何となく思いついて
急に書きたくなったやつ
「つまんね」
(こらぁぁ!!山本っ!戻ってこい)
「うざ、
今日は早退でええや、よっと」
木から降りてうるさい先生を避けて
校門を飛び越える
毎日毎日私に構わんでもええのに
私は別に
誰かと喧嘩する訳でもないし
いじめをする訳でない
どちらかといえば1人でいたい
しかし何故か教室だと
人に囲まれてしまいなれないので
こーして外に出てきてる
「ま、めんどくさいから
どーでもええけどさ」
街は平日のお昼間だから
人は少ない
だからこそ制服は目立つから
早く家に帰ろうと
歩みを早めた
「キャッ!!」バタッ!!
後ろで音がして振り返ると
ヒールが溝に挟まって
見事に転けてる女性
でも周りの人は助けようとしない
冷たいなぁ
「お姉さん大丈夫?」
少し屈んで手を伸ばすと
まるでモデルなんかってくらい
綺麗に整った顔とスタイル
手をさし伸ばす私をぼーっと見たまま
「ねぇ、手掴んで」
「、、ごめんなさい
あ、ヒールが…」
「あー
じゃあここ座って」
自分のカバンからジャージを取りだし
引いてから
カバンを足元に出す
「え、いいよいい!
汚れちゃうから!」
「どーせ洗うから
ええからはい」
「…」
座らせて
溝に挟まったヒールに目をやり
持ってた水を周りにかけて
引っ張ると抜けた
「取れた、はい、履ける?」
「うん、ありがとう」
「どーいたしまして」
「あのさこのジャージ
持って帰らせて」
「は?」
「洗って返すから
それだけさせて」
「いやええから」
「私な大阪に引っ越してきたばっかりで
慣れないことばかりで
こんなに優しくされたの
久しぶりやねん
だから、ちゃんと返したい」
「…あぁ、うん」
「あ、そうや
今暇なんでしょ?うち来て!」
「は?」
「ね?」
知らない人について行かない
小学生でも分かりそうだが
私は首を縦に振った
理由は簡単だった
彼女は私に嘘をついてないと分かったことと
彼女のことが
タイプだったから
その日から
サボる日は彼女の家に行くようになった
彼女は美優紀
社会人で仕事は平日休みやし
休日は私もバイトしてるしちょうどいい
いつも私が来ると上司の愚痴とか
最近あった面白い話とか
コロコロ変わる表情で話す
それを見るとなんか心が落ち着いて
安心して居心地がよかった
「彩ちゃんはさ
なんで学校サボるん?」
「息が詰まりそうやねん
人間関係ってか
狭い中での関係に」
「へぇ、、」
「でもさすがに
そろそろ真面目に行かへんとな
親にも卒業はするって言うてるし
それにこんなに好き勝手しても
許してもらってるし」
「彩ちゃんはホンマにしっかりしてるなぁ」
「撫でるな、セット崩れる
っておい!」
グシャグシャッ
「ええやん今からセット崩すことするんやし」
「···なに?誘うのはやない?」
「へへ、いいやん」
そう、あの日から
私たちは体の関係になった
相性も良くて安心して
もしかしたら美優紀は運命の相手?
なんて心の中で喜んだけど
付き合うとかそういう関係にならない
行為をして
ちゃんと告白しようとしたのに
何度もはぐらかされる
「一体どう思ってるん」
眠ってる美優紀に手を伸ばす
「私のものになってよ」
(ええかぁ山本!)
「あー、はいはい」
校門前で捕まり
絶賛説教され中
(ちょっと先生
もういいやんかー!)
(彩さんに厳しい!)
頼んでない援護も入り
ただただ騒がしい周り
こーいうのが嫌やから
離れときたいのに
なんか先生からにげたけど
集団には捕まったまま
そのリーダー格の子に腕をホールドされる
どうやら私に気があるらしい
めんどくさいなぁと思いながら歩く
早く帰りたいなーなんて考えてたら
突然前に人が現れた
「美優紀?」
バチンッ!!!
「ッタァ…え?」
「最低っ…」
「え、ちょっと!美優紀!」
(何あの人!)
(彩さん大丈夫!?)
(今すぐ冷やさへんと)
なんで、泣いてたん
美優紀、、
なんとか集団を振り払って
美優紀の部屋へ
合鍵持っててよかったなんて
思ったのは束の間で…
ガチャンッ
「うそやろ、、」
チェーンまでかけるかな、、
「美優紀、開けて」
奥から音がして
美優紀が歩いてくる
「なに」
「なに、じゃなくて
どしたんよ」
「別に」
「別にってさ
私叩かれてるんやけど」
「自業自得や
浮気者…」
「え?あー、アイツら?
ホンマになんもないねん
顔みてたやろ
嫌そうやったやろ」
「いいえ
満更でもない顔でした」
「嘘やん…」
「めんどくさいやろ
私のことはほってて」
「できるわけないやろ
美優紀のこと
好きなんやから」
「っ…」
「開けてや」
「もう、限界やねん」
「え?」
「女同士やで私たち
それに私は年上で
彩はまだまだ若くて
他にも出会いはあるんや
それに私はどうせ実家に帰されて
結婚させられる
どうしようもないねん」
「美優紀、それずっと黙ってたんか」
「言えるわけないやん
そんなん言うたら
彩は同情するやろ」
「…」
「だから私はっ」
「勝手に大人になった感じ出すなよ
精神年齢低いし
天然やし
泣き虫やし
かと思えば頑固やし」
「ちょっと声おっきい!」
ガチャッ!!
「とりあえず中…キャッ!!」
「好きやねんって…逃げんとってや」
「彩ちゃん」
「周りの意見とか
将来とかどーでもええ
私は今美優紀といたいんや」
「…」
「大人やからって
勝手に決めるなよ私の気持ち」
「彩ちゃん、、
でも彩ちゃんには将来があるし
分かるねん一緒におって
すごい人になるって
それやのに私とおったら」
「すごい人になんかならんでええ
美優紀がおればええから」
「っ…」
「例えこれかが
周りから見たらアカンことでも
私には幸せやから
だから、、信じて私を」
「…っ、うぅ…うん」
「だってずっと、どうしていいか
初めて会った時から
好きになっちゃってでも
彩ちゃんのこと考えたら」
「ごめん悩ませて
でもこれからはちゃんと
私にぶつけて
一緒に向き合お」
「…彩ちゃん」
「美優紀、好きやで
私の彼女になって」
「…はい、お願いします」
禁断の恋か
上等だよ
そんなの乗り越えてみせる