桜と演劇 | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

 

先日出かけた豊岡の桜。かなり咲いていました。

今年のお花見は電車の窓から。たくさん見かけました。

だいたい、工場とか学校とか川沿いとかに並木で植えられてるんですよね、ソメイヨシノ。

山のあちこちにも桜が咲いてて、そこだけ白抜きになってるのが面白かったです。

 

そして今日は「世界演劇の日」でもあるそうです。

ひょっと思いついたのは、「桜とアマチュア演劇は似てる」ということでした。

桜もアマチュア演劇も、長い時間をかけて準備して、その時が来たらいっせいに花開く。そして一気に終わっていく。あら、そっくりじゃない、と思いました。

アマチュア演劇の場合、公演日はだいたい土日。一日に2回上演するパターンが多いです。

(たまーに、1日3回公演するところもありますが、あんまりやりません。シングルキャストならなおさらやりません)

日曜日は千秋楽ということで、夕方あたりに終演するんですね。

そうすると、あけて月曜日ってほんと、ぽかーんとしちゃうわけです。

あらー、終わっちゃったー。え、もう稽古ないの? みたいな。

すぐ次の芝居の稽古に入ることもありますが、とりあえず土日に上演した芝居はもう「終わり」なのです。この喪失感ってちょっと独特だなあと思います。

 

Twitterのおすすめ機能がなんだか変で、フォローしていないアカウントのツイートがたくさん流れてくるんですね。演劇関係の人をフォローしているせいか、ここ数日は高校演劇の春季大会がらみのツイートがたくさん流れてきます。大分で開催されていたようですが。

高校演劇に関わっている人(高校生ですな)のツイートを眺めていると、あちこちで演劇やってる人がいるんだなあと思います。

大会があっていいなとも思います。

私が高校に通っていたころは、そういうのとまったく縁が無かったんですよね。

当時も全国大会は開催されていたのかもしれませんが、学校がそういうのと関わっていないと生徒のところまで情報が降りてこないのです。昔はSNSもなかったから、誰でもがそういう情報を入手できるわけではありませんでしたし、学校がだめだと言ったら絶対だめ、という感じでした。

今住んでいる地域も、コンクールに対して批判的な考えが主流のようで、全国大会にはつながってないようです。演劇部のある高校も少なくなってきているみたいだし。

コンクールがいいのかどうかはわからないですが、少なくとも目標となることは確かで、モチベーションを保つにはいいんじゃないかと思うんですけどね。

 

演劇。芝居。関われば関わるほど奥が深くて、迷うことが増えます。

何がいいのか、どこを目指したらいいのか。自分が好きな芝居ってなんなのか。

やればやるほどわからなくなります。

ほんと人それぞれ考え方が違うんですよね。多様性ってなかなかにしんどい。

お互いに認め合えればいいんですけども、そこもまた難しいようで。

自分を肯定するために相手を否定する人もいたりするし、対立したことでお互いに否認してしまうこともあったりするし。

「人間」を扱うジャンルなので、正解はないし、善悪もないところが複雑さを増してるのかもしれません。

私はシンプルに、「より深く、より正確に、脚本の世界を表現して観客に伝えたい」と思うんです。そのために技術を身につけたいと思う。もうあまり時間が残されていないし、体力的に難しいことも増えてくるので、どこまでできるかはわからないですが。

 

桜で言えば、今の私は七分咲きくらいかなあ。やっといろんな知識や技術が蓄積してきて、少しずつ自由に動けるようになってる気がします。満開になって散るまで続けたい。

 

電車の窓から撮ったものなので、若干ぶれております(笑)

 

 

 

 

 

 

桜の写真見せて!

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