白山市は発酵食文化が盛んです。特に鶴来(つるぎ)地域は「日本酒・醤油・酢・味噌」など「醸造の街」として知られています。
「発酵食・和食・日本酒の原点」になるのが「糀こうじ」。
今回は江戸時代創業から続く、石室で こうじ作りをされている「武久(たけきゅう)商店」さんへ伺い、こうじを探求します。
店主の武外喜男(たけと きお)さん、奥様、そして愛犬ちゃん(かわいい)にお出迎えいただき、お話を伺いました
例えば日本酒造りでは「一こうじ、ニもと、三造り」と言われるように、造る鍵を握るのがこうじ。
米・麦・大豆など穀物にこうじ菌を繁殖させでできるこうじから、日本酒、味噌、醤油、みりん、甘酒、漬物、酢などが作られます。
武外さん曰く
「こうじ」には「糀」と「麹」の漢字がありますが、うちでは「糀」を用いています。こうじが完成した時は蒸し米の表面に花が咲いたように、ふわふわだからです」
そばで見せていただくと・・・
「ほ、ほんと! ふわふわ!」
こうじ造りは毎年、9月下旬から6月下旬までの期間おこなわれ。4日間かけて作られます。
洗ったお米を蒸し、一度温度を下げこうじ菌を降る。「折」と呼ばれる容器にのせ、地下にある50平方mほどの石室へ移し、2日寝かせて発酵させるそう。
地下の石室を見せて頂きました。江戸時代から続く石室...江戸!長い歴史に神秘すら感じます。。
側面はほわんと暖かかったです
鶴来地域では1960年代は8軒のこうじ屋さんがあったそうですが、現在は3軒。石室を使っているのは武久商店さんのみになったそうです。
「後継者不足や人材不足などかかえる問題は大きい。でもね、良いこうじに仕上がると、米の中までびっしり菌糸が行き渡る最高の状態になる。それが嬉しくてね」積み上げらた折を前に、そう仰る武外さん。
出来上がったこうじは、完成したら売るスタイル。スーパーなど業務用の他に、「塩こうじ」の流行から若い女性のお客様も増えたそう。
和食の原点であるこうじは次世代に、そして世界に広めるべく食文化。私たちもこれからも応援し続けていきたいです。
貴重な体感に感謝。ありがとうございます!
こうじきぬや「武久(たけきゅう)商店」