NEW/三ッ星「カンテサンス」スーシェフ独立/魚のみのフレンチ「アビセ Abysee」 | 里井真由美オフィシャルブログ Powered by Ameba

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フードジャーナリスト。テレビや雑誌、webで活躍中。全国47都道府県、世界20ヶ国以上を着物で食べ歩きグルメ誌に連載中。日本の食文化に精通し、農林水産省 食料・農業・農村政策審議会委員に任命される。

「ちょっと位、トガッたお店でもいいかなーと思って」
そう仰る、目黒浩太郎シェフ。

目黒シェフは、先月で三ッ星「カンテサンス」スーシェフから独立。
3/15外苑前に「魚のみ」のフレンチをOPENされました。
3/16ランチで伺いました。


フランスで「深海」の意味をもつ「アビセ Abysee」





この画像で「あれ?」と思われた方もいらっしゃるかと。
そう、予約困難、人気店「フロリレージュ」があった場所です。

ちなみに、フロリレージュは外苑前の丁度反対側のエリアに移転。
本日3/19ディナーから再開されています。

フロリレージュの川手シェフも、もともとカンテサンスご出身ですから、
色んな意味で繋がっているな、などと思ったり。

さて、お料理です。
冒頭で申し上げた通り、「魚のみ」のフルコース。
個人的には「スープ」が一番印象的だったので
それに集中して書こうかとも思いましたが、
OPENを応援したい気もあり、いくつかのランチメニューをご紹介しますね。


●ポムスフレ ローズマリー風味のタコ
ふっくらじゃが芋とむっちり、タコ。相性いいですね。

●オリーブオイルはプロヴァンス産。
珍しいですよね。
採取したオリーブを数日間熟成させて仕上げてあるそう。
味や香りが丸く、とがってなくて食べやすい。
確かに、お魚オンリーの料理にはバター+パンより
オリーブオイルの方が合うかもしれませんね。
●北海道産毛蟹、フォアグラと日向夏のタルト
サクサクのパイ生地はバター感もたっぷりで
サイズも比較的大きめで、
お魚オンリーでも濃厚で満足度が高い前菜だと思います。


●濃厚な魚介のスープ
印象的な一皿でした。


桜えびとスパイスが効いたスープ。
後味が軽くもなく、クドくもなく。
バランス良いとろみと薫りは、野菜の甘みやお肉のコクに頼らない潔さを感じました。



●和歌山県産 桜鯛のロースト 白醤油とシトロンコンフィのソース
個人的には、やや塩味が強いかな?と思いましたが
ご一緒したワイン好きお酒好きな方には問題無いとの事。
そう、基本はお酒にあう味になっているのですよね。

●桜のヴァシュラン

基本のヴァシュランは、王冠形。
ムラングかアーモンド生地の中心にアイスクリ-ムを詰め、ホイップクリームをかけたデザートです。
で、こちらは桜の薫りがふわっと広がる。
口溶けの良さと、桜の儚さがうまくリンクしたデセールでした。

最後はカフェで終了。
個人的には、小さなお菓子が一口あっても嬉しいかな、という気もしました。


アビセ Abysee」

●ランチ/5品/4500円
●ディナー/10品/9000円

「お魚のみのフレンチ」
目黒シェフと谷口支配人、
若いお二人の新しい挑戦店です。

今度はディナーで伺おうと思います。