TODAY'S
 
  役に立てない私



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フレンチは繊細な料理

野菜ひとつ、食材ひとつ

お客様の目の前のお皿に出るまでの

工程が多いんです。



例えば

魚料理のソースにトマトの角切りを

入れる場合



トマトの種の部分は使用しないので

皮を湯むきした後

くし切りに切り

種部分の柔らかい部分を取った状態で

キッチンペーパーを敷いたトレイに

並べていく。



ソースに余分な水分が入らないように

しっかり水分拭き取り

均等の大きさでカット。

婚礼用に12個のトマトを🍅

この状態にする。



大きさが違うと火の通りも変わるし

見た目も良くない

ロスを出さないようにする。



これはメインではなく

あくまでソースの中のパーツひらめき電球

切れ味悪い包丁だと

トマトが崩れて切れませんあせる



こんな風に工程が多く

ひとつひとつ綺麗な仕事をしないと

シェフの求める一皿にならない。



意識すべきはトマトのはずが

この頃には、

シェフに恐れて顔色を

見るようになっていた私。



作業しながらシェフをチラチラ

キッチンペーパーを敷くのを忘れて焦る

シェフをチラチラ

急いでやり直す、落とす

シェフをチラチラ



こんな状況で

良い仕事などできるはずありませんよね...

簡単なミスが続き

怒ってももらえなくなり

シェフは溜息。諦めた顔。

ついに仕事をもらえなくなりました。



誰よりも

シェフを尊敬して

役に立ちたいと思ってた私が

1番足を引っ張る

仕事以前の事が出来てない私。

自分でも

頭がおかしくなったのかな...

って感じながらも、もう

どうしたらいいのか分からなくなってました。



それでも1日16時間

キッチンに立ってました。

文字通り、

「立ってるだけ」

逃げ出すという選択肢を

知らなかったんです。。。



つづきは

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