好きなものは好き | さやみる推しのNMB妄想小説 別館
「ヘヘヘッ」

(何笑ってんの気持ち悪い)

「母ちゃんひどい!」

(彼女でもできた?
あ、ありえへんか)

「ひどっ
ま、そーやろうけど」

(彩くんとおったら
ますますアンタモテへんのちゃう?)

「そーやなぁ
でも俺、彩といたいから」

(…なにそれ
フフフッホンマにあほやな)

「おぅ」



「だぁーあちぃ」

「まーちゅん無駄な動き
多いねんなぁ」

「はぁー?
誰が動いたおかげで
ボール回ったと思ってんねん」

「まーちゅん様」

「フッフッフーッ」

(あの!)

「あ」

(山本くん!あの!
付き合ってください
す、好きで…)

「興味無いから」

(え…そんなっ)

「あ、えーっと
ごめんなぁ
コイツ不機嫌でさ
とりあえずそんなに気に…」

(うるさいっ!)

「え…はぁマジか」

「まーちゅん…
ほっとけばええねん
ああいう奴ら」

「でもさ
女の子は笑ってる方が
可愛いよ…」

「まーちゅん優しすぎるねん
はぁ俺、まーちゅんと
付き合おっかな」

「幸せな家庭築こうね(はーと」

「やめろ、のるな」

「ハハハッ」



「あのっ」

「またか…彩は

あ」

「まーちゅん」

「里奈、ちゃん
えっとやっほ」

「うん
あのさこれ、良かったら
食べてくれへん?」

「え、これ
クッキー?」

「うん
私の家洋菓子店で
お菓子作るの得意やねん
あ、えっと
その人は?」

「あ…山本彩
俺の親友」

「こ、こんにちわ」

終わった
そう思った
彩と出会ってしまったから
元々チャンスなんてないのは
わかってた
でも、これでなくなった
里奈ちゃんの顔
赤いし…好きになっちゃったんかな

「クッキーありがとう
あー彩も食べよ
な?」

「え、でもこれは
まーちゅんに…」

「ええやん!な?」

「おぉ…いいん?」

「うん、食べて食べて」



「うまっ!
なー彩」

「ホンマや
美味しい…」

「そっかそっか
こんなん毎日でも
食べたいわー」

「あ、あのさっ」

「ん?」

「来月
お菓子のコンテストあるねん
それの練習でいっぱい作るんやけど
よかったら食べてくれへん?」

「…お!食べる食べる!
あぁ、彩と!な!彩っ!」

「別にええけど」

「ありがと」

「ヘヘヘッ
あ、そーや
連絡先交換しよ!
ほら、彩」

「お、おぉ
いい?」

「うん

きたきたありがと」

「よかった
よし、帰…」

「まーちゅんは?」

「へ?俺?」

「うん、アカンかな…」

「いいん!?」

「いいけど」

「やったぁー!!」

「喜ぶこと??」

「そりゃそーやで
里奈ちゃんみたいな
可愛い子から
そんな事言われたらぁ
って…ごめん!
キモイな!うん
はい、土下座」

「え、ちょっと
やりすぎ
てか土下座早すぎ
フフフッ」

そうやって笑う
里奈ちゃんは
天使やった

俺、この子が好きや