結構ね
本気だったんだよ。
本気で彼が好きだったんだよ。
母さんは器のちっちゃい奴だとか、お試しだとか云ったけどさ。
人ってもっと深く繋がっちゃうんだよ。長く一緒にいると。
だからこんなにも。
苦しいんだってば。
本気で彼が好きだったんだよ。
母さんは器のちっちゃい奴だとか、お試しだとか云ったけどさ。
人ってもっと深く繋がっちゃうんだよ。長く一緒にいると。
だからこんなにも。
苦しいんだってば。
It can't be
彼を幸せにしたい。
ずっと方法を模索していた。無気力で無慈悲な彼を生かすための方法。
それは私のためでもあった。
心を閉ざした彼の耳に、何を語りかければ良いのか。
私にはもうそれで頭を悩ます必要なんて無い。
なのに。
今なお、私はその方法を捜している。
移り気で時に無数に存在して、時に性別すら分からなくなる彼を。
どうして。
私には彼を幸せに出来なかった?
そうだ。どうして。
私は壊れても構わなかった。
十代でこれを思う私は、やはり重いのか。
頭に色はもう無かった。
何も要らなかった。
隣に彼が居れば。
ああ、ほらまた。
好きになってしまう。
同情とは真逆の、惹かれていく感覚が。
本当に、私は失ってからしかその大切さに気付かない。
…馬鹿だなあ。
ずっと方法を模索していた。無気力で無慈悲な彼を生かすための方法。
それは私のためでもあった。
心を閉ざした彼の耳に、何を語りかければ良いのか。
私にはもうそれで頭を悩ます必要なんて無い。
なのに。
今なお、私はその方法を捜している。
移り気で時に無数に存在して、時に性別すら分からなくなる彼を。
どうして。
私には彼を幸せに出来なかった?
そうだ。どうして。
私は壊れても構わなかった。
十代でこれを思う私は、やはり重いのか。
頭に色はもう無かった。
何も要らなかった。
隣に彼が居れば。
ああ、ほらまた。
好きになってしまう。
同情とは真逆の、惹かれていく感覚が。
本当に、私は失ってからしかその大切さに気付かない。
…馬鹿だなあ。