異物検査員のブログ -9ページ目

乾物に付着していた異物

ノミバエのサナギ

こんにちは、異物検査員です。

そろそろ涼しくなってきて、コバエの被害もおさまりそうな今日この頃、
皆様いかがお過ごしですか?
異物検査員は今頃になって夏バテ気味です・・・うーむ。



さて、今日ご紹介する異物はコレ ↓
 ←長さ約2mmと、とても小さいもの。

これは乾物の表面から発見された異物です。

「ゴマ程度の大きさなんだけど、どうもゴマじゃなさそう・・・」

ということで検査依頼されました。



早速拡大してみると、全体は袋状になっていて、
節や気門などの虫のサナギ(囲蛹)の特徴が随所に認められたので、
コバエ類のサナギだということはすぐにわかったのですが・・・

・・・コバエ類のサナギの文献は少ないのですよね・・・。

うーん。ショウジョウバエとは違うし・・・気門からするとノミバエか? などと思いつつ、
実体顕微鏡を覗きながら各器官の特徴を調べていたところ。

・・・・ピクッ。

・・・・ピクピクッ。



んん!?  中で虫が動いてる!?



そう。このサナギ、運良く、まだ生きてたんですよ!!
異物検査にやってくるサナギは、加熱されていたり採取するときに損傷を受けたりして
死んでいるものが多いのですが・・・ラッキー♪

そこで、確実に結果を出すため、成虫になるのを待つことにしました。

室温(25℃) で待つこと2日・・・。
無事に成虫となって飛び出してきました (⌒▽⌒)ノ やったぁ。

 ←サナギから生まれてきた成虫。

胸部が丸くて、後脚が太くて、触覚は短くて、翅に横脈が無い!
明らかにノミバエです!

ノミバエは成虫で発見されることがほとんどなのですが、
今回、初めてサナギを見ることができました~。




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★マメ知識★

ノミバエ

全世界に分布し、多様な環境に生息しています。
幼虫が生息する場所は様々で、キノコ・腐肉・腐植物を食べる種類もあれば、他の昆虫・陸生の貝類・ミミズ等に寄生する種類もあります。

成虫は後脚が発達しており、食卓や台所などの上を歩き回る困ったコバエです。非常に動作が活発で、敏捷に飛翔するので、金網の目などの小さな隙間からも入り込み室内で繁殖することもあります。一般に暖かい時期(5月~9月)に見つかりますが、温度に変化がない室内では一年中発生していますので、レストランやコンビニのお弁当などには入りやすく、異物として問題になりやすい衛生害虫の一種です。

ご家庭での繁殖場所は、生ゴミの中、台所やお風呂場の排水管の中、下水汚泥など。あっという間に大量発生することがあるため、生ゴミは早めに処理をしてください。また、長期間コバエが発生し続ける場合は、市販の洗浄剤で排水管の洗浄をしてくださいね。


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