわりに」のラストの詞(ことば)

 

遠い地平に

視線を定めよう

僕らは互いに

今この時を思う

秋は春に変わり

冬は夏に変わり

虹の果ては今ここにある

 

ROBINが「I AM THE WORLD」をリメークしたようにBARRY が「BUTTERFLY」をこうしてリメークしている。嬉しいじゃないか。

 

 もう1曲、「WORDS OF A FOOL」。「HAWKS」アルバムからも漏れたこの曲を聴きたくて90年代だったと思うが、コレクターズ盤「MOONLIGHT MADNESS」にも手を出した。BARRYお気に入りのこの曲を透明で細く張りのあるジェイソン・イズベル(JASON ISBELL)が歌いこなす。さすが、って唸るほどの歌の旨さだ。歌詞もグッとくる。2番はBARRYが歌い、ジェイソンがハモり、またリードをとる。こうして、埋もれた名曲が息を吹き返して復活しているのが、実のところ、このアルバムの価値を高めている気がする。

 

 勿論、お馴染みドリー・パートン(DOLLY PARTON)が、BARRYの「WORDS」を彼女流に歌いこなすのにも感動したり、オリビア・ニュートン・ジョンがかつて、ANDYとデュエットした「REST YOUR LOVE ON ME」(78年カントリー・チャート39位にランク付けされた記録がある)をん十年後にBARRYとコラボしていたりと、聴きどころ満載なのは言うまでもないが。13曲目の「MORNING OF MY LIFE」はボーナス・トラックで、BARRYのソロだけれど、こうして歳月を経てアレンジ違いのフルで歌いこなすことなんて、とても貴重だと思うし、大好きな「RUN TO ME」が違う味付けで賞味できる幸せはファンであれば共有できる味わいだと思う。

 

 「TOO MUCH HEAVEN」も良かったな。オープニングの「獄中の手紙」がキース・アーバン(KEITH URBAN)によって更に魅力ある曲に生まれ変わってもいる。

 

 今まで、数多くのBEE GEESのトリビュートアルバムを聴いてきて「やっぱり、BEE GEESじゃないとな」って思い、多少の落胆が伴ったものだが、今回はBARRYの声が聞こえてくるだけで、もうOK。歌唱力とか、アレンジとかそっちのけで、懐かしさに心が震えるのだ。BARRYが歌う「傷心の日々」の旋律に脳が反応するのだ。こうも感激の度合いが違うのかと改めて思った。私にとってBEE GEESの3人の声は例えて言えば「米・味噌・醤油」であり、なくてはならないものだった。そのことに改めて気付かされた。

 

 こういう違った味付けのメニュー、換言すればアップデートされたBEE GEESの曲を楽しめるのも、プロデューサー・デイヴ・コブ(DAVE COBB)の力なのだと思う。随所随所に散りばめられた音のアレンジが全体をカントリー色に染めていて、楽しめるし、何よりノスタルジックになれる。勿論、SIR BARRY GIBBには感謝しかないが。ここ1週間はこのアルバムにのめり込んで過ごすことになりそうだ。                               とり急ぎ感想まで。1月10日記す