結局アンタやねん | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「恵~...あ」

(恵くんカッコよかったー!)
(恵くん好きーっ)
(なぁデートしよ?)

「ええよええよー
皆で楽しもーやっ」

「...」

一緒に帰ろって言うとしてんけどな
多分あの子達とデートなんやろなぁ

「朱里ちゃん?」

「あ、岸野くん」

岸野くんは恵と同じクラスの子
優しくて面白い人で
サッカー部のキャプテン

「恵待ってたんじゃないん?」

「あーなんか用事?
できたみたい」

「え?...あいつ
俺言うてくるわ!」

「ま、待って!いいから
邪魔したくないし」

「邪魔って朱里ちゃん
彼女やろ?」

「そーやけど
ほら、恵も付き合いあるし
大丈夫
ありがと岸野くん」

「あ、待って
じゃあ送るわ
暗くなってきてるし
一人で帰らせるの心配やから」

「...ありがと岸野くん」

岸野くんは恵と付き合う少し前に
告白してくれた
一目惚れやって言うてくれて
恵が好きやったから断ったけど
多分恵がおらんかったら
きっと付き合ってた

「...岸野くんの方が
良かったかな」

「え?何か言うた?」

「んーん何もない」

「そう?じゃあ帰ろ?」

「うん...え」


「朱里、帰るで」

「恵...でも今」

「里香ありがとな
俺送るから」

「...おぅ!任せた!」

「岸野くん待って」

「朱里、帰ろ」

手を引かれて
恵の家まで行って
壁に押し付けられ
強引にキスをされる
こんなキス嫌って思うはずやのに
恵やから嬉しい
朱里を求めてるのが嬉しいって
なってしまうのは
そこまで溺れてる証拠なのか

結局そのままエッチしてしまう
こんなんじゃあかんのにな

「恵...」

眠ってる恵の髪をなでて
呟くけど
熟睡してるみたいで
返事なんて来ない

「恵にとって...朱里はなに?」

最近考えてしまう
恵とおれるのは幸せ
触れ合えることやって
もちろんそうや
でも恵から愛を感じない
こういう行為も全て何も感じない
切なくなるんや...


ブーブーッ
From岸野くん

大丈夫?
辛いことあったら
相談してな?


「...タイミング良すぎる
ホンマにっ
なんで朱里はコイツが
好きなんやろ...。」