旧前田侯爵邸へ | アイスタイルプラス

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ルームスタイリスト・整理収納アドバイザー
小野和子

今日は用事があり、
自転車で動き回ったついでに
駒場にある旧前田侯爵邸へ 

すべて無料で見学できます 
 
和館と洋館それぞれ素敵ですが、
私はやっぱり和館に惹かれます 
 
以前、お茶会で一日中滞在した事がありましたが、
本日は目黒区から委託されているお爺様に
無料で丁寧にガイドをして頂き、良さを再発見 
 
客間全体に節がない木材を贅沢に使っているのに、
一箇所だけ節がある鴨居が。

「物事は完成した瞬間から崩壊が始まる」
という
日本の言い伝えからあえて使っているそうです。
完璧にしてしまうとその上はなく、崩壊していくのみ。
いつまでも繁栄していくようにとの願いは
日光東照宮の逆さ柱が有名ですが、
こちらは気づかないようにさりげない所に
また美しさを感じてしまいました。
 
座敷の襖の引手。

加賀前田藩の家紋「幼剣梅鉢(ようけんうめばち)」
よーくみると、梅鉢紋の真ん中に剣がデザインされています。
 
紋のまわりの逆ハートのような模様。
「猪の目 (いのめ)」イノシシの目の紋。
魔除けの意味があるそうです。
 
懸魚(げぎょ)に猪の目のデザインが良く知られてます。
懸魚とは、神社仏閣の屋根に取り付けられた妻飾りのこと。
魚の尾びれのようなデザイン。
「魚を懸ける 」は「水をかける」で、
懸魚の役割は木造建築を火災から守る一種のおまじない。
だから水に深い関わりのある魚が意匠として使われているそうです。そこに猪の目で火伏せはバッチリ。
家紋のまわりに猪の目で家の魔除けですね。
 
まわり廊下の照明も家紋にあわせて梅の花のデザイン。

反射してうまく写真が撮れませんでしたが、
廊下を曲がるごとに少しずつデザインが違います。
蕾に近いほそ型から花開いてる丸い感じまで、
さりげない所にシビれました。


気づくともう一人お客様が
・・・主人の仕事関係、取引先の建築設計事務所の先生。
あまりの偶然、急に嫁の立場で汗
お庭の写真は撮り忘れちゃいました

この旧前田侯爵邸
今年、やっと国の重要文化財として指定される方向に
後世まで大事に保存されていくことでしょう 
 
最後は洋館にてサロンがあった場所でティータイム
優雅な時を過ごすことができました