『アイスリボン530道場マッチ』
2014年1月18日(土) アイスリボン道場
18時00分試合開始/17時30分開場
観衆110人(超満員)
◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
○くるみ vs 優華×
(3分59秒 ラ・マヒストラル)
12・31後楽園でのデビュー戦から今回が5試合目となる優華。いずれもシングルマッチということもあり、徐々にではあるが、スタミナ配分もできるようになってきた。特に今回はパワーで攻めてくるくるみに対して、ぶちかましを浴びても、グランドで絞り上げられても必死に起き上がり、反撃を仕掛けていく辺りに優華の気持ちの強さが感じられた。ドロップキック、串刺しドロップキックといった飛び技に、くるみに「(フォールを)取られそうなところがあって、びっくりしました。」と言わしめた切り返しからの丸め込みも、きっちりとウエイトをかけて押さえ込む健闘ぶりもみせた優華。最後はくるみにラ・マヒストラルに敗れたが、次に期待を持たせる内容だった。
◆第2試合 タッグマッチ15分1本勝負
志田光&○つくし vs ベーターノワール&235×
(9分49秒 ギブアップ)
※トゥインクルスターロック
前回のシングル戦は時間切れ引分けに終わった志田vsベーター。その"続き"が早くもタッグマッチで実現した。しかし、この試合の主役となったのはつくし。序盤では嫌がる志田を「志田さん、大好きですから!」と説き伏せて、おてんばダッシュの競演を実現させ、パワーではとても太刀打ちできないベータ―に対して、真正面からの打撃攻撃、ドロップキックをガンガン叩き込んでいった。相手が大きければ大きいほど意地でも退かず、何度はね返されようと、あくまで正面から挑むところが、つくしの真骨頂。最後は235を捉えてのトゥインクルスターロックでつくしがフィニッシュを決めた。試合後ベータ―も「つくしはとってもタフ。また試合がしたいです。」と評した。
◆第3試合 タッグマッチ15分1本勝負
藤本つかさ&×星ハム子vs渋谷シュウ○&新田猫子
(11分45秒 タイムマシーンにのって)
渋谷がようやくその気になったことで、前哨戦として三たび対戦することになった藤本と渋谷。過去2戦は渋谷を攻めきれぬまま、消化不良の内容が続いている藤本にしてみれば、ここで優位に立つかどうかは重要なポイント。やる気満々の渋谷は先発を買って出ると「チャンピオン、来い!」と藤本を挑発。顔つきも前回とは異なり、硬い表情で藤本を睨みつける。藤本が先制のドロップキックを決めれば、渋谷もDDTからの低空ドロップキックで応戦。両者共に一歩も退かない。特に試合中盤での技の読み合い、切り返しの攻防は両者が大の字でダウンするほどの激しい攻防戦だった。決して圧倒的に強いという印象はない渋谷だが、じわじわと攻撃を重ね、最終的に相手のミスに付け込み流れを掴むとベストのタイミングでタイムマシーンにのってを決める試合運びは、戦う相手にしてみれば、ちょっとしたミスが命取り。一瞬も気が抜けないハードな戦いとなる。この日も最後は渋谷がハム子をタイムマシーンにのってでフィニッシュ。藤本とのタッグ戦はこれで3戦3勝。しかもフィニッシュはいずれも渋谷が取っている。
「チャンピオン!チャンピオンは私にとても相性が悪い。今年の渋谷シュウは目標は波紋を起こすということでした。まず、2014年最初の波紋はアイスリボンで起こしたいと思っています。2月9日、波紋の始まりだ。待ってろ。楽しみにしていてください。」と試合後の渋谷。今や絶対王者への階段を上りつつある藤本だが、今年最初の防衛戦に黄信号が灯った。
◆第4試合 次期リボンタッグ王座挑戦者決定トーナメント1回戦
タッグマッチ時間無制限1本勝負
紫雷美央&×松本都vs成宮真希&世羅りさ○
(11分05秒 体固め)
※ダイビングダブルニードロップ
※成宮&世羅組が決勝戦進出
一戦ごとに確実にタッグチームとして成長している成宮&世羅。対するは何度組んでもチグハグな"親友"タッグ。しかも、前説に登場した美央は前日のイベントで二日酔いが抜けていないことを明かし体調が今ひとつ…。両チームの勢いそのままに、序盤戦は成宮&世羅が優位に進めていった。しかし粘りをみせたのは都。いつもの暴走っぷりもみられたが、美央を頼ることなく、むしろ美央をリードしながら、成宮&世羅に反撃を仕掛けていった。都の頑張りは美央にも火をつけ、決まらなかったものの、都のリードでダブルのマンマミーアを"嫌がらずに"仕掛けるなど、これまでの試合では見られなかった意思の疎通が初めて2人の間に生まれたようだった。予想以上の都の大健闘が光ったが、しかしベルトに対しての執念が成宮&世羅が一枚上だった。最後は成宮のユルネバ、世羅のコーナーからのダイビングダブルニーが決まり都が力尽きた。
試合後「なんだかんだ今日、都に任したら案外こいつ頑張っているなと思って、負けたあとの悔しいところ見たら、案外自分とのタッグ、気に入ってたんだなと思って。なんか体調悪かったのが申し訳なかったなと思いつつ、でも、やっぱり…お前とタッグは嫌だ!」と美央が語ったあと、マイクを手にした都は「お姉ちゃんの気持ちはしかと受け取りました。私は正直、美央さんとのタッグもそうですけど、志田と藤本とのタッグ、マッスルビーナス、2人がアイスリボンにいるうちに挑戦したかったです。さっきタッグチームの6年の絆だとか言ってましたけど、自分だって6年間一緒に、解雇にはなったけど。一緒にやってきた同期。自分はいっつものけ者で、それがすごく悔しくて、あんなハンディキャップのパートナーを背負っても今日は絶対に勝って挑戦をしたかったです。でもこうやって負けちゃった以上、全力で同期の2人を応援したいと思います。」と涙ながらに語った。都は都でマッスルビーナスへの熱い思いがあった。
しかし、都の思いは届かず、次期リボンタッグ挑戦権を賭けた決勝戦は、25日の道場マッチにおいて、星ハム子&つくし vs 成宮真希&世羅りさで行われることになった。決勝に臨む4選手、そして2・15仙台リボンで挑戦を受けて立つ志田&藤本がそれぞれの思いを以下のとおり語った。
志田「エントリーした4チームの試合、全部観たんですけど、どのタッグにも微塵も負ける気がしません。タッグっていうのはシングルのチャンスが回ってくるまでのつなぎとかじゃなくて、本当にタッグチームとしての絆とか、そういうものの勝負だと思う。私たちは6年間の絆が詰まったチームなので、私はベルトを持ったまま、返上して退団してしまうと思います。皆さん、もっと気合を入れて頑張ってください。」
ハム子「メインを観て、タッグチームの連係では負けてないなって思いました。」
つくし「試合中は"志田さん、大好き~!"とか言ってたんですけど、大好きなわけねえだろう!!仙台リボンの日、志田さんとつっかさんの対角線に立っているのはハムさんとつくしです。」
成宮「勝ちました。勝ってチャンスを手にしたけど、今非常に悔しいです。座談会のコメントを聞いて、そういう風に思われているのが非情に悔しい。でもアイスリボンのいいところは成長の速さだと思っているし、絆の長さでは負けているかもしれないけど、私たちは残る人間として、絶対にベルトを返上という形にさせたくないという気持ちもあります。私は仙台リボンから、この道場にベルトを持って帰るのは私たちのタッグだと信じて、まずは25日。しっかり勝ちたいと思います。」
世羅「勝ったんだから笑顔で言いたいと思います。自分はタッグのベルトに挑戦するのは初めてだし、絆とかよくわかんないけど、成宮さんとはいい感じで愛し合っているタッグだし、絆とかそれ以上に、自分たちは愛のあるタッグだと思っているので、私たちの愛には勝てないんですよ。ベルト返上なんてさせません。自分は志田さん大好きです。藤本さん大好きです。志田さんの対角線で戦える最後のチャンスが仙台リボンなら、大好きなこの2人の前で自分はベルトを獲ってみせたいと思います。」
藤本「話を聞けば聞くほど、私もまったく負ける気がしなくなってしまいました。どのチームが来てもいいんですけど、ちゃんときっちりと本気でベルトを獲る覚悟で、私の地元ですからね、凱旋ですから、その気持ちを持って、仙台リボンに来てほしいと思います。」
果たして、仙台で腰にベルトを巻くのはどのチームか!?
まずは25日のトーナメント決勝に注目せよ!