タバコの缶詰
先日古い本になりますが、タバコの煙を入れた缶詰の話が
あったので紹介します。
当時の日本たばこ産業の社員が書いた、
「たばこ屋さんが書いたたばこの本」(1989発行)からの出典です。
ひと頃世界の名所や山の空気を入れた缶詰が流行りましたが、
これをたばこの煙でやろうという企画です。
作り方は単純でたばこをどんどん燻らせて、それを集めて
缶詰に入れようというものです。
ただどう工夫をしても、良い香りにできず結局実用化しなかったとの
お話です。
著者は冷静に分析されていますが、タバコから立ち上る、いわゆる
副流煙は良い香には感じることができないようです。
シガレット先端の燃焼温度は800度あり、燃えている火の1~2ミリ手前
になると200度ほどで、この部分で燻る煙が香味成分を含み美味しさ
の元となります。
シガレットから立ち上る煙は、600度~800度で十分燃焼した煙で、
香味成分のほとんどが分解してしまっています。
これが主流煙と副流煙の関係に当て嵌まることになります。
いくら立ち上る副流煙を集めても、良い香りの缶詰はできなかった
わけです。
もしも主流煙だけを集めて缶詰ができたらと思うのですが、
タバコが厄介者扱いとなっている現代では難しい扱いを受けそうです。
世界には「シュールストレミング」なる危険物扱いをされる缶詰が
ありますが、飛行機内持ち込み禁止などと似たような処遇を受けそう
ですね。
