確信犯 | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
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この写真で
思いつく限り短編書きます(・∀・)ニヤニヤ



ドンッ

「ぐぇっ!!
なんやねん...」

「おはよー!ほらはよ起きーや」

「勝手に部屋はいってくんな
てか起こし方雑いねん」

「起こしてもらってるんやで?
そんな態度とってええんかなー?」

「ッチ」

「ほらーおばさんの
ご飯冷めちゃうー!」

「へいへい」

今日も美優紀に起こされた
いっつもいっつも
勝手に部屋入っては漁るし
ホンマに自由なやつ
かれこれ18年の付き合いや

「いただきまーす!」

「たまには自分の家で食べれば?」

(こら!彩
またそんな事言う!)

「おばさんのご飯美味しいんやもん」

(ありがとう美優紀ちゃん)

「あーもう食べれんくなるんかぁ」

(美優紀ちゃん東京行くの悲しいわ)

「私もぉー」

そう美優紀は東京に行く
親の仕事の都合
だから何もできひんのや

(卒業式くらい出たらよかったのに)

「んー向こうの大学のこともあるし
それにあんまりいると
行きたくなくなっちゃうし」

(でもお父さんたち残っていい
言うてたんやろ?)

「うん、でもいっかなーって」

「...」

「だから彩の試合の日が最後っ」

(そっかー彩勝ちやぁ?)

「分かってるわ」

勝つに決まってるやろが



「いちっにっさんっ...」

「はいタオル」

「...おぉ」

「水と氷」

「...」

「彩すぐに無理するからなぁ
私おらんくなって大丈夫ー?」

「そんなん大丈夫に決まってるやろ
邪魔や
早く家入れよ」

「はーい」

...ホンマは大丈夫じゃない
野球部のマネージャーの美優紀
他の学校から声がかかるくらい
すごい気がついて
選手のために動ける
高校に初めて経験した
俺だけの美優紀でないという実感
当たり前のことやのに
ショックで美優紀に当たったこともあった
なのに美優紀は側にいた
俺は美優紀に何もしてない
だから美優紀のために試合に勝つしかない

「ふぅ...」

「あー彩
今家行こうしてたんや
これ借りてた教科書」

「別に後で良かったのに」

「後やと忘れるしな
てか練習熱心やな」

「そりゃな引退試合やし」

「理由...それだけか?」

「は?」

「みるきーのことやろ?」

「っ...」

「素直ちゃうな
行くな行けばええのに」

「決まったことやし
それに俺とは幼なじみや
美優紀にはさんざん迷惑かけた
そんなん言われんやろ」

「素直ちゃうなー
これから幸せにしたればええのに」

「それに美優紀は
俺みたいなんタイプとちゃうねん」

「とか言って
ホンマは言う自信なくて
遠くに行けばなんとかなる
思ってんのちゃう?」

「...」

「図星...
ったく素直になれや」

「るさい...俺は上西とちゃう
もーええねん
俺は...勝つだけや」







「お疲れ様ぁ」

(みるきーー)
(勝ったでぇ)
(俺らカッコよかったー?)

「うんカッコよかった!」

試合は勝つことができた
試合が始まる前
皆美優紀のためにって円陣組んで
必死やった
勝てたのは嬉しいけど
なんか複雑やった

試合が終わって
美優紀は部員に囲まれていた
ホンマはこのボール渡して
エールでも送ってやりたかったけど

(あれ?彩?美優紀ちゃんは?)

「囲まれてる
ま、最後やし
そんなもんやろ」

(もぉアンタって子は素直ちゃうんやから
よっしゃお母さんに任せ)

「は?」

(美優紀ちゃぁぁん!
うちのアホと写真撮ってや!)

「お、おいっ」

(あーおばさん来てくれたんやぁ
彩と撮ってー
このユニフォーム最後やし)

「俺はええって」

(彩っ!)

「あーもぉ...」

「もー何で離れんのよぉ」

「ちょ、近い」

「はーい気にしない」

パシャッ

「おばさんありがと」

(いいえー
そうや今日、ご飯食べていく?)

「あーごめんなさい
部員の子に誘われちゃって
それ終わったらそのまま行きます」

(そーなんやぁ
もぉ寂しいやんかぁ)

「ちゃんと連絡します
おばさんは
私のお母さんやから」

(美優紀ちゃーんっ!)

「オカン俺帰るからな」

「彩っ」

「あ?」

「今までありがとう...」

「...ん」

(もぉ!彩!)





ガチャンッ
「ふぅ...」

(今までありがとう)

「それ、俺のセリフやろ?
はぁぁ...」

美優紀に次会うのはいつやろう
きっと何年も先や
向こうで彼氏でも出来るんやろうか
腕とか組んで笑ってるんやろうか

「...美優紀」



「彩ぁぁぁあ!!」

「へ?おぉ上西」

「あほかお前は!」

「は?なんやねん...ぐぇっ」

「今すぐみるきーのとこ行けよ!」

「はぁ?」

「みるきーはお前のこと待ってるねん!」

「俺のこと...?」

「お前に止めてほしいねん!」

「そんなこと」

「試合が始まる前に
聞いたんや
何で東京行くんかって
そしたら言うたんや!
生まれてからずっと一緒やのに
気持ち伝えられへんのが辛い
彩の特別になりたいって!!」

「...え」

「早く行けよ!」

「...」

「行けっ!!!」

「お、おぉっ!!」










「ハァハァ...」

駅まで走ったけど
美優紀はいない
もしかしたら遅かったかも
俺、最後まで


「...彩?」

「え?」

振り返ると
私服に戻った美優紀と
部員達がいた
部員達は美優紀の手を持ってて
きっとお別れ会みたいな
最中やったんや
いつもなら避けた
でも、もう俺は


「美優紀っ!」

「あ、はい」

「好きやっ!!!!」

「...へ?」

「美優紀が好きや
俺のそばにいてくれ!
どこにも行くな!!」



「彩...」

「ハァハァ...お前ら!
美優紀に触るな
コイツは、俺のや!!」

「彩...プッ」

「へ?」

((ハハハッ!!!))

「な、何やねんお前らまで」

(だって...)
(計画通りやから)

「け、計画?」

「ごめんな?みんなに
協力してもらっちゃった」

「は?なんやねん、え?」

「私、東京行かへんよ?」

「...は?

はぁぁぁぁ!?」

(彩がみるきーに気持ち素直にならんから)
(上西発案で計画してん)
(まぁ計画通りなこと)

「な、何やねんそれ
え、じゃあオカンも...」

「もちろん」

「はぁ...マジか
マジかよぉぉ...最悪やホンマに」

(まぁ気持ち伝えれたからええやん)
(そーそー)
(俺のや!やってさぁ)

そのあと散々いじられ
家に帰りオカンにも
いじられた



「マジでなんやねん
悪質や犯罪やぞ」

「だって告白してほしかったんやもん」

「だからってな
こんなん詐欺やぞ
最低やホンマに」

「...」

「こんなん言わされ...」

「っ...っ...」

「へ?お、おいっ
何で泣いてんねん」

「だって、彩
ホンマは言いたくなかったんやろ?
言ってくれたの嬉しかったのに
そんなん言われたら
うわぁぁぁん...」

「ちょ、ちょいっ泣くな!
ごめんって」

急いで美優紀に駆け寄る

「じゃあ、あれはホンマ?」

「ほ、ホンマに決まってるやろ
嘘ならあんな大声で言わんわ///」

「...ホンマに?」

「おぉ」

「ちゃんと言ってや」

「えぇ」

「好きちゃうんやぁ...」

「あー!わかった!わかりました

すぅ...1回しか言わんから
よく聞...」

「1回しか言わへんのぉ...」

「あー!言います
何回でも言いますから

すぅ...美優紀
好きや」

「うぅぅー」

「何で泣くんや!?」

「嬉し泣きやからぁぁ
彩ぁー!」

ギューッ

「おぉー」

「彩ぁ...」

「はいはい」

だいぶめんどくさい
でもコイツやから
愛しいと感じるのかもしれへん