上達を目指す方、指導に携わっておられる方、選手の保護者様、全ての方に参考にしていただけると幸いです。
Jr.クラスでの出来事です。
ある子の成長の瞬間を見ることが出来ました。
縄跳びがたどたどしかった先週、今週やってみたらいきなり普通に跳べるようになっていました。
キャッチボールがなかなか出来ず、ボールの後に手が動く先週、ところが今週は何度もキャッチが出来るようになっていました。
目と身体、見ているボールと予測機能と手と足が協調する、いわゆる『コーディネート』が出来たことによる成功事例です。
運動神経は後天的と言われています。
特に球技に関しては、生まれながらにボール勘があるなどはありえないので、必ず練習の上に成功があります。
仮に、突然出来てしまうのは事前に何かの練習やきっかけがあるためで、一足飛びというのはそれに基づいての事なのです。
成長を体感した子は、成功させようとしていたわけではありません。
淡々と動作を繰り返しながら『コーディネート』や『タイミング』を身に付けたのです。
ここで重要なのは「成功した」「失敗した」ではなく「今どうなったか」です。
良くないのは「成功を肯定」し「失敗を否定」することです。
それでは「今どうなったか」に目を向けられないからです。
「今どうなったか」・・・手を足を動作をどうしたかではなく、感覚的、客観的に動作の流れやリズム、タイミングを見ることです。
人間は生まれながらにしてその感覚を持っています。
なので、寝返り、這い這い、つかまり立ち、伝い歩き、よちよち歩き・・・ジャンプ、スキップ・・・。
教わるわけでもなく「今どうなったか」を客観視しながら、成長していきます。
そばにいる大人達は自身が嬉しいのもあってか、その成長を見るとその子達を褒めます。
ですが、
我々大人達は「褒めることが大事」「褒めて伸ばす」と言いつつも、出来たことを褒めるよりは、継続している姿、出来ても出来なくても自分と向き合ってたゆまぬ努力を続けているその姿を褒めることが一番大事なのではないかと思います。
「良く頑張ったね」の言葉は、出来たことではなく、続けていることに送られるのです。
そしてそれは「褒める」というより「行為や存在を認める」ということです。
そこで、上達を目指しておられる方達に・・・、
努力、継続の姿は十人十色、寡黙ひたむきに続けるタイプ、一喜一憂紆余曲折なタイプ、一心不乱に馬力を出し続けるタイプなど様々です。
もちろんフラットな気持ちで、場面場面で冷静適切に「今どうなったか」を分析して着実にハードルを越えて行けるタイプが一番ですが、それでも根底の一番大事は「続けること」。
出来ても出来なくても続けるその姿勢が重要なのです。
ところで、
テニスに限らず指導者の中には「士気を高める」ねらいで大きな声を出す方がおられます。
時に叱咤激励の名のもとに叱責怒号になるのを目にします。
「士気を高める」ための名のもとに思いの丈を出し過ぎている姿を見ます。
指導者は「自分は指導をさせていただいている」という敬意を、大人の方にももちろんですが、Jr.の子達にも、精一杯払う必要があります。
にもかかわらず、それが出来ないので、腕組みや腰に手をやるなど目上の方には絶対しないであろう態度になっていることがあります。
続けている姿勢に水を差すかのように、意味なく大きな声を出されたり、いきなり成功を求められたりはたまったものではありません。
しかし、生徒の方達は実直であればあるほど、言われることを忠実に守ろうとします。
なので、やがては自己分析に費やす気持ちよりもいつしか指導者の顔色伺いになってしまうのです。
よって指導者が、弱気やビビりの選手に仕向けてしまっているかもしれません。
選手自身も、自身を鼓舞して「強い気持ち」「メンタルが大事」と言いながら冷静適切な判断力が抜け落ちる選手に育っているかもしれません。
「理不尽」と向き合って乗り切った暁には強いメンタルも形成されるでしょうが、良い道筋とは言えません。
また、指導者は、知識では指導は出来ません。
指導は経験値がとても重要です。
ところが経験論だけで指導するのもとても危険です。
過去には水を飲んではいけないという時代がありました。
依然としてその頃の指導と混在していることが多々あります。
温故知新ですが、何が良くて何が良くないかは経験値だけでは対応出来ません。
知識、経験値、暫定的でも常に良い悪いの疑念を持つべきです。
そして、それらを経て自らも成長していくのです。
だとすれば、指導者は「自分は指導をさせていただいている」という気持ちを忘れてはいけないのです。
で、今では少数派の指導者のことはさて置き・・・ですが、
上達を目指す我々大人の気持ちが、たゆんでいないでしょうか?
結果主義で、いち早く成功を求めたり、一足飛びで結果を出そうとしてしまっているかもしれません。
世間の様々なスキルアップの講座やスクールの広告では「みるみるうちに」「あっという間に」「すぐに出来る」なんていうフレーズが飛び交っています。
ある種、見慣れ過ぎて興味もわかないくらい世間に横行しています。
しかし、やっぱり一足飛びで結果を欲してしまうのです。
でも本当に・・・「知らず知らずに」「気がついたら出来ていた」の感覚を体感するためには・・・、
1. 続けていることを認めること
2. 「今どうなったか」を見ること
3. 自身に対してそれらを仕向けること
コツコツと迷いなく作業を積み重ねていく・・・今現在、トップで活躍されている方達の上達思考です。
反対に自身を成長させる時に邪魔になるのは自分の心の中にある自身を指導する良くない指導者の観念です。
1. 結果を求め焦っている
2. 成功を肯定、失敗を否定する
3. 様々な経験に対して感謝の気持ちがない
1. 「手を○○して、足は○○で」
2. 「出来て当たり前だ」「なにやってんだ、ちゃんとしろ」
3. 「ボールが遅くて(速くて)上手く行かない」
上手く行かない時は心がおしゃべりです。
自分に対してのそんな指導観念が心にあることで良い成長につながりにくく、結果を思い過ぎて気負いや力み、良くない緊張をも生み出してしまうのです。
大人は経験の分だけ疑念があります。
ですが、成功も失敗も含めて良い思考、振る舞いに導くことが良い結果をもたらすのです。
指導者は経験の分だけ生徒の方達の先回りをして結果を求めてしまいます。
ですが、よちよち歩き、伝い歩きの幼児がしりもちをついたからといって、注意したり怒ったりする大人がいないのと同じで、上達途中のたゆまぬ努力を続けている生徒の方達へのアドバイスはとてもデリケートです。
何より指導者みなさんの成長をも助けていただいていることに敬意を払いましょう。
また、自分自身の上達のためにも良い心掛けを持続して参りましょう。
自身の姿勢を振り返り、自分自身を褒めなくても、その存在を認め、良い方向に向かうように仕向けて参りましょう。
ある時「おょっ!!なんか出来てる」「もっと出来そう!!」全ての人がそんな瞬間をもっといっぱい味わうために・・・。
自分、周りの方々、そんな気持ちで頑張って参りましょう(*^^)b
そして・・・、
おかげさまで2015年のアイアップのスクールは終了しました。
スクールの方々、本当にありがとうございました。
今年も色々な気づきをいただきました(*^_^*)
本当に感謝感謝です。
2016年もみなさんのその継続の力を全力でサポートする気持ちです。
私自身もコツコツと成長させていただきます。
というわけで、来年もまたみんなで頑張って参りましょう。
良いお年をお迎え下さい_(_^_)_
