思わせぶり? | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
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この写真で書けるだけ書きます!




「皆お疲れ様ー」


(癒しや)
(オレらのオアシスやぁ)

「...」

渡辺先輩は
うちの野球部のマネージャーで
学校一のマドンナ
部員は渡辺先輩のことが
大好きで仕方がない

今やって
必死にデートに誘ってるし...


「山本くん」

「あ、はい」

「水取ってないよな?
はいどーぞ」

「ありがとうございます
あ...///」

僅かに触れた手
それだけでも
俺の心臓はありえないスピードで
動いてしまう

「山本くん最近
打率上がってきてるな?」

「俺なんて
1年やし、まだまだで」

「大丈夫
年齢なんて関係ない
努力やで?」

「...はい」

「うんっ」

先輩の笑顔に何度救われたことか
俺はこれでいいんや
先輩の隣にいたいとか
そんな贅沢なこと望まへん
ただ先輩の笑顔を見れたらそれでいい


「さんっ!しっ!」

部活が終わって
グラウンドで1人
素振りをしておく
スタメンから下ろされないように
みんなに必要とされるように
頑張らへんと

「はちっ!きゅうっ...ってぇ」

手の豆が潰れてしまった

「ばんそーこーばんそーこー...」

「はいっ」

「え?...先輩」

「いつもすごいな
山本くんは」

「そんなこと、ないですよ」

「ううん誰よりも頑張ってる
私見てるねんで?」

「っ///」

「これなら最後の試合
勝ってくれそうやな?」

「...もちろんです
引退試合、勝ちますから」

「うん期待してる
じゃあ私帰っ...キャッ!!」

「危ないっ!」

先輩の足元にボールがあって
それを踏んでバランスを崩す先輩
慌てて抱き抱えるように支えた

「危なかったぁ
ありがとう...」

「いえ」

「ん?山本くん?」

甘い香り
近くに聞こえる声

俺は弱かった


ギューッ

「え、山本くん
どうしたん?」

「やめてほしくない...
先輩がいない部活
頑張れるか分からへん」

「山本くん?
急に...」

「好きなんです
先輩のこと」

「え...?」

「あ...あっ///
す、すいませんっ!
失礼します!!!」


やってしまった!
どさくさに紛れて
抱きしめた上に
告白!?
何してんねん俺は
笑顔見れるだけでええ
言うたくせに
俺ってやつはぁぁぁぁー!!!


試合までの数日間
俺は先輩を避け続けた
幸い先輩は周りに言ってなくて
騒ぎになることはなかった


(試合負けられへんなぁ)

「はい...」

(てか美優紀先輩
今日ユニフォーム着てるやん)
(あ、ホンマや)
(可愛すぎるやろ)
(あー最後かぁ)
(俺、記念告白しよかな)
(あー俺もっ)

やっぱりすごいな先輩
俺なんか相手にされるわけないのに
記念告白どころか...ハハッ
情けないもんやで


試合は同点のまま延長戦へ
そして何とか
うちが粘り勝ちとなった

(みるきー!写真撮って)
(先輩俺らも!)
(先輩ちょっと)
(みるきー!)

今日で最後の先輩
せめてあのこと謝ろうと
思ってんけど
無理そうやな...

道具の手入れをして
帰ろうとした時

「あ、山本くんっ!」

「え...先輩」

「ハァハァ...写真撮ろ?
最後やし」

「え?俺とですか?」

「うん」

近くの人に
写真を撮ってもらった
隣に先輩がいるせいで
緊張で顔がひきつる

「ありがと」

「いえ...あの、先輩」

(みるきー!)
(早くー!)

「はーい!
じゃあね
今日の試合お疲れ様」

「あ、はいお疲れ様でした」


先輩気にしてないやんな
やっぱり告白慣れしてるし
その中の一つやんな...

「はぁ...」

(おぉ山本
山本も無理やったんか?)

「え?」

(美優紀先輩との写真)

「あ、じゃなく...」

(彼氏おったんやなぁ)

「へ?」

(あれ?ツーショットNGに
ショック受けてるんやろ?)

「いや俺はそんなんじゃ
てかNGって...」

(あーなんかさ
ツーショットお願いしたら
彼氏としか撮らへんって
だから皆で撮ってんけどさ)

「え...」

(彼氏おったんかぁ
誰やろ...)

「うそ、やろ...」

(俺も嘘だと思いたい)


俺は急いで先輩のところへ向かった
そしたらもう帰ったと言われ
急いで自宅に
前に送ったことがあるから
場所は分かる
でも...なんて言ったら?
何言いたいんや俺は

「美優紀先輩!」

「え...あ、山本くん」

ちょうど家に入るところで
大きな声で名前を呼んだ

「初めて名前で呼ばれた
どーしたん?」

「ハァハァ...あの
さっきの写真
なんで2人で...?」

「ん?」

「俺、単純やから
勘違いするから

俺!彼氏になれたかもとか
考えちゃうから
俺...ホンマに」

「なぁ山本くん」

「...はい」

「私のこと...好き?」

「...え?」

「逃げないで
ちゃんと答えて?」

「...好き、です
先輩のこと」

「名前で言って」

「美優紀、さんのこと」

「...フフッ」


ギューッ

「え...///」

「ありがと、私も好き」

「...へ」

「山本くんが
彩君のことが好きです」

「ま、ま、マジで?」

「ま、ま、マジで」

「俺のこと?」

「君のこと」

「好き...?」

「うん好き」

「...じゃあその
えっと、付き合ってくれますか?」

「...お願いします」

「よ、よっしゃぁぁぁー!!」

「ちょ、ちょっと近所迷惑やからっ」

「あ、ごめんなさい」

「...家、上がって?
親おらへんから
2人っきりやけど?」

「ブッ!!」

「フフッ」