1/22授業 木村 翔 | インターナショナル・メディア学院岡山校

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1/22授業
木村 翔(きむら なつる)


この日の授業は、インプロバイザーの伽羅先生による、即興演劇の授業でした音譜

まずは毎回行うアクティヴィティ(練習)を行いました。

クローバーグリーティングミーティング
 …ひとりひとり対面して目を合わせ、名前を伝え、呼んでもらい、握手する。
クローバージャンピング ハッ
 …皆で輪になり内側を向き、誰かが向かってきたら、相手と息を合わせ、
  空中でハイタッチとともに「ハッ!」と言う。

クローバーハンドスラップ
 …皆で輪になり内側を向き、誰でもいいのですぐに拍手をまわす。
  受け取った人もすぐ誰かにまわす。の繰り返し。
  (応用)外周の人がいて、肩を叩かれたら内側の人と交代する。
      拍手を受けたタイミングで交代したら、代わりに中に入った人がまわす。


 これらの練習で大切なことは、以下の2点です。
  ○相手にエネルギーをもって明確に伝える、発する、受け取ること
  ○自分だけでいっぱいいっぱいにならず、全体を把握すること

『グリーティングミーティング』は、同じ人であっても毎回受ける感覚が違います。『ジャンピング ハッ』は、途中で動く人が2人以上になるし、『ハンドスラップ』も、今回は特に外周との交代があったので、全体を見るよう心がけないと、今どこに『フォーカス』(焦点・注目)があるのかを見失いやすいです。
 
 毎回練習しているということは、これらは“表現をする”ことの基礎となることであり、何度も繰返して磨いていくべきだと思います。
 
 作品に関わるにあたり、例えば自分の演技だけに集中する役者よりも、全体を把握することがきちんとできる人の方が、より良い作品作りに貢献でき、起用してもらいやすいのではないか。
 そういったことにも繋がると思いますキラキラ

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いつもの練習を終えた次は、下記の練習を行いました。

■『2人組でペンを用い、片方のリードについていく』人差し指鉛筆人差し指


2人組になり、ペンをお互いの人差し指だけで支え、動くというもの。
リードする人を決めて一定時間行い、交代します。
最初はお互いに目を開けて行いましたが、慣れてからは、ついていく人は『目を閉じて』行いました。
お互いにペンを指で『抑えて』しばらく行った後、人差し指に『乗せて』行いました。
 
リードする人が自分勝手に動くと当然ペンが落ちますし、ついていく人もしっかりとリードの人を感じとる必要があります。
抑えて行う方はやりやすいのですが、乗せて行う方は非常に感じとり難かったです。
また、自分がリードをするときはパートナーが目を閉じていて、しかも他の組もそれは同様なので、自分たち以外の組の動き、それと壁、即ち“部屋全体を”把握しながら上手く誘導しなければなりませんあせる
 
■『食べる演技』ナイフとフォーク

何を食べるかをまず自分の中で決めます。
それが目の前に運ばれてから、食べて、味わう、それらを繰り返す演技を行いました。
但し、自分で『はじめ』と言ったら動き、『やめ』と言ったら動きを止めます。
 
“食べる”ということに多くの動作を伴っており、それを自覚しきれていなかったこと、可能な限り細かく区切っていくと、演技するために必要な要素を丁寧に捕まえていけることを学びました。
『分解するとまねが上手くなる』そうです。
また、自分でやることもですが、人の演技をみることもとても勉強になると思いました。
 
人の『食べる』演技に『音をつける』ということも行いました。
例えば大豆を食べる人に、アテレコのように食べる音、よだれの滴る音、息遣いの音などをアテていきます。
最初はリアルに、次はデフォルメして大げさに、最後にその両方を取り入れて周りに伝わるように“演じる”ことを段階的に行いました。
 
人の食べるところに声をアテた後は、食べ物を人に決めてもらい、それを食べる様子を“音だけ”で表現しました。
『きつねうどん』等は、すする音、ふく音、あげをちぎる音などがあるため比較的やりやすいですが、『クッキー』等はあの『ぼりぼり』という音を口で出すのは難しく、それなら「紅茶をたまにすする」等、いかに“みせるか”という発想も必要になってくることを教わりました。
 
 目の前の人の演技を受け取ること、自分の日ごろの感性をいかに表現するか、見せ方をどう意識できるかが大切だと思いました。
 
■『遠景での声の掛け合い』船

崖の上の孫2人(男の子と女の子)が、船の上のおじいちゃんに声をかけるというシーンを、3人で簡単なセリフを決めて行いました。
 
キャラクターとしては遠くにいますが、役者は同じ室内にいる。
観客には目をつぶってもらった上で、遠景が伝わるように意識して演じました。
おじいちゃんの人は、遠くにいるから小さい声で演じるのではなく、遠くにいるからこそ“届くよう大きな声で”セリフを発するよう指示されました。
 
これがレコーディングであった場合、小さすぎて音が入らなかったり、不自然であることの方が問題となり、編集すらできなくなります。
編集でなく生の観客を相手にしていたとしても、小さすぎて観客に届かない方が不自然に受け取られてしまうでしょう。
 
自分の番でセリフを発している時、孫側は2人で1つのマイクを使っているような想定で、もうひとりの孫役と顔を見合わせてセリフを発したりと、アフレコのスタジオのような感覚でした。


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今回は、即興の演技というよりは、表現における基礎(人と関わるもの、個人でできるもの両方)や、視覚以外の五感をいかに鍛えるか、それと、全体を感じ取る大切さを知ることに重点を置いた内容でした。

大変長くなりましたが、それだけ濃い授業内容だったと感じていますクマ